ペルソナとは?マーケティングやビジネスにおける意味や設定方法を紹介

今回は、マーケティングや顧客理解の分野で非常に重要な指標となる、「ペルソナとは?」と設定するメリットやビジネスにおける重要性についてご紹介致します。

ペルソナ(persona)とは?意味や定義は?

まず、そもそもペルソナとは、心理学者のユングが提唱した概念です。サービスや商品の典型的なユーザー像のことで、マーケティング分野で非常に活用される概念となります。ターゲットに対して、実際の人物と仮定して、年齢や性別、職業や居住地、年収、趣味、価値観、ライフスタイル等、詳細な情報を設定していきます。

ビジネスにおけるペルソナマーケティングとは

ビジネスにおいて活用されるペルソナマーケティングとは、実在しない架空のユーザー像として設定したペルソナを用いて、具体的にユーザーやターゲットの詳細を分析し、マーケティングに活用する手法を指します。ペルソナマーケティングとは、販売目的や提供目的の商材やサービスを利用するユーザーの人物像を設定したペルソナに対して、どのようにしたら販売促進できるのか、といった戦略を施策します。
ペルソナは、前述の通り基本的には非常に詳細な設定となりますが、詳細に設定を行えば行う程、具体的な戦略がイメージしやすくなり、施策立案にも繋がりやすくなります。

マーケティングにおいてペルソナ設定を行うことの意味とは?

ペルソナとは、売り込みたいサービスの人物像を設定することです。設定することで、担当者間でイメージを統一でき、効果的にアイデアを絞ることができます。

ペルソナとターゲットの違いについて

ペルソナは、抽象的な顧客ターゲットと比較して、非常に詳細な部分まで設定を行うという部分が特徴の概念です。ペルソナとターゲットは混同されやすいですが、ペルソナとは、ターゲット設定の一部であるため、ターゲットよりも詳細に人物像を設定していきます。
例えば、ターゲットが10代学生や、20代会社員といった情報なのに対し、ペルソナは、「10代、男性、学生、19歳、○○大学、○○学部、年収、趣味」といった情報等、非常に具体的な部分まで設定します。つまり、ターゲットが抽象的な顧客層なのに対し、ペルソナは具体的な顧客像であると言えます。

項目 各項目における情報
年齢 20代
性別 男性
大学 ●●大学
学部 △△学部
趣味 オンラインゲーム

イメージの統一

まずは、ペルソナには販売したい商品やサービスに対して「イメージ統一」を図るといった重要な役割があります。自社内外で商品の開発に携わる人は多数いますが、開発に携わるメンバーの方向性を統一することに役立ちます。各担当者間で、共通の人物像への販売促進を意識することで、商品開発において意識する点や、プロジェクトの推進においてもスムーズに進められるでしょう。

訴求力の強化

また、ペルソナは、商品の訴求力を強める手段としても活用することが出来ます。より多くの人に購入してもらいたいという意識でターゲットを広めてしまうと、商品コンセプトが曖昧になり、訴求力が弱まることで、幅広い消費者にとって、あまり響かない商品やサービスになってしまう可能性が高いです。ペルソナを活用することで、具体的な施策を行う事に繋がり、各個人に訴える訴求力が兼ね備えられた商品を提供することに繋がるのではないでしょうか。

ペルソナを設定するメリット

また、ペルソナを設定するメリットについてのご紹介ですが、「ユーザーニーズの集約」「タイムロスを防ぐ」「ユーザー目線になれる」といった3点が挙げられます。詳細について、下記にてご紹介します。

ユーザーニーズの集約

まず、「ユーザーのニーズを商品に集約できる」といった内容ですが、ペルソナ作成では、多くの情報やデータをベースに、一人の具体的なユーザーを作り出す作業となるため、具体的に想像するユーザーにサービスを利用してもらうためにはどのように商品開発を行うべきかといった、ユーザー視点の商品を提供することが可能となります。

タイムロスを防ぐ

続いては、「タイムロスを防ぐ」といったメリットについてです。担当者は、商品開発を行う際に、様々な機能やサービス詳細の設定を行いますが、その際にきちんとペルソナの設定が住んでおり、プロジェクト内で共通認識があることで、皆が共通して直線的にプロジェクト成功に向けた効果的な意見を出すことが可能となります。商品開発において重要な軸がぶれずに開発を進めることが可能であるという意味で、タイムロスに繋がると言えます。

ユーザー目線になれる

最後に、「ユーザ視点になれる」という点です。ペルソナを事前に設定しておくことで、具体的なユーザーが欲しい機能サービスの開発を想像して商品開発を行うことが出来るため、よりユーザ―視点に沿った形で開発を行うことが出来るでしょう。その結果、消費者の求めるサービスの提供が可能となり、結果的には商品やサービスの販売促進にも繋がるのではないでしょうか。

ペルソナを設定するデメリット

では逆に、ペルソナを設定するデメリットはあるのでしょうか。ますは、作成に時間がかかることです。今までの営業活動から深く分析をして、正しいペルソナ像を設定する必要があります。マーケティングチーム全員で調査し設定する必要があります。また、複数のペルソナが存在する場合ですと作成により時間がかかるでしょう。

