2020/11/9
マネジメント
“新規顧客獲得”と“既存顧客維持”どちらを重視するべき?
現在、既存顧客を維持することに注力を置く企業が増えてきていますが、新規顧客獲得の重要度が下がったわけではありません。
既存顧客を維持することで、売上と利益の安定が期待できますが、企業の成長という視点で見ると新規顧客の獲得はマストとなります。
また安定した利益が期待できるロイヤル顧客を抱えていても、顧客の業績悪化による離脱や、競合他社に奪われてしまうリスクは拭えません。
この記事で新規顧客の獲得について、アプローチの方法や効率的に開拓を進めるためのポイントをご紹介します。
目次
新規顧客獲得の取り組みを行う5つのステップ
まずは新規顧客を獲得するために具体的にどのようなステップを踏めばよいのか、5つのステップに分けてご紹介します。
step.1ターゲットのリサーチ
まず初めに、商品・サービスのターゲットを決めることが必要になります。
ターゲットがあやふやなままやみくもに営業活動を進めても、ニーズにマッチしない可能性が高いからです。
ここではどのような会社、顧客にアプローチするかを決めていくことになります。
ターゲットを決める際には、一人架空の人物「ペルソナ」を想定します。
ペルソナを設定する場合、性別、年齢、家族構成、趣味、価値観など、詳細に設定することが重要です。
step.2見込み顧客の収集
次に、ターゲットに対して具体的にアプローチを行います。
SNSや展示会、ネット広告など複数の手法を組み合わせて実施しますが、それぞれの手法には特徴があり、例えばテレマーケティングはターゲットを絞ることに有効ですが、電話をかける際にコストが発生します。
一方、SNSを使ったマーケティングの特徴は、コストは低いですが、結果が出るまでに時間がかかるほか、炎上のリスクも無視できません。
step1で設定したペルソナに対して、どの手法が最適かイメージしながら選択しましょう。
step.3アプローチ
ここでは見込み顧客を購買意欲の高さで優先度をつけてアプローチするターゲットを選定します。
何が購買意欲の判断材料になるかはstep2のアプローチ方法によりますが、Web広告の場合はアクセス数や問い合わせの回数などが考えられます。
ほかのアプローチ方法でも、購買意欲の高さを示すような行動それぞれに点数をつけておき、定量的に顧客リストをランキングづけすることを心がけましょう。
step.4ヒアリングからの提案で購買意欲を高める
購買意欲がそれほど高くない顧客でも、ヒアリングをすることで購買意欲を高められる可能性があります。
このヒアリングでは、商品やサービスによってどのように課題が解決されるのか、顧客が具体的にイメージできるようにすることが大切です。
そのために顧客のニーズを把握する力・商品の知識・提案力といった高い営業スキルを持った人が必要になります。
step.5クロージング
最後に、顧客の購買意欲が高まったタイミングを見計らって実際の契約に結び付けるクロージングを行います。
クロージングを行うのにベストなタイミングは、顧客から購入後のサポートや保守についてなど具体的な質問がきた段階です。
適切なタイミングで声掛けを行うことで契約できる可能性が高まります。
このような流れで新規顧客を獲得しますが、並行して既存顧客に対しフォロー
を入れることも重要です。
時には直接電話やメールなどで声掛けをすることも効果的です。
新規顧客獲得の代表的なアプローチ手法
新規顧客を獲得するアプローチ手法としていくつか紹介してきましたが、大きく分けると「プッシュ型」と「プル型」に分けられます。
プッシュ型は顧客に対してこちらから積極的にアプローチをかける手法で、テレアポや飛び込み営業などが代表例です。
一方、プル型はインターネットプロモーションやSNS広告などを指し、顧客から能動的にアプローチが来るのを待つような営業スタイルになります。
それぞれの手法について詳しくご紹介します。
プル型営業とは?
古くからは展示会やセミナーなど、ユーザから能動的に集まるようにする手法です。
最近では、インターネットでの検索されたキーワードに連動して表示されるリスティング広告や、SNSでのPRを行いある程度興味のある人を引き込み購入してもらうというスタイルも一般的になってきました。
プル型営業は運用コストが安く、情報提供のタイミングに縛りはないもの、効果が出るまでに時間がかかるというデメリットがある営業手法です。
プッシュ型営業とは?
営業側のタイミングで発信するアプローチで、テレビや雑誌の広告、メルマガやテレアポなどが該当します。
プル型営業は、短期間にアプローチをかけることができるため、すぐに結果を出したい場合におすすめの営業手法です。
「新規顧客の獲得」と「既存顧客の維持」どちらが重要?
これまで見てきたように新規