2020/07/30
顧客情報管理
顧客分析とは?覚えておきたいフレームワーク5選
企業が売上を伸ばしていくには、顧客や市場においてあらゆるニーズを把握することが必要不可欠です。
特に現代では、消費者のニーズが多様化していることもあり、顧客情報の分析がより求められています。
顧客分析には、思考の枠組みである「フレームワーク」を活用すると効率的に行うことが可能です。
この記事では、顧客分析にはどんな方法があるのか、それに活用できるフレームワークにはどんなものがあるかなどをご紹介します。
顧客分析とは
顧客分析とは、自社の商品やサービスを購入が見込める顧客を予測し、効率的かつ効果的な販売促進のアプローチ方法を探すことをいいます。
効率的かつ効果的なアプローチをするにはどうするべきかを考え、そのために顧客の分析が必要になります。
年齢や職種、性別、住まいなど、一定量の情報を収集し、それらに合ったグループ分けをします。
そのグループ分けが大切であり、そのグループで求められるニーズをある程度把握することが可能です。
しっかりとニーズを把握し、的確な商品やサービスを提供することで、効率的かつ効果的にアプローチすることができるでしょう。
顧客分析はなぜ必要?
インターネットの普及が広がり、顧客のニーズが多様化したことや、顧客が自ら情報を集めて消費活動を行えるようになってから、今までのアプローチ方法では新規顧客を獲得することが難しくなっています。
このような状況から、新規顧客の獲得よりも既存顧客をいかに離さないかや、アップセル・クロスセルが重要になってきました。
そのため、従来よりも顧客管理や顧客の分析が重要視されています。
顧客分析を行うことで、既存顧客の離脱防止や売り上げの向上のための効率的なアプローチが可能になります。
フレームワークとは?
フレームワークとは、一言でいうと思考の枠組みのことをいいます。
フレームワークを活用することで、膨大な情報量を整頓し、論理的に考えることができるようサポートをしてくれます。
さまざまな企業が自社の経験から工夫を繰り返し、そうした試行錯誤の結果がフレームワークであり、目的を効率的かつ効果的に達成できるように作られているのです。
このフレームワークを利用すれば、効率的に顧客分析が可能になります。
そんなフレームワークにはメリットとデメリットがあります。
一番のメリットは、コスト削減に繋がるということです。
多くの広告や宣伝を行うと売上増加が見込めますが、その反面、多くの時間と費用がかかってしまいます。
フレームワークを活用した顧客分析を行うことで、本当に顧客がほしい情報を伝えることができる、適切なタイミングでアプローチができるなど、効率的かつ効果的にアピールすることができ、コスト削減に繋がるでしょう。
デメリットは、ただ利用するだけでは効果がでないということが挙げられます。
フレームワークを最大限に活用するためには、なんとなく利用するというのではなく、しっかりと仕組みや使い方を学習する必要があります。
フレームワークに限らずですが、基本的にどんなツールでも、活かすためにはどういうものかをしっかりと理解しておくことが大切でしょう。
顧客分析のフレームワーク
顧客分析が可能なフレームワークには、いくつか種類があり、企業の目的に応じて、合ったフレームワークを選ぶ必要があります。
特徴や活用方法が異なるので、しっかりと見極めましょう。
RFM分析
RFM分析とは、「Recency(直近の購買日)」「Frequency(購買頻度)」「Monetary(購買金額)」という意味を持ち、この3つで顧客をグループ分けして、分析を行う手法です。
3つのポイントに沿って分けられたグループの特性を知ることにより、それぞれのマーケティング法を検討することで、それぞれに合ったアプローチが可能になります。
この分析手法の最大のメリットは、直近の購買日と購買金額の大きさで分けることができ、たまに利用する顧客と定期的に利用する顧客をしっかりと分けられる点です。
また、3つの指標を基準に顧客を分けることで、将来性の有無や非優良顧客であるグループを明確にすることができ、優良顧客や離反顧客をデータ化や資料化することで、効率の良いアプローチをそれぞれ行えるようになるという強みを持っています。
例えば、一番需要が多いグループに対して商品を増やしたり宣伝を行い、購入金額が少ないグループには購入金額が伸びるようなアプローチを行うなど、その状況に応じた対応が可能になります。
また、「この日は〇〇がこれだけ売れる」などを知ることができれば、商品の入れ替えや人気商品の追加が行いやすくなり、顧客が購入しやすい環境を作ることにも繋がるのです。
一方で、商品が売れなくなるなども防ぐことができ、不利益の減少にもなるでしょう。
RFM分析を活用することで、マーケティングプランの最適化を計り、効率的かつ効果的にアプローチができるようになります。
CTB分析
CTB分析とは、「Category(カテゴリー)」「Taste(テイスト、サイズ等)」「Brand(ブランド)」の3つを指標に置き、今後どのような購買行動を取るのかを予測するための分析手法です。
