2026/02/2
マネジメント
コールセンターの生産性を左右するCPHとは?効率改善の秘訣
CPHとは何か?その基本的な定義と重要性
CPHの意味と計算方法
CPH(Call Per Hour)とは、コールセンターにおいて「オペレーター1人が1時間あたりに対応するコール件数」を示す指標です。生産性や業務効率を把握するうえで、最も基本となるKPIの一つとされています。計算方法は以下の通りです。
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CPH = 対応件数 ÷ 稼働時間
例えば、1人のオペレーターが7時間で30件対応した場合、CPHは約4.3となります。
センター全体の生産性を確認する際は、「センター全体の対応件数 ÷ 全オペレーターの総稼働時間」で算出します。
CPHは単なる件数指標ではなく、業務設計や対応プロセスの妥当性を映し出す数値でもあります。そのため、定点観測による継続的な把握が重要です。
CPHがコールセンターで重要とされる理由
コールセンターでは、限られた人員で安定した顧客対応を行うことが求められます。CPHは、その実現度合いを定量的に判断できる指標です。CPHを適切に高めることで、次のような効果が期待できます。
一方で、CPHのみを追求すると、対応品質の低下やオペレーター負荷の増加を招く可能性があります。生産性と品質のバランスを取るためにも、他の指標と併せた管理が不可欠です。
他の指標(AHT・ATT)との違い
CPHと併せて活用される代表的な指標として、AHT(Average Handling Time)とATT(Average Talk Time)があります。
- AHT:通話時間+後処理時間(ACW)を含めた平均処理時間
- ATT:オペレーターと顧客が実際に会話している平均通話時間
CPHが「どれだけの量を処理できているか」を示すのに対し、AHT・ATTは「1件あたりにどれだけ時間をかけているか」を表します。例えば、AHTが長い場合でも、内容が複雑で丁寧な対応が求められる業務であれば、必ずしも非効率とは言えません。これらの指標を組み合わせて分析することで、生産性と品質の両面から課題を把握しやすくなります。
CPHの現状と目安数値:どのくらいを目指すべきか
業界別・コールセンターのCPH平均値
CPHの目安は、業界や業務内容によって大きく異なります。
- 通販やカスタマーサポート・・・比較的短時間で完結する問い合わせが中心の業務:CPHは高め
- 金融やテクニカルサポート・・・確認事項が多く専門性を要する業務:CPHは低め
参考値としては、1時間あたり4〜6件程度が一つの目安とされますが、これはあくまで平均的な数値です。自社の業務特性や顧客対応方針を踏まえた基準設定が求められます。
高いCPHが持つメリットとリスク
CPHが高い状態を維持できれば、限られた人員で多くの問い合わせに対応できるため、業務効率やコスト面でのメリットは大きくなり、待ち時間の短縮は顧客体験の向上にも直結します。
ただし、対応スピードを優先しすぎると、確認不足や説明の簡略化によって対応品質が低下する恐れがあります。結果として、再問い合わせの増加やCS低下を招くケースも少なくありません。
CPHはあくまで「結果指標」であり、プロセスや品質管理と切り離して考えないことが重要です。
具体的な目標設定のポイント
CPHの目標を設定する際は、現状の実績データを基準に、無理のない範囲で段階的な改善を目指すことが重要です。その際、ATTやACWなど関連指標も併せて確認し、どこに改善余地があるのかを明確にします。また、数値目標だけを設定するのではなく、達成に向けた具体的な施策を共有することが欠かせません。対応フローの見直しやナレッジ整備など、現場が実行しやすい改善策とセットで運用することが効果的です。
CPHと顧客満足度(CS)の関係性
CPHと顧客満足度は、しばしば相反する関係にあります。効率を優先しすぎると対応が画一的になり、顧客の不満につながる可能性があります。一方、丁寧さを重視しすぎると、生産性が下がることもあります。このバランスを取るためには、トークスクリプトやFAQの整備、適切なツール活用が有効です。迅速かつ的確な対応を支援する環境を整えることで、CPHとCSの両立が可能になります。
CPHを改善する具体的な方法
1.業務プロセスの効率化
CPH改善の第一歩は、業務プロセスの見直しです。対応フローの中で時間を要している工程を洗い出し、不要な作業を削減することで、1件あたりの処理時間を短縮できます。トークスクリプトやFAQの整備は、その代表的な取り組みです。
2.オペレーターのトレーニング強化
オペレーターのスキルは、CPHに直結します。対応品質を維持しながら処理速度を高めるためには、継続的な教育が欠かせません。電話応対だけでなく、システム操作や情報検索の習熟度を高めることで、対応の安定化と効率化が進みます。
3.テクノロジー活用での効率向上
CTIやFAQ検索ツール、AIによる支援機能などを活用することで、オペレーターの負荷を軽減できます。定型業務を自動化することで、人が対応すべき業務に集中できる環境を整えることが、結果としてCPH向上につながります。
4.働きやすい環境整備の重要性
CPHを安定的に維持するためには、オペレーターが長期的に働きやすい環境づくりも重要です。適切な休憩やサポート体制、相談しやすい職場環境は、集中力の維持やモチベーション向上に寄与します。
まとめ:CPHを活用したコールセンターの進化
CPHは、コールセンターの生産性を測るうえで欠かせない指標です。ただし、数値そのものを追うのではなく、AHTやATTなどの関連指標と組み合わせて活用することで、初めて実効性のある改善につながります。業務プロセスの見直し、オペレーター育成、テクノロジー活用を継続的に行うことで、CPHは安定的に向上します。その結果、コスト削減や顧客満足度向上だけでなく、競争力のあるコールセンター運営を実現することが可能となるでしょう。
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コラボスでは、現場の対応データを活用し、CPH改善を仕組みとして定着させるためのサービスを提供しています。
VLOOM:通話対応を「自動化・短縮」し、CPHを構造的に引き上げる
CPHが伸びない大きな要因の一つに、人が対応しなくてもよい問い合わせに時間を取られているという構造的な問題があります。ID・パスワード再通知、本人確認、登録情報変更など、手順が明確な業務はその典型例です。
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VLOOMはFAQ型の自由会話ではなく、シナリオ型のボイスボットとして設計されており、コールセンターの実運用に即した対応が可能です。
これにより、オペレーターが対応していた定型業務をボイスボットに切り出すことができます。

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この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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