顧客管理を徹底するべき理由とは?方法やポイントを解説
コールセンターの運営を成功させる上で「情報」は欠かせないキーワードとなっています。
コールセンターでは情報を管理しその上で顧客に適切なサービスを提供していくからです。
それで顧客対応の品質の向上の基礎には顧客管理の徹底が関わっているといえます。
今回は顧客管理を行ういくつかの方法とそのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
顧客管理とは?
顧客管理とはマネジメント手法の1つで、見込顧客や既存顧客に対しより高い品質の商品やサービスを提供することで、新規顧客を獲得したり、顧客の満足度を高め購入率、リピート率を高め、それを最大値に維持するという手法を指します。
コールセンターで顧客管理を行う場合、一度の電話応対のための情報管理だけではなく、顧客との関係性を深め、顧客が長く企業に利益をもたらしてくれる優良顧客になるよう長期的なアプローチをしていく必要がある、ということです。
そのためにはただ情報を収集するだけではなく、分析し改善していく戦略的な姿勢が必要となってきます。
今顧客管理が必要な理由
近年では今までよりもさらに顧客管理の必要性が高まってきています。
それには3つの理由があります。
顧客満足度の向上が期待できる
時代の変化と共に顧客のニーズは変化し続けているため、そのニーズに対応したアプローチをしていく必要があります。
以前、どの業界でもバブル状態で市場が一気に拡大している時には顧客を獲得するのは非常に容易でした。
ライバル企業に対しての施策としても、高品質低価格な商品を新たに開発するなら必ず売上を上げることができるという状態でした。
それに対し近年ではインターネットやSNSの普及により、顧客自身が積極的に情報をサーチし取捨選択するという時代になっています。
それで企業側の一方的なアプローチを顧客が受け取るというだけでは顧客満足度を高めることはできなくなっています。
顧客の多様なニーズに企業が応えていくことがますます必要となってきているのです。
それで、顧客全体を一括りにした画一的なマーケティングではなく、顧客情報管理を元にそれぞれの顧客のニーズにあったマーケティングを行うことで、顧客満足度の向上を図る必要があります。
顧客ごとの施策を提案できる
現在のビジネスでは顧客を各層に分類し、そのニーズごとに的確な提案・提供をしていく必要があります。
そこで顧客の情報管理、さらにはそれを活用した分析は大切なマーケティング手法となっています。
数多くの商品が巷に溢れており、自分の必要な商品をサーチする手段も多くある現代において、顧客の購入志向を分析し、適切なタイミングで適切な商品やサービスを提案し提供するとうビジネス体系が有効となっています。
それで顧客を分類し分析するという管理システムが徹底しているなら、各顧客にぴったりあった施策を提案できるため売上の大幅な向上につながります。
潜在顧客や既存顧客へのアプローチができる
顧客管理は「顧客「関係」管理である」ということもできます。
一度商品を購入する、サービスを利用するだけで終わる関係ではなく、企業と優良な関係を築き、その顧客が生涯に渡って利用していきたいと思わせるようなアプローチをしていくというのも顧客管理の大切な一面です。
顧客と企業も基本的には人間関係と同じですから、相手にいい印象を与え、自分にとって必要な存在だと思われるなら長い付き合いをしていくことができます。
そのため顧客に対する理解は欠かせないものです。
例えば、ある特定の商品を提案する時に「これはとてもよい商品です」ということを強調するだけよりも、「あなたの○○に○○をして応えることができます」というように顧客への理解度が感じられる提案をするなら、強引な売込みには感じず企業への好印象を高めつつ購買意欲も持たせることができます。
顧客管理の徹底がなされているなら、潜在顧客を既存顧客に変え、既存顧客の購入率を高めることができます。
顧客管理で抑えておくべきポイント
顧客管理を実際の成果につなげるために、顧客管理システムを構築する際必ず抑えていく必要がある3つのポイントがあります。
顧客の属性
顧客属性とは顧客の個人情報のことです。
この個人情報には生涯変わらない静的属性、変わり続ける動的属性に分類されます。
性別、生年月日、出身地などは静的属性に当てはまります。
また動的属性には職業や趣味嗜好、家族構成や世帯収入などで、これらの情報は会員登録やアンケートにより収集することができます。
こうした情報を収集するならどのような商品やサービスがどの層に人気を集めるのか、といった傾向を分析することができます。
そしてそのターゲットに向けたより有効な広告や施策を打つことができるようになります。
購買履歴
自社製品の購買履歴も大切な情報の1つです。
どの商品・サービスをどのタイミングで、どのくらいの頻度で、なぜ購買したのか、これらはマーケット分析に非常に有力な情報です。
この購買履歴に基づき購買動機を分析するなら、将来さらに適切なタイミングでのアプローチが可能になり、既存顧客のリピート率を高めたり、
離脱顧客の復活を図ることもできます。
収益性
収益性は購買履歴と関連がありますが、この履歴が集積されることによりその顧客による累積の売上や利益、ライフタイムバリュー金額などを割り出すことができます。
これらの収益の見込は企業全体の売上の改善を図りたい時に大変有益な情報となります。
この収益性の情報を元にどのような商品やサービスに重点を置き強化していくかを見直すことができます。
顧客管理をエクセルで行うデメリット
コールセンターにおいて重要な位置を占める顧客管理ですが、従来はエクセルで行う企業が多くありました。
しかし時代の変化と共にこの方法には多くのデメリットが存在するようになりました。
例えばエクセルは複数人で同時更新することができません。
そのため他の担当者が作業中はエクセルを開けず、待っている間に更新すべき情報を忘れてしまう、ファイルの閉じ忘れにより他の人が作業できない状態になり、作業効率が低下するといったことが生じやすいです。
また、上書きなど作業ミスにより大切な情報が失われてしまうなどのリスクもあります。
一番重要な点として、エクセルの弱点として情報が多くなると重くなったり、他のツールと連携できないという点があるため、
顧客情報が増えていけばいくほど使いづらくなり、蓄積した情報も分析管理するなどの有効活用がしづらいということになります。
顧客管理システムCRMとは?
