木村情報技術株式会社 通話内容の「見える化」で窓口対応の標準化を目指す!「UZ」で旭川市における電話応対のデータ利活用

貴社の事業概要についてご教示ください。
2016年よりIBM Watson日本語版の国内初のエコシステムパートナーとしてAIサービスの研究・開発をスタートしまして、製薬メーカーなどの医薬品領域をはじめ電機メーカー、自動車部品メーカー、電力会社、ガス会社、航空会社など様々な業界へのAIサービス提供とAI活用支援を行っております。
貴センターの業務内容についてご教示ください。どのような業務で弊社サービスを使用されていますか。
今回は旭川市様の庁舎の窓口業務において、市民の方からの電話問合せの通話分析をするために「UZ」を使用させていただきました。
システムを導入された経緯をご教示ください。
旭川市様では令和3年度に「旭川市デジタル化推進方針」を策定され、「いつでも・どこでも・どんな手段でも」市民・事業者、職員含め全員が恩恵を受けられるよう積極的にDXに取り組まれています。その中で市民からの電話問合せの内容をデータ化して傾向やニーズを整理することで、例えばAIチャットボットなどが24時間いつでも自動応答できるなど、様々な市民サービスとしてのデータ利活用につながると考えられています。そこで、まずはデータ化を目的として「UZ」を試験的に使用させていただきました。
導入前の課題をご教示ください。
- 職員の経験や熟練度によって、電話対応にかかる時間に差があり、市民向けサービスとしてのバラつきがあること
- 問合せ電話の対応記録がとれておらず、ナレッジやノウハウが属人的になっていること
- 市役所の時間外では問合せ対応ができないこと
ご導入の決め手となった理由をご教示ください。
業務標準化の専門であるシイエム・シイ様と、AIシステムを得意とする弊社での共同のプロジェクトとして携わらせていただきました。何度も協議を重ねながら、旭川市様にとって価値ある実証実験となるよう、個別の課題や個別の進め方を弊社AIシステムエンジニアから相談させていただきましたが、コラボス様はそれに対して非常に柔軟かつ丁寧に対応いただけたこと、また、大量のデータを処理する上で操作もしやすく最適なソリューションは「UZ」であると判断させていただきました。
実際に導入してみて、サービスの使い勝手や分析結果についてどのような印象をお持ちですか
直感的に操作でき、専門知識がなくても扱いやすいというのが第一印象です。
今回は、市役所にかかってきた電話の通話音声データを「UZ」に取り込み、月次で分析結果をまとめています。特別な専門知識を必要とせず、スムーズに分析作業を進められました。
また分析レポート作成においてもGoogle Geminiとの連携機能を先行的に利用させて頂く事で分析作業の効率化を図る事もできました。今後もますます充実した分析機能がより使いやすくなっていくのではないかと期待しています。
現在、分析結果をどのように活用できると考えていますか
市民からの問い合わせに24時間対応可能なAIチャットボットの構築において、非常に重要なデータになると考えています。
また、電話対応される職員のナレッジやノウハウの可視化により、職員業務の標準化や効率化、そして市民サービスの向上にも還元されていく、そのような期待があります。
今後当社に、求める機能、サービスに関する今後の期待など感想をご教示ください。
弊社もAI活用に関する様々なサービスを手掛けておりますが、AIの進化が目覚ましく、「何でも出来る」という期待ばかりが先行しがちです。しかしAIの活用は、実はデータがあって始めて価値を発揮すると考えます。コラボス様は長年コンタクトセンターまわりのサービスを提供してきたと思うので、その技術を活かし、正しくデータ化を進めることができれば、さらなる価値を生み出せるのではないかと期待しております。
今後も自治体や企業などが抱える様々な課題に対してベンダ同士で力をあわせて解決していけるといいですね。