エイチ・エス損害保険株式会社 保険金請求の受付からお支払いに至るシームレスな顧客対応が行えるようになりました。
会社概要
エイチ・エス損害保険株式会社は、2007年より営業を開始し、主に海外旅行保険、国内旅行保険を販売しているエイチ・アイ・エスグループの損害保険会社となります。
今回、同社のコールセンターに、株式会社コラボス(以下、「コラボス」)の電話システム、顧客管理システム及び音声録音システムを導入した経緯とその費用対効果について、同社の損害調査サービス部長である有富 研二氏と、同部署リーダー三浦 優歌氏にお話を伺いました。
コールセンターにはどのような問い合わせがありますか。
三浦氏:コールセンターでは、海外・国内旅行保険のご契約者様からの保険金請求のご連絡を受付ています。
問い合わせフローとしては、国内・海外旅行保険に加入しているお客様が旅行先で事故やケガ、盗難等に遭われた際に、コールセンターへ入電があります。そこで事故の内容等をヒアリングして損害調査サービス部で保険の損害調査を行い、お客様に対して保険金を支払うといった流れです。
システムの導入経緯を教えてください。
三浦氏:システム導入のきっかけは、自社コールセンターの立ち上げでした。コールセンターは、お客様からのご連絡の受付のみならず、その後の保険金支払手続きが円滑に進むよう、ご連絡内容を保険金支払部門に引継ぎ処理を行っています。こうした中、部門間の迅速かつ正確な引継ぎが求められ、「@nyplace(エニプレイス)」と「COLLABOS CRM」の製品がシームレスな顧客対応に適したことから導入を決定しました。また、「COLLABOS CRM」が自社ビジネスにカスタマイズが可能であったことや、システム導入以前よりAVAYA社製の電話機を使用する中で、「@nyplace(エニプレイス)」が慣れ親しんだ同社製品を採用していることも導入の決め手となりました。
銀行・保険業はセキュリティ等の基準が厳しく、自社構築のイメージがありますが、クラウドのサービスを実際に使用していかがでしょうか。
有富氏:お客様の個人情報データは自社のデータサーバーで保存し、さらにセキュリティを高める措置を講じています。電話システム自体はクラウドサービスとなりますが、安定的な稼働でシステム障害もなく安心して使用しています。
導入前の課題と導入後の効果を教えてください。
お客様から再度問い合わせをいただいた際に、どの案件かがすぐに確認できるように改善できた。
三浦氏:システム導入前は、顧客管理の仕組みがない状態で運営していたため、事故受付の際に登録される事故番号で案件を管理しており、複数件の事故に遭われたお客様の別の事故案件が即座に分かりませんでした。「COLLABOS CRM」を導入してからは、名前と電話番号で事故案件の管理が可能となりました。また、同一のお客様の過去の事故発生状況の履歴も管理できるようになりました。留学等で海外に長期滞在されるお客様に関して、複数の保険金請求が発生した場合にも、お問い合わせにスムーズに対応することができ、使い勝手の良さを実感しています。
コールセンター部門の生産性に加えてお客様対応の向上を実現できた。
三浦氏:「COLLABOS CRM」の導入前は、お客様からの追加のご連絡等があった場合、コンタクト履歴の確認に時間がかかっていましたが、導入後は確認時間が大幅に短縮し、コールセンター部門の生産性に加えてお客様対応を向上することができました。
導入後の当社のサポート体制はいかがでしたでしょうか。
三浦氏:「@nyplace」のCMSレポートの機能の利用に関して、営業担当の方に色々と丁寧に教えていただいたことが印象に残っています。一方で顧客管理システムである「COLLABOS CRM」については、導入時に、当社仕様にアレンジしていたため、特に不明点やサポートいただく事項はありませんでした。
新型コロナウイルス感染症への対策について教えてください。
有富氏:各航空会社が国際線の運航を大幅に休止する現状からみて、海外旅行の本格的な再開はまだ先になりそうです。現在は、国内の傷害保険等に営業の軸足を置いています。また、あわせて旅行関連保険以外の新しい商品の開発や販売の検討を進めております。一方で、ワクチンの開発が実現されれば、必ず需要は回復しますので、その際に変化する消費行動に対応できるよう、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現に向けた取り組みを加速し、コールセンターの自動化等、IT技術の活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革してまいりたいと考えております。
貴社コールセンターの今後の展望についてご教示ください。
有富氏:大きく3つあり、1つ目は、SMS(ショートメッセージサービス)の活用です。携帯電話でお電話いただいたお客様に対しては、オペレーターが直接電話を受けるのではなく、SMSを送信し、AIチャットボットやホームページの「よくある質問」への誘導を行い、自動でお客様の問題を解決できるスキームを検討しています。
2つ目は、音声認識システムの導入です。AIがお客様へ質問し、お客様の回答をAIがテキスト化し、必要な項目ごとに自動入力していくことも構想しています。
3つ目は、柔軟なレイアウト変更に対応可能なソフトフォン等への移行です。昨今の働き方改革に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新しいオフィスの在り方が求められております。従来はハードフォンのもつ通話音声の安定性を重視していましたが、近年では通話品質も向上しており、また今後リモートワークの普及率が高まり定着化することを考慮し、ソフトフォンの対応力に魅力を感じています。もちろんリモートでコールセンター業務をする際は、個人情報保護の問題をクリアすることが不可欠ですが、コールセンターの在宅化も検討していきたいと考えています。
当社も貴社のご成長の一助となれますよう、サポートして参ります。
本日は、インタビューへのご協力、ありがとうございました。