チャットボットってどう選べばいいの?押さえておきたい7つの比較ポイント!

ITサービスのトレンドとしてチャットボットが注目を集めており、導入する企業も増えてきました。
しかし、導入をするにしても、どのようにチャットボットを選ぶべきかわからない人も多いでしょう。
この記事では、チャットボットのサービスや機能、導入に合わせてなにを比較するべきかをまとめて紹介していきます。
最適なチャットボットの選び方のご参考になれば幸いです。
チャットボットとは
チャットボットとは「チャット(会話)」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人工知能を活用した「自動会話プログラム」のことです。
ビジネス向けのチャットのSlackやChatworkが人間同士で会話するチャット機能がありますが、チャットボットは人工知能が人間に変わってチャットベースで対話してくれます。
たとえば、LINEやFacebookなどにメッセージを送ると、内容にあわせてリアルタイムで自動返信する企業アカウントが増えていますが、そのリアルタイムで自動返信する機能こそチャットボットなのです。
チャットボットは「AI型」と「シナリオ型」に分けられる
チャットボットには種類があり、「AI型」と「シナリオ型」の2つに分けることができます。
また、この2つの機能を組み合わせた「ハイブリット型」もありますが、どちらを導入するべきかについてはそれぞれの特徴を知る必要性があります。
人工知能による受け答えを求めるなら「AI型」
AI(搭載)型のチャットボットは「ひとつの質問をしたらひとつの回答をする」チャットボットです。
あらかじめ入力したデータ、もしくはユーザーが利用することで集まったデータをAIが解析し最も適切とした回答を表示していくタイプになります。
また、高性能なものは異なる表現でも同じ意味となる”表記ゆれ”を理解し、適切な回答を行うこともできます。
ルールに沿った正確な回答が可能な「シナリオ型」
シナリオ型はルールベース型とも呼ばれます。
チャットボットであらかじめ設定した選択肢を表示し、ユーザーが選択肢から該当する項目を選び、それにあわせてまた選択肢を表示し……という流れを繰り返し、最終的にチャットボットが適切な回答を提示するというものです。
選択肢を選ぶ形式の他にも、ユーザー側から探している商品などをチャットボットに問いかけると、即座に商品の詳細や取扱店、予約などを回答する一問一答形式のものもあります。
「AI型」チャットボットのメリット・デメリット
シナリオ型のチャットボットと比べて高性能なAI型チャットボットですが、両者を比べると以下のようなメリットとデメリットが浮き彫りになってきます。
AI型チャットボット | ||
---|---|---|
メリット | 繰り返し利用することで回答精度が高まる | 複雑な質問も対応可能 |
デメリット | 回答精度を高めるには期間がかかる | シナリオ型と比べコストが高い |
まずはAI型のメリットデメリットを詳しく見ていきましょう
メリット①学習データを集めることで回答精度を高められる
AIに学習データをフィードバックさせることで、ユーザーからの問い合わせ内容を分析して導き出した適切な回答を提示します。
たとえば、ユーザーの閲覧履歴や過去の購買情報を学習・分析して、ユーザー好みにあわせた商品の案内などが可能。
メリット②複雑な質問にもある程度回答が可能
過去の事例をデータ化し、学習する機能が備わるため多少複雑な受け答えができます。
たとえば、「返金処理を行ってほしい」「お金を返してほしい」と使う言葉が異なるキーワードでも「返金」という意味は同じであり、その回答を導き出すことが可能です。
デメリット①回答精度を上げるには一定の学習データと期間が必要
運用の初期段階では学習経験が少ないため、質問に対する正しい回答をまとめたデータベースである「学習データ」が必要になります。
学習データの準備が不足している場合、回答精度が低いままです。
より高い精度のチャットボットを作り出すには、ユーザーがよく問い合わせている内容などニーズの傾向を分析し学習するための期間が必要になります。
メリット②導入や運用、メンテナンスのコストがかかる
システム型とくらべ導入費用が高くつくことのほうが多いです。
