2021/08/12
マネジメント
コールセンターのCPHとは?生産性を表す重要指標の改善方法を解説
CPHとはコールセンターの生産性を測るための指標として使われます。CPHが向上すれば、多くの顧客に対応できるようになり、生産性向上につながります。
本記事では、CPHの概要や重要性、改善のポイントなどをご紹介します。
目次
コールセンターの評価指標「CPH」とは?
コールセンターの評価指標として使われることの多いCPHとは、「Call Per Hour」の略称です。オペレーター1名が1時間に対応した入電件数で算出します。
CPHは、オペレーター個人の評価指標として使われることもあれば、センター全体の生産性を測る評価指数として使われる場合もあります。
たとえば、オペレーターが7時間勤務の間に30本のコール対応を行ったとします。その場合、CPHは「4.29」です。つまり、1時間あたり「4.29本」のコール対応を行っていることがわかります。
これをコールセンター全体として見る場合、計50名のオペレーターが6時間勤務の間に1,200コール対応を行った場合は、センター全体のCPHは「4.0」となります。
この場合のコール対応とは、電話で顧客と対応する時間だけでなく、その後の入力作業などを含みます。
そのため、オペレーターの対応能力だけでなく、システムの使いやすさなども反映されるのがこの指標の特徴です。
CPHを改善する重要性
コールセンター業務においては、CPH向上が求められます。オペレーターの人数が多くても、CPHが低ければ顧客の問い合わせに効率よく対応できていないことになります。
対応がうまくできず、電話がつながりにくい状況が続けば、顧客満足度の低下を招きかねません。
そのため、CPHを改善することで、サービスレベル改善、顧客満足度を向上させることが重要なのです。
CPHの指標を見る際の注意点
CPHを活用する際には、単にCPHの数字だけを見て判断を下すのは避けましょう。
たとえば、CPHが低くても、単に電話が長引いた案件が多かっただけかもしれません。電話が長引いた案件でも、内容次第では売上につながっていることもあります。
特に商品やサービスに関する問い合わせ対応を行うコールセンターの場合、オペレーターによるクロスセルやアップセルの機会も存在します。この場合電話が長くても商談機会が生まれていることが多いため、結果的に売上に貢献しているのであれば、問題ないと判断できるでしょう。「丁寧な対応をしてくれた」と顧客満足度が向上している可能性もあります。
一方で、システム側に問題がないかはくまなくチェックしておくべきです。
入力作業が煩雑だったり、ワークスペースが確保されていなかったりすれば、入力に時間がかかっている可能性があります。
結論として、CPHの改善をすすめるためには、CPHの一つの指標だけで判断せず、ATTやACWの値も総合的に見ないといけません。
コールセンターのCPH改善のポイントとは?
コールセンターのCPHを改善するには、まず現在抱えている課題を発見することから始めましょう。オペレーター個人の問題なのか、センター全体の問題なのかによって、とるべき対策が異なります。
オペレーターのスキルや知識に改善のポイントがあるならば、研修や教育の機会を増やしましょう。
システムや環境面の改善
CPHを改善するには、システムや環境面を整えておく必要があります。たとえば、FAQの整備や適切な顧客管理などです。
FAQが整理されていないと、回答を探し出すまでに時間がかかってしまいます。これらを改善するためには、問い合わせの多い順に並べ直す、カテゴリ分類を見直す、絞り込みをしやすくするなどの対策が必要です。特に多数のオペレーターがいるコールセンターでは、誰が見ても分かりやすいFAQになっていることが大切です。
また、適切な顧客管理も大切です。顧客管理が適切になされていないと、たとえば、前の問い合わせ内容が共有されておらず、顧客に二度同じ話をしてもらうことになってしまいます。
前のオペレーターと言っていることが違えば、トラブルの原因となってしまうでしょう。こうしたことが続けば、コールセンター全体の信頼がなくなり、顧客満足度の低下につながります。
CRMなどのツールを効果的に用いて、適切な顧客管理を行いましょう。
CPHの低下が見られた場合は、オペレーター個人の能力を見るだけでなく、システムや環境面に不備がないかなど、多角的な面を見て対策を講じることが重要です。
CPH改善に役立つツールをご紹介
CPHを改善するには、適切なツールの導入も効果的です。ここでは、CPH改善に役立つ2つのツールをご紹介します。
COLLABOS PHONE(コラボスフォン)
COLLABOS PHONE(コラボスフォン)は、クラウド型コールセンター向けのCTIサービスです。パソコンとインターネット環境さえあれば、短期間で導入が可能です。
COLLABOS PHONEは、コールセンター業務に必須な機能や便利な機能などが多数搭載されています。
コールセンターの稼働状況などを統計できる統計管理機能もあるため、CPH改善に向けた分析に役立てることができるでしょう。
ソフトフォン(電話の受発信等の基本機能) | ・電話の発信・応答・切断・保留 ・転送 ・会議(最大5人通話) ・オペレーターと顧客の通話をモニターできるモニタリング機能 ・モニタリング時にオペレーターに指示できるコーチング機能 ・オペレーターごとの稼働状況を一覧できるプレゼンス ・待ち呼 |
レポート機能 | ・リアルタイムレポート コールセンターやオペレーターの状況をリアルタイムで確認できる・ヒストリカルレポート 過去のコールセンターの統計を閲覧・検索が可能 ・コールレコード |
録音機能 | ・通話録音 ・留守番電話 |
コールフロー設定 | ・トランク設定 ・チーム・ユーザー設定 ・発信・着信フロー設定 ・着信振り分け ・営業時間・臨時休日設定 ・トークスクリプト設定 ・CIT連携設定 など |
CollasQ(コラスク)
CollasQ(コラスク)は、クラウド型コールセンター向けのFAQサービスです。CollasQには、コールセンター運営を効率化する以下のようなポイントがあります。
・内部FAQ活用
問い合わせ内容をクラウド上にまとめて保存し、FAQとして登録・共有することで、問い合わせ対応の効率化が図れます。またFAQを簡単に閲覧できることで、オペレーターの育成にも役立つでしょう。
内部FAQを活用すれば、オペレーターの負担を減らせるので、問い合わせ対応の効率化のほか、従業員満足度向上にもつながります。
・外部FAQ活用
CollasQは内部FAQだけでなく、外部FAQにも活用できます。ホームページにFAQを掲載すれば、顧客自身がいつでも疑問を自己解決できるようになります。その結果、コールセンターの問い合わせが減り、コスト削減につながるでしょう。
またCollasQには、サイト全体の言語切り替え機能が搭載されているので、外国語の対応も可能です。
・チャットボットとの連携
CollasQは、チャットボットとの連携も可能です。まずチャットボットが対応し、対応できなかった場合に有人チャットで回答します。それでも解決できなかった場合には電話対応と順次対応するため、コールセンターの入電を減らせます。
まとめ
CPHはコールセンター全体の評価指標やオペレーター個人の能力を測る指標として使われます。しかし、CPHでわかるのは1時間あたりのコール数のみのため、CPHだけでは正確な評価を下すのは難しいとされています。AHTやATTと同時に分析することで、コールセンターにどんな課題があるのか正確に判断できるようになるでしょう。
もし、CPHが低下しているなら、問題がオペレーターの能力にあるのか、コールセンターのシステムや環境にあるのかを突き止めましょう。そして、システム面や環境に問題があるなら、COLLABOS PHONEやCollasQなどのツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
COLLABOS PHONE(コラボスフォン)について詳しくはこちら
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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