コールセンターの運営に欠かせない組織づくりとは?組織図の重要性と設計ポイントを解説

どんな組織でも業務をスムーズに進める上で、しっかりとした体制作りが必要になります。
多くのオペレーターを抱えるコールセンターも同様です。
そこで役立つのが組織図です。

各窓口や部署の業務分担や管理者の役割分担の見える化や運営上の課題の洗い出しに活用することで円滑な運営が可能になります。
今回は、組織図を作成するメリットやコールセンターの運営に最適な設計方法を一般的なコールセンターの組織体制とあわせてご紹介します。


コールセンターの主な業務

コールセンターには「インバウンド」と「アウトバウンド」の2種類があります。
インバウンドとアウトバウンドの大きな違いは、オペレーターの対応方法です。
顧客からの掛かってくる電話に対応するインバウンドに対し、アウトバウンドは顧客に電話を掛けて自社のサービスを紹介することが主な業務になります。
そのため、オペレーターに求められる業務内容やスキルは所属するコールセンターによって異なるのが一般的です。

コールセンターのオペレーターに求められる主なスキル

・ビジネススキル
・接客・応対スキル
・プレゼンテーションスキル
・商品・サービスについての知識
・申し込み・支払いなどの操作手順についての知識
・クレームや修理など問い合わせ内容に応じた専門知識やスキル

コールセンターの一般的な組織体制

インバウンド・アウトバウンドともにコールセンターの組織は、顧客対応を行うオペレーション部門とセンター内の業務をサポートするサポート部門の2つに分かれます。
それぞれの部門には円滑な業務を進めるための管理者や専任の担当者が存在します。コールセンターのセンター長は、これらの部門を管理し、コールセンターの運営方針や経営戦略を立てる役割を担っています。
このようにそれぞれの担当者がどんな業務を行うのかを明確にすることで、円滑な運営が行われています。

オペレーション部門

オペレーション部門では、受電・架電業務に関する業務を行っています。
実際に顧客対応を担当するオペレーター、オペレーターの管理・指導を行うスーパーバイザー(SV)、数値管理や部門全体を管理するマネージャーが在籍しています。
直接、顧客と接する部門であるため、万が一、対応に不備があるとクレームを発生させたり、企業の信用度を下げたりすることにもなりかねません。
日ごろから、しっかりとした運営体制を整えておくことが重要といえるでしょう。

サポート部門

サポート部門は、オペレーション業務が円滑に進むためのサポートを行う部門です。
サポート担当・システム担当などオペレーションのバックアップを担う担当者や、トレーナー・エスカレーション担当などオペレーターの指導を行う担当者、センターの品質管理を行う担当者が在籍しています。
システムの不具合の改修やセンター全体の品質管理のほかに、データ入力や各種手続きの手配などの事務作業やオペレーターの教育など幅広い業務を担当します。
サポート部門が正常に機能することで、オペレーション部門の負担も軽減するため、センター全体の品質向上につながります。

円滑な運営に欠かせない管理者の役割

コールセンターの運営を行う上で、重要な役割を果たしているのが管理者です。
センターの責任者であるセンター長を筆頭にオペレーション部門を管理するマネージャー、顧客対応を行うオペレーターの指導・管理を行うスーパーバイザー、センター全体の電話応対品質の維持・管理を行うQAなどが挙げられます。
それぞれの業務内容やセンター内で果たす役割についてご紹介します。

マネージャー

オペレーション部門の責任者がマネージャーです。
「数値管理」「業務改善の施策」などセンター全体の運営を担うセンター長を補佐する役割を果たします。
具体的な業務として、目標設定や進捗管理などに加え、所属スタッフの労務管理、SVの指導・教育があります。
マネージャーは基本的に電話応対を行うことはありませんが、顧客から寄せられたクレームの対応を行うこともあります。

SV(Supervisor)

コールセンターでは、リーダーと呼ばれるオペレーターを中心に5人~10人程度のチームで電話対応を行っています。
SVは、リーダーやオペレーターの管理・教育を行います。
具体的な業務として、通話内容や対応品質の確認・リーダーやオペレーターの指導・教育、勤怠管理などがあります。
オペレーターやリーダーでは対応が難しい問い合わせなど、エスカレーションがあれば対応も行います。

QA (Quality Administrator)

QAとはオペレーターの品質向上の維持・管理を専門に行う担当者のことをいいます。
SVと同じく通話記録のモニタリングやフィードバックが主な業務です。
SVがオペレーター部門に所属しているのに対し、QAはサポート部門に所属しています。
オペレーターのサポートや勤怠を含む勤務態度全般を管理するSVと違い、QAは「マニュアル通りの対応がなされているか」「トークスクリプトが正しく活用されているか」などセンター内の品質が保たれているかを管理する役割を果たしています。

組織図設計の重要性

どのセンターでもスムーズな運営に欠かせない部門や管理者を置いていますが、中には組織体制が明確にされていない・組織図設計していないセンターがあります。

組織体制を明確にすることで「だれがどんな業務を担当しているのか」をはっきりさせることができます。
万が一、問題が発生した際でも適切な対応できるので、顧客満足度の向上や業務改善や効率化につながります。

組織図を作成するメリット

組織図を作成するメリットに「センター内の組織が明確化される」ことが挙げられます。
組織が大きくなるほど窓口や部署が複雑になり、各窓口や部署の管理担当者も増えることになります。
複雑な組織では、問題が発生した際「誰に報告すればいいのかわからない」「誰がどのように対応するのかはっきりしない」ため、問題が深刻になってしまう可能性があります。

組織図を作成することで、トラブルの内容に合わせて「どの部署のどの担当者」が「どのような対応」を行うのかが明確になります。
これにより、問題が大きくなる前に解決できることもちろん、業務の根本的な改善にも役立ちます。

組織図の設計方法

組織図を設計するには、まずコールセンターを管轄する「センター長」を筆頭に、各部署の責任者であるマネージャー、SV、リーダーの順に縦割りに並べていきます。
縦割りに並べる理由は指揮命令系統を明確にするためです。
SVやリーダーなど同じ役職者が何名も在籍している場合は、横に並べていきます。
こうすることで部署や役職によって人員の偏りがないか、各窓口との連携が問題なく取れているかがひと目で把握できます。

まとめ

コールセンターの品質向上や業務の効率化には、組織の見える化が重要なカギを握っています。
組織図の設計は、センター内の人や業務の流れが明確になるだけでなく、業務の偏りや問題点など運営体制や組織自体の見直しにも活用できます。

新たにセンターを立ち上げる際はもちろん、既存の体制に課題があるセンターでも組織図の作成をしてみることをおすすめします。
組織図として明確にすることで、見落としていた問題点や改善点の洗い出しができるようになるでしょう。

この記事の執筆者

    コラボスブログ編集部

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