CRMとは顧客管理に特化したシステムのことで、顧客情報を集積するだけではなく、分析、業務の品質改善を行うのにも有効なツールです。
顧客情報を一元化し、社内で情報共有することができるため、コールセンターのようにリアルタイムで複数の担当者が情報共有することが求められる業務内容に大変
役立つシステムとなります。また単に情報を収集するだけではなく、その分析まで自動化して行うことができます。
情報管理だけではなく、それを最大限に活用する機能を備えたシステムが開発されていますので、上手に利用するなら今まで人手で行っていた情報管理の負担を削減し、
企業全体の顧客応対品質の向上につなげることができます。
顧客管理システムを採用するメリット
コールセンターにとって顧客管理システムを利用するメリットは数多くあります。
発信受信時に顧客情報を確認しながら応対できるため、新人オペレーターであっても統一して正確・迅速な対応が行えるようになります。
また通話中であってもリアルタイムで情報更新が行えるため、オペレーター間の行き違いなどによるミスやクレームを減少させることもできます。
管理者にとってもコールセンター全体の状況を把握しやすいため、迅速に的確な人員配置やオペレーター教育を行うことができるようになり、結果として企業全体としての顧客満足度の向上につながります。
従来のエクセルなどを使った顧客管理では、分析までは範囲が及ばず人手によって情報を抽出し解析する必要がありました。
それで情報解析における専門知識を持った人材が必要となり、中小企業にはハードルが高い分野でした。
しかしAI化された顧客管理システムを利用するなら、ネット環境があるだけで誰でも簡単に情報分析が行えるようになりました。
それで情報管理・分析はシステムに任せることで貴重な人員のコストを削減し、主要な業務運営やマネジメントに集中することができるようになり、コールセンターの品質改善にも有効な助けとなります。
顧客管理システム導入で比較するべきポイント
顧客管理システムの導入に成功するには自社のニーズにあったシステムを比較検討し選択することが重要です。
まず検討できるのは現段階での管理が必要な情報量です。
創立して間もない企業と、すでに膨大な顧客データの蓄積がある企業とでは、求められるシステムの機能が変わってきます。
不必要な機能が多かったり、自社に合わないシステムを導入してしまうと作業効率を低下させて逆効果となってしまいますので、自社にあったものを選ぶというのは重要です。
また複数の担当者がリアルタイムで情報を共有する必要があるコールセンターでの導入の場合、複数人が同時利用した場合の使いやすさも重要なポイントです。
同時作業を行った場合重くなってしまうなどの障害が起こらないかなどの確認が必要となります。
担当者の業務内容によって必要な情報は変わりますから、通話中に即時に必要な情報だけを抽出することができるように閲覧制限や入力制限などの機能もあると便利です。
また見落とせない部分としてコスト面もあります。
顧客管理システムCRMにはクラウド型とオンプレミス型があります。自社内にサーバーを置く形のオンプレミス型の場合サーバーの設置やシステムの構築に多額の費用がかかります。また導入までの準備に時間がかかるというデメリットもあります。それに対しクラウド型はインターネット上のサーバーに管理情報を置く方式となります。
そのためクラウド型には場所を選ばないというメリットもあります。管理者が外出中先からコールセンターの現場を把握することも可能になるため、リアルタイムでのマネジメントがより行いやすくなります。
COLLABOS CRMのご紹介
「COLLABOS CRM」はコールセンターに特化したCRMシステムです。
顧客の情報すべてを一画面で完結させており、複数のウインドウを立ち上げることで同時に複数顧客のタスクを行うこともできるため、コールセンターの業務効率化が可能です。
オペレーターごとに権限の範囲を設定することができるため、情報共有と管理を同時に行うことができます。
またLINEのAIシステムを使った自動チャット応対機能も搭載しており、定型化した問い合わせには24時間対応が可能なため、顧客満足度の向上も期待できます。
定型化した簡単な問い合わせにはAIが応答し、有人対応が必要になってからオペレーターに切り替えることで問い合わせ数が増えても顧客を待たせることなく的確な応対を可能にします。
これらの情報はすべてインターネット上のサーバーに保管されるため、サーバーの設置は必要なく、初期費用を抑えて導入いただけます。
すでにコールセンター用に構築されたシステムとして完成しているためシステム構築のための期間も必要としません。
コストを抑えつつコールセンターの規模を拡大したい、顧客満足度を高めるために応対品質を改善したいといったコールセンターの管理者の方はぜひご気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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