AI型チャットボットとシナリオ型の違いとは?機能の特徴や導入事例などを紹介

企業と顧客をつなぐ次世代のツールとして注目を集めているチャットボット。
なかでも人工知能が搭載されているAI型チャットボットは、複雑な内容にも回答できるのが魅力で、企業や自治体などさまざまなシーンで利用されています。
今回はAI型チャットボットについて、シナリオ型との違いや導入事例、システム選びのポイントを詳しくご紹介していきます。
チャットボットはAIの時代へ!
チャットとはネットワーク上でリアルアイムでコミュニケーションが取れるサービスです。
はじめは人間同士で利用していましたが、IT技術の発展により人間のようにテキストや音声によるコミュニケーションを取れるプログラム(ボット)が登場したことで、チャットボットが生まれました。
そのなかでも人工知能が搭載されているAI型チャットボットは、幅広い質問への受け答えなどを任せることが可能です。
チャットボットは「AI型」と「シナリオ型」の2種類!
チャットボットは大きく分けて「AI型」と「シナリオ型」の2種類に分類することができます。
ここではそれぞれの特徴や仕組みについて解説していきます。
AI(機械学習)型
AI型は機械学習型とも呼ばれており、ユーザーから利用されるほど、回答精度が向上していくのが特徴です。
また、広範囲な質問に回答できるため、オペレーターの負担(人件費)を大幅に削減することが可能です。
シナリオ(ルールベース)型
シナリオ型はルールベース型とも呼ばれ、運営側があらかじめFAQや選択肢を登録し、選択肢選んでもらうことで、ユーザーの問い合わせに答えるという仕組みです。
ユーザーが選択肢を選ぶと、チャットボットが適したメッセージや次の選択肢を表示します。
この工程を数度繰り返すことにより、最終的にユーザーの求める情報まで案内することができるのです。
AI型とシナリオ型チャットボットの違い
AI型とシナリオ型のチャットボットには、以下のように3つの違いを挙げることができます。
- 回答精度
- コスト
- 導入期間
以下では、AI型とシナリオ型の違いを解説していきます。
回答精度
AI型とシナリオ型の大きな違いは回答の精度にあります。
AI型は学習データを蓄積することで回答精度が向上し、表記の揺れにも対応することが可能です。
例えば、「お腹が減った」「何か食べたい」「空腹解消」という3つワードは、表現方法は異なりますが「食べ物が欲しい」という意図は同じです。
ユーザーが求める情報は同じだとしても、疑問の表現方法は人それぞれです。
AI型は学習を続けることで、こういった表記の揺れに対しても正確に回答することが可能です。
一方シナリオ型の場合、登録された内容をそのまま正確に回答するため、運営が予想していない回答は行えません。
そのためAI型チャットボットは、ECサイトの商品紹介やユーザーのニーズの把握したいケースで効果的です。
また、シナリオ型はよくある質問やアンケート回答などシンプルな業務を任せ、複雑な内容は人が対応するといった使い方に向いているといえるでしょう。
コスト
チャットボットを導入する際には初期コストや運営コストなどが発生する場合がほとんどです。
AI型の場合、高性能かつ大量の学習データが必要となるため、シナリオ型と比べて多くのコストが必要となります。
ただし、AI型チャットボットはその回答精度の高さから、オペレーター業務の大部分をシステムに置き換えることができる場合があります。
簡易な質問や相談をAI型チャットボットに任せてしまうことで、オペレーターは複雑な内容のみ対応することになるため、人件費削減につながる可能性が高いのです。
AI型とシナリオ型のコストを比較する際には、費用対効果を予測し、利益率が高くなる方を選択しましょう。
導入期間
AI型は、導入までに学習データの蓄積により回答精度を高める必要があるため、導入までにある程度の期間が必要となります。
対してシナリオ型は、事前にシナリオやFAQが充実していれば比較的導入がスムーズです。ただし、FAQなどの情報が用意できていない場合には期間が必要となるため注意が必要です。
AI型チャットボットの導入事例
AI型チャットボットはどのような目的で導入されているのかを「自治体」「社内」「コールセンター」を例に実際の導入事例を紹介していきます。
自治体
自治体では、証明書の発行やゴミの分別などのアナウンスをチャットボットに任せている事例があります。
自治体に寄せられる質問の多くは、案内する内容が決まっていることが多いため、チャットボットに任せられる業務範囲が広いという特徴があります。
また、週末や祝日など営業時間外でもチャットボットによって24時間対応ができるため市民から高評価を得ることに成功しています。
社内ヘルプデスク
社内ヘルプデスクへ簡単に解決が可能なパソコンのトラブルの問い合わせが多かった企業で、チャットボットを活用した事例があります。
ヘルプデスクへの問い合わせのほとんどをチャットボットで処理することで、社員の自己解決を促すとともに、専門的知識が必要なトラブルの早期解決が可能になりました。
コールセンター
大手銀行のコールセンターでは、顧客からのアプリ操作に関する質問が多かったため、チャットボットを導入しました。
よくある質問はチャットボットで回答し、解決が難しい質問の場合のみ有人チャットで対応することで、オペレーターが対応する問い合わせ件数は大幅に削減され、人件費の削減や品質・自己解決率の向上など、目をみはる成果をあげています。
自社に最適なAI型チャットボットの選び方
チャットボットはそれぞれコストや機能、回答精度が異なっており、導入するチャットボット選びに迷ってしまうことも多いでしょう。
ここではAI型チャットボットを選ぶ際に確認しておきたいポイントを紹介していきます。
無料トライアルなどで実際に利用し比較してみる
チャットボットを導入する際には、無料プランやトライアルのある製品を試すことをおすすめします。
チャットボットを無料で利用する場合、一部の機能が制限されているが、無期限で利用可能な無料プランと、機能の制限はないが利用できる期限が決まっている無料トライアルプランの2種類があります。
実際にチャットボットを利用してみることで、導入の効果があるかの検証や使い勝手の比較などが可能です。
導入前・導入後のサポートが充実しているかを確認する
サポートの充実度は、チャットボットを導入するうえで重要なポイントです。
導入までの案内がしっかりしていて、運用の際に急なトラブルへの対応などが可能なサービスを選択しましょう。
AI型チャットボットは学習を最適化したり、精度を高めるためにノウハウが必須であるため、サポートが充実しているほうが成果をあげやすいでしょう。
FAQの登録数件数からAI型が本当に必要かを考えてみる
FAQの規模によっては、シナリオ型チャットボットで事足りるケースもあります。
FAQの登録件数が50件〜100程度の場合、ユーザーからの問い合わせのパターンは多くないため、導入しやすさとコスト面シナリオ型がおすすめです。
反対に100件以上の場合は、問い合わせ内容が幅広いためAI型チャットボットがベストでしょう。
チャットボットシステムならコラボス
AIチャットボットには、回答精度が高いとうメリットがある反面、導入コストや導入までの期間、メンテナンスの手間などのデメリットも存在します。
チャットボットを導入する際には、自社が抱える課題と導入する目的を明確にし、自社にあったシステムを選択しましょう。
また、まずは無料でチャットボットを試してみたいとお考えの方はぜひ、コラボスの「Challbo」をご利用ください。
Challboは複数のシステムを導入する必要があった機能を1つに集約したチャットボット。SSL通信を採用しているため、利用者も安心して利用することが可能です。
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