ペルソナ作成の手順

では、実際にペルソナを作成するには、どういった手順で作成するのでしょうか。ここでは、具体的な作成手順について、ご紹介します。

自社の強み分析

ペルソナ作成において、まず行うことは「自社の強み分析」です。まずは、自社の強みや弱みを分析し、自社の理解度を深めることが重要です。分析手法として、よく活用される手法は、3C分析と言われ、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つの視点から企業分析を行うことが可能です。
なお、3C分析を行うことで、市場や顧客、競合といった外部的環境と、自社という内部的環境の状況を踏まえ、事象成功を目指す成功要因を見出すことが可能なため、第三者視点で自社の強みを分析することが可能となります。

ターゲットの情報収集

続いては、「ターゲットの情報収集」です。実際に消費者になり得るユーザ―の情報を収集することで、抽象的な属性を定め、属する顧客のデータを収集することが重要です。ターゲットの属性は、年齢や性別のみのような一面的な側面ではなく、趣味や価値観、世代や製品の購買頻度等の情報も含め、多面的に設定することが重要であると言われています。なお、データ収集においては、購買データや街頭インタビュー、WEBのアクセス解析や競合他社の調査結果等、様々な手法で収集すると良いでしょう。

ペルソナの設定

最後に、「ペルソナの設定」ですが、ターゲットの情報収集が完了したら、収集データを元に詳細なペルソナ情報を設定していきます。ペルソナの設定時には、プロジェクト管理をしている商品開発チームなどがある場合、チームメンバーとすり合わせを行ったり、意見交換をすることで、今後の共通認識を持つことができるためスムーズなプロジェクト推進にも繋がるでしょう。

ビジネスモデル別のペルソナ例

ここでは、BtoC、BtoBそれぞれのビジネスモデル別に、ペルソナ作成の例をご紹介いたします。

BtoCのペルソナ

まず、BtoCのペルソナの場合、1個人相手の販売となるため、名前や年齢、性別、職業、居住地、家族構成、趣味、情報源等、所謂個人を説明出来る情報が多くなります。

BtoBのペルソナ

これに対し、BtoBのペルソナを作成する場合は、企業規模や事業課題、組織課題、実現したい将来像、役職、課題、情報収集手段等、企業情報がメインとなります。ビジネス相手の場合、個人都合で購買行動は行われないため、情報収集を行う担当者と、決裁者の2者が存在することを理解し、顧客理解を行うことが重要です。
つまり、BtoB相手のペルソナ作成を行う場合は、担当者のペルソナと決裁を下す組織ペルソナが存在する事を理解する必要があります。

ペルソナ作成時の注意点

最後に、ペルソナ作成時に問題が起こりやすい注意点について、「思い込みや先入観を持たない」「必要な情報だけに絞る」「関係者が同じイメージを持つ」「定期的なブラッシュアップを行う」といった、4点をご紹介します。

思い込みや先入観を持たない

一つ目の注意点としては、思い込みや先入観を持たないということです。ペルソナの作成には定性的な側面が強く表れます。そのため、自分自身のイメージや先入観が色濃く出てしまい、購入者の人物像と大きなずれが発生してしまう可能性があります。そのため、作成する際には定性的な側面だけでなく、インターネット上の口コミなどの実データを取り入れる必要があります。直接ユーザーへヒアリング調査をかけることも一つの手段かもしれません。

必要な情報だけに絞る

二つ目の注意点は、必要な情報に絞るということです。ペルソナを作成するということは、大量にある情報から適切に取捨選択し、必要な情報をもって作成していくことが重要です。

関係者が同じイメージを持つ

三つ目の注意点は関係者が同じイメージを持つということです。ペルソナの作成目的が作り上げたユーザー像を関係者間で共有することになるので、作成者以外の関係者も同じイメージを持てていなければなりません。そのため、作成するユーザー像はイメージしやすく、平均的なユーザー像である必要があります。

定期的なブラッシュアップを行う

四つ目の注意点としては、定期的なブラッシュアップを行うということです。ペルソナを作成するうえで大量の情報を参考に作成します。そのため、その情報の変化に応じて、作成したユーザー像もブラッシュアップしていかなければなりません。

まとめ

本記事ではペルソナの概要から、設定方法、ビジネス的なメリットなどをご説明してきました。ペルソナは、マーケティングや顧客理解の観点で非常に重要なポイントとなります。マーケティングおよび顧客理解は商品やサービスを拡販していくうえでもとても重要な部分ですので、是非この機会にペルソナの作成を行ってみるのもいいかもしれません。

この記事の執筆者

    コラボスブログ編集部

    株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
    960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
    本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
    会社情報について詳しくはこちら

データ分析・活用関連サービス

PBX/CTI 関連サービス

顧客情報管理(CRM)関連サービス

データ分析・活用関連サービス

回答支援・自己解決関連サービス

導入のご検討・ご相談は
こちらから

  1. DOWNLOAD
    資料ダウンロード
    導入を検討されている方のために
    PDF資料をご用意しています
  2. MAIL FORM
    問い合わせ・導入のご相談
    お見積もりなど詳しいご相談は
    お問い合わせフォームをご活用ください
  3. TEL
    03-6738-8707
    平日 09:15~18:15
    (年末年始・祝日を除く)