2020/08/19
顧客情報管理
BtoBビジネスでCRMを活用するには?
BtoBビジネスにおける営業は、インターネットで情報を入れることができるようになり、消費者のニーズが複雑化したため手当たり次第アプローチを行うテレアポや、飛び込み営業など、従来の方法が通用しないものとなりつつあります。
現在、BtoB企業の営業スタイルはデジタルを活用し、見込み顧客へのアプローチに力を入れる、スタイルがトレンドとなっています。
そして、インサイドセールスに欠かせない見込み顧客や優良顧客発掘の支援に必須なものがCRMです。
この記事では、BtoB企業におけるCRMの活用方法や、CRMシステムの選び方などまとめて解説していきます。
目次
BtoB企業の課題
顧客情報を活用できていない
BtoB企業では営業リストの作成は必須で、顧客情報と電話をかけた日にち、時間、通話内容などをメモしている担当者も多いでしょう。
しかし、担当者によって営業リストの作り方が異なり、属人的な顧客管理を行っている企業は少なくありません。
顧客情報を活用するためには、まずは部署や企業全体で顧客情報の管理方法を統一する必要があります。
また、管理方法を統一しても、蓄積した顧客情報をうまく活用できない企業も少なくありません。
顧客情報を活用できない理由として、まず導入目的が曖昧である点が挙げられます。
売上営業の効率化に利用するのか、売上の拡大に利用するのかといった導入目的を定めなければ、顧客情報の何を分析するべきか把握できないのです。
また、顧客情報を分析してマーケティング戦略を立てたとしても、PDCAサイクルを回せる環境が整っていない場合、顧客情報はうまく活用することは難しいでしょう。
既存顧客のフォローに手が回らない
BtoB企業における営業では、既存顧客のフォローが重要ということは理解していても、新規顧客獲得や、トラブルの対応などでそこまで手が回らないという担当者も非常に多いです。
「せっかく獲得した新規顧客もフォローが追いつかず、気付いたら競合他社にリプレイスされてしまっていた」「サービスのバリューをフルに提供できないまま離脱されてしまった」など、フォローを疎かにしてしまったことから課題が浮き彫りになっている企業も多いかと思います。
既存顧客のフォローに力を入れようと戦略を立てるものの、潜在顧客の洗い出しや、既存顧客向けのセミナーの開催など、コストの面で断念してしまうケースも多々あります。
また、既存顧客の育成に力を入れている場合でも、フォローやアップセルの最適なタイミングが掴めず、施策に対する費用対効果が芳しくないと感じている企業も多いでしょう。
こういった課題の対策として、CRMや分析ツールの導入が挙げられます。
ツールを導入したいが何から手をつければ良いかわからない
ツールの導入の機能を十分に活かすには、顧客管理情報をどう自社で利用したいか明確でなくてはいけません。
とりあえず機能の高いツールを導入しても使いこなせないかもしれませんし、安価なツールをとりあえず入れる行為も、無駄なランニングコストになってしまいます。
そのため、ツールを導入する際には、自社のサービス内容や、マーケティング規模に合っているか確認する必要があります。
BtoB企業でCRMを導入するメリット
営業メンバーのパフォーマンスを把握できる
営業現場ではメンバーのスキルや技能はさまざまであり、営業担当のパフォーマンスによってプロジェクトの成績・実績に影響することは多いので、営業メンバーの能力の把握は重要です。
CRMでは、架電結果の集計機能があり、成約結果や見込み顧客などの架電結果レポートをオペレーターごとに集計することが可能です。
また、オペレーターごとの集計結果から、数値分析による効果的なアウトバウンドの施策・立案が可能になります。
生産性の向上が期待できる
CRMの主な機能として、顧客情報の管理・分析が挙げられます。
過去の商談内容や成約確度など、顧客情報をすべてデータベース化が可能で、顧客ごとに分類・検索が可能になります。
顧客情報の管理を適切にまとめ、運用することで、顧客情報を探す手間が省けるので、生産性の向上が期待できます。
また、CRMに登録された顧客情報は社内共有が可能で、社内全体で顧客情報の管理も可能なので、クセルや会計ソフトなどの顧客管理と比べ業務効率も高まります。
営業活動の質が向上する
CRMを用いて顧客情報を分析することで、ニーズや購買目的を把握し、また購入した製品・サービス・金額などが把握可能です。
顧客情報の分析結果から、営業活動における顧客の性質をある程度理解することが可能なので、顧客のニーズに合った提案をマーケティング活動に活かすことができます。
そのため、マーケティングにおけるクオリティの向上に繋がるのはもちろん、顧客側も高い満足度を感じてもらえるというメリットがあります。
BtoB企業でCRMを導入する前に知っておきたいこと
デシル分析
デシル分析は、顧客情報の購買履歴を用いて、全顧客の購入金額が高い順に10等分することで、ランクごとの購入比率や売上高構成比を導き出す分析方法です。