それ以外にも正しい回答を行えているか、定期的にチェックを行う必要があり回答精度を保つレベルに達するまでの運用やメンテナンスに費用が必要になります。
「シナリオ型」チャットボットのメリット・デメリット
続いてシナリオ型のチャットボットのメリットデメリットについて見ていきましょう。
シナリオ型チャットボット | ||
---|---|---|
メリット | スムーズな導入が可能 | よくある内容の電話問い合わせを削減可能 |
デメリット | シナリオの構成作成に手間がかかる | 決まった質問にしか答えられない |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット ①お問い合わせ内容が想像できる場合シナリオ構成が簡単
FAQがすでに充実しており、ユーザー問い合わせの分岐が想像できる場合、AI型と比べてスムーズに導入が可能です。
シナリオ型のチャットボットは、問い合わせの定型文が複数ある、チャットボットをまず試してみたいという場合にも適しているといえます。
メリット②よくある内容の問い合わせを削減可能
自己解決できるような簡単な問い合わせについてはチャットボットが回答してくれるので、業務負担の軽減や人件費削減につなげることができます。
コールセンターには日々、同じような内容の質問が大量にかかってきます。
「このプランの月額料金を知りたい」「送料はいくらか」「ラッピング対応ができるのか」などといった、回答が決まった質問だけでもチャットボットに任せることで、オペレーターの負担を大幅に削減することが可能です。
デメリット ①シナリオ構成の情報量が少ないと手間と時間がかかる
シナリオ型は一からシナリオやルールを作成する必要があるため、FAQ情報が蓄積されていない場合、手間と時間がかかります。
提供するサービスや商品の種類が豊富であればあるほど、シナリオの分岐は多いため注意が必要です。
また、自身が抱える疑問をうまく言語化できない顧客は非常に多いです。チャットボット のシナリオを作成する際には、疑問をわかりやすい言語に”翻訳”する必要があるため、ある程度の知識と時間が必要になるでしょう。
デメリット②回答精度が低いと顧客満足が低下する可能性がある
シナリオの設定に失敗すると、チャットボットの回答精度が低下し、ユーザーが不便と感じ顧客満足度が低下する可能性があります。
顧客がチャットボットを利用する目的は疑問の早期解決です。「チャットボットを利用しないで初めから電話質問すべきだった」と顧客に感じさせてしまっては、チャットボットを設置した意味がありません。
質問内容が複雑化する可能性が企業でシナリオ型のチャットボットを導入する場合は、チャットボット対応と有人対応との住み分けや連携が重要となります。
チャットボット選ぶ際の7つの比較ポイント
チャットボットの比較ポイントはチャットボットの種類だけではありません。
導入する際は以下のポイントを確認し、システムを比較することをおすすめします。
- 導入期間
- 導入費用・運営コスト
- 導入体系
- セキュリティ
- 機能性
- サポート体制
- システムの連携性
それぞれの比較ポイントについて詳しく解説していきます。
導入期間
チャットボットの導入には、稼働日を決定しそれまでにチャットボットを設定する必要があります。
シナリオ型チャットボットの場合、あらかじめ設定したいFAQ内容が用意できていればルールに沿った回答を行うだけなので、早い段階でチャットボットを運用することができます。
反対にAI型の場合、複雑な質問にも高い精度で回答させるには、大量の学習データが必要なため、データを蓄積する期間がかかります。
AI型のチャットボット実際に運用を開始するには長い準備期間がかかるのです。
呼損の削減や、オペレーターの負担軽減など、できるだけ早い改善が求められる場合にはシナリオ型が最適でしょう。
一方で、さらなる顧客満足度の向上を目指してチャットボットを導入する場合はAI型のチャットボットが最適といえるでしょう。
費用・コスト
チャットボットにかかるコストは導入費だけではなく運用コストやカスタマイズコストなどがあります。
チャットボットの価格幅として、導入コストは数万円から100万円、運用コストも月額数万円~30万円と幅が非常に広くなっています。
初期費用無料・運用コスト1万円以下の安価なサービスから、数百万円のコストが発生する高性能のサービスも存在するのです。
チャットボットはそれぞれ機能が大幅に異なるため、自社に必要な機能を明確にし、コストを抑えましょう。
導入形態
チャットボットの導入には、自社開発と、ベンダーに委託するケースがあります。
自社開発で完結するチャットボットは、その多くがシナリオ型のものになり、導入時の初期コストや月額料金を削減することが可能です。
ですが、システム連携やAI型チャットボットが必要である場合、自社開発は難しいといえるでしょう。
ベンダー型では、目的に合った的確なチャットボットツールの導入支援を受けることができます。
また、システム連携に関しても、自社にマッチしたカスタマイズを行ってくれるなどコンサルティング的役割を担っています。
その反面、さまざまな機能やツールを導入することによって、コストがかかってしまうケースもあるので、費用対効果を比較したうえで検討する必要があります。
セキュリティ面
チャットボットには、サーバーを自社で構築する「オンプレミス型」とクラウド上にサーバーを構築する「クラウド型」の大きく2種類あります。
オンプレミス型の場合、独自のサーバーでの利用となりますので、自社サーバー構築や導入時に大きなコストが発生する傾向にありますが、セキュリティ性は高いといえます。
クラウド型の場合、導入コストが低くインターネット環境さえあれば利用できるというメリットがありますが、オンプレミス型と比較するとセキュリティ面には劣ってしまいます。ただし、最近ではクラウド型もセキュリティ面が向上しているため、セキュリティに関するデメリットは、ベンダーによく確認することでクリアできるでしょう。
機能性
単品を扱うECサイトやシンプルなサービス問い合わせ対応のみでユーザーから寄せられる質問パターンが多くない場合、シナリオ型チャットボットのみで対応することもできます。
FAQが50~300件程度と問い合わせが幅広い場合などはAI型チャットボットが効果を発揮します。
また、サービスによってモニター機能や自動返信機能、選択メッセージなど利用できる機能に違いがある場合もあるので、導入目的に合った機能が備わっているチャットボットかどうか比較しておきましょう。
サポート面
ベンダーからのサポートが充実しているかは、重要なポイントになります。
自社によって必要なサポートは異なるのでサポート内容は確認する必要があります。
- データチューニング
- ヘルプデスクの問い合わせ
- カスタマーによるサポート
- コンサルサポート
- Webでのトレーニング
簡単な回答の微修正を学習させる程度であれば、自社で修正が可能な場合もあります。
しかし、システム面でのトラブルなど自社で対応できないようなトラブルが発生し、チャットボットが使用できなくなった場合、コールセンターで捌き切れない量の問い合わせがくる可能性があります。
そういった機会損失のリスクを考えると、サポート面はできるだけ充実しているベンダーを選択するべきといえるでしょう。
システム連携
どのような外部ツールと連携が可能なのかも確認しておきましょう。
お客様などに向けたチャットボットを導入するのであればホームページだけでなく、LINE・Facebook・TwitterなどのSNSツールと連携できると効率的に利用ができます。
コラボスならチャットボットのシステム連携の相談が可能!
チャットボットを比較する際にはぜひ、コラボスのチャットボット「Challbo」もご覧ください。
Challboは複数のシステムが必要だった機能を1つに集約した新しいチャットボットです。
有人対応への切り替えや、外部システムと連携可能なAPI機能などの基本的な機能だけでなく、少人数での運営が可能な複数同時対応機能など専門的な機能もご利用いただけます。
コストに関しては、月額料金3万円からで利用が可能で、チャットボットに精通していない方にも分かりやすい料金体系となっており、無料トライアルの利用も可能です。
現在チャットボット導入をご検討中の方はぜひ、コラボスまでお気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
会社情報について詳しくはこちら