「Category(カテゴリー)」は、大まかな趣向を把握することができ、「Taste(テイスト、サイズ等)」では、どういった風合いを好むかを把握することが可能です。
「Brand(ブランド)」では、ファッションブランドやキッチンメーカー、キャラクターなどでグループ分けし、好みのブランドを把握することができます。
売れ筋商品を割り出す「POSデータ分析」や購買履歴データは、SKU単位や品番単位で分分析されますが、それだけでは力不足であり、さらなる相乗効果を期待することはできません。
そのため、上記の3つの指標からグループ分けを行い、それぞれをカテゴリー別にする必要があります。
カテゴリー別にされたグループへ販売戦略を立てることもできるというメリットがあり、顧客の趣味趣向に合わせてアプローチをすることが可能になるのです。
また、「顧客がどんなものを購入したのか」や「どういった傾向があるのか」ということ細かい点まで分析することができるのもメリットといえるでしょう。
そのデータを基準に売り場や環境作りすることで、顧客の目的の商品と、+αで売上を伸ばすことが可能になります。
デシル分析
デシル分析とは、購入金額の高い順に顧客を10等分のグループに分けて分析する手法で、RFM分析に比べて、若干高度な分析が可能です。
デシルとはラテン語で「10分の1」という意味を持っており、この分析手法が購入金額の高い順に10分の1クラスでグループ化することに起因しています。
また、エクセルでも簡単に行えるという利便性があり、誰でも取り入れやすいという特徴があります。
手順としては「1.購買金額毎に顧客を上位から並べる」「2.10等分になるようにグループ分けする」「3.各グループの合計購入金額を算出」「4.全体の購買金額に対し、グループ毎の合計売上金額を比率で算出」「5.上位グループから累計で購入金額比率を算出」の5つと、手法は非常に簡単です。
これほど簡単な分析手法であるにも関わらず、どの層にどんなアプローチするべきなのかが見えてくるため、非常に有益な分析手法となっています。
行動トレンド分析
行動トレンド分析とは、一定の季節や時系列を絞り、顧客に対してさらに多くの購入やりようをしてもらうための手法です。
季節によって商品が入れ替わるアパレル業界などでは特に効果的であり、商品の購買時期などを把握することで、アピールすべき時期や傾向を理解することができます。
また、年齢別にグループ分けをすれば、それぞれのグループがどのタイミングで商品を購買しているのかを割り出すことができ、全体の流行を作っている層がどの辺りなのかを知ることが可能です。
さらには、流行のメインとなるグループに対し、その層が欲しいと思ったタイミングで商品を打ち出すことができれば、企業の評価や信頼に繋がり、根拠のあるマーケティングが可能となる大きなメリットを持っています。
ただし、売れるシーズンにはスパンが長いものがあれば短いものもあり、有益かつ効率的な法則性を見出すには、さまざまな観点から見る必要があります。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析は、市場全体を細分化する手法です。
年齢や性別、職業など特定の基準を定めて、その基準から市場を分割、適切なマーケティングを展開していきます。
そうすることで、ターゲットや新たなニーズを明確かつ確実に浮かび上がらせることが可能であり、新たな発見をすることができれば、新たなビジネスチャンスに繋げることができるでしょう。
市場の顧客を細分化することができれば、ターゲットを絞れ、セグメンテーション分析を行えば、自然とターゲッティングすることも可能になります。
数ある分析手法のなかで、最もシンプルであり、比較的簡単な手法であることから人気があり、顧客分析を初めて導入する新規事業や会社には非常におすすめです。
ただし、セグメンテーション分析は「あくまで属性毎のグループ分け」しかできず、CTB分析のような顧客のニーズを理解する手法ではありません。
セグメンテーション分析を単体で利用する場合は、リスティング広告やメールマーケティングが良いでしょう。
顧客に用いる場合は、RFM分析やCTB分析などのほかの分析方法と組み合わせることで、より効果を高めることができるようになります。
まとめ
顧客分析やフレームワークについて解説してきました。
顧客分析を行うことで、効率的かつ効果的にアプローチすることができ、適切なマーケティングを行えるようになります。
顧客分析にはフレームワークを活用すると、効率的に顧客分析を行うことが可能になります。
顧客との関係をより強化するためには、顧客を正しく理解することが最も重要であり、成功に繋がるといえるでしょう。
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この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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