デシル分析の結果から、自社の売上に貢献してくれている購買金額の高い優良顧客を特定することで、集中的なマーケティングの施策を打ち出すことが可能です。
デシル分析は、分析手法の中でも非常にシンプルであり、マーケティング分野に精通していない方にもおすすめです。
RFM分析
RFM分析は
- Recency(最新の購入時期)
- Frequency(取引頻度)
- Monetary(購買金額)
の3つの指標から分析しグループ分けをする方法です。
グループ分けの内容として、優良顧客・非優良顧客・新規顧客・安定顧客・離反顧客などに分けることができます。
RFM分析の結果から、ランクおよびグループ分けを行い、マーケティングにおけるアプローチ対象の選定に利用可能です。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析では、一般的に以下の4つの項目を用いて分析します。
- 地理的変数(国・地域・文化・政策・経済発展など)
- 人口動態変数(性別・年齢・所得・職業・家族構成など)
- 心理的変数(価値観・思考・ライフスタイルなど)
- 行動変数(時間・日付・曜日・経路・購買状況など)
顧客情報からセグメンテーション分析を行い、抽出された4項目を利用することでマーケティングにおけるアプローチ対象を選定することが可能です。
具体例として、地理的変数によるコンビニのへの営業や行動変数から行動パターンを抽出し、メールの開封などを予測することが可能になります。
BtoBマーケティングにおけるCRM選びのポイント
導入の目的を再確認する
CRMの導入および運用費用は、安いものではないため、CRMを導入してどのような活用方法をするのか再認識する必要があります。
例えば、見込み客の情報を適切に管理することで、正確性の高い売上予測をしたり、顧客データベースとポイントサービス情報を統合し管理することで、顧客の利便性を高めるなど、マーケティング活動にどう活かすか明確にすることが重要です。
クラウドかオンプレミスか
オンプレミス型のメリットとして、自社で用意したサーバーへソフトウェアをインストールし利用するので、クラウド型と比べると比較的情報漏洩リスクが低い点があります。
クラウド型の場合、インターネット上にサーバーを設置するので、低コストかつ短期間での導入が可能で、規模や機能の変更も簡単に行うことができます。
サポート体制を確認する
トラブル時のサポート体制が万全かどうかも重要となります。
サポート体制で注意しておきたいポイントとして、サポート対応時間が自社の営業時間と重なっているか、緊急時のサポートは24時間対応しているかなどが挙げられます。
また、電話越しでのサポートが難しい場合があるので、出張でのサポートが可能なサービスがあるのかも確認しておくといいでしょう。
BtoB企業がCRMを活用するためのポイント
情報をわかりやすい形で蓄積する
顧客情報を多く蓄積しても、担当者それぞれが自由に情報の入力をしてしまうと正確な情報を抽出するのが難しくなります。
情報入力の際に、社名の「株式会社」を記入するかしないかといった、事前に入力方法を共有し、運用ルールを決めなければなりません。
顧客管理の項目が多すぎると、管理が複雑になり、逆に使いにくくなってしまう可能性があるので、導入目的での利用を見込み絞り込む必要があります。
PBXやCTIと連携する
CRMはPBXやCTIと連携することによってより利便性を上げることが可能です。
PBXは内線交換機のことで、複数の電話同士を統合させて、会社内や支店など電話機同士の内線が可能になるものです。
CTIは、PCや電話機などの装置を統合するシステムで、自社へ電話してきた顧客の情報が、PCの画面上にポップアップ表示される機能があります。
PBXやCTIをCRM連携させることで、電話番号の自動入力機能や、架電先が不応答の場合には、自動で結果を登録するなど、より効率的な業務を実施することが可能です。
サービスのご紹介
BtoB企業がCRMを活用するにあたって、CRM選びは非常に大事です。
「COLLABOS CRM Outbound Edition」はアウトバウンド業務に特化したCRMシステムです。
コール履歴や統計情報およびオペレーターごとの通話・後処理時間の数値化による分析を行えるため、アウトバウンド施策の立案が可能になります。
また、架電止め・再架電などのコール履歴を顧客情報に反映可能なので、コール数の削減・効率化を見込むことができます。
準備するものは、PCとヘッドセットのみで、PCでソフトウェアをダウンロードするだけで利用が可能です。
また、クラウド型のCRMを利用であるため、低コストかつ設備投資が不要で、利用者の増減や拠点の追加などの柔軟性もあります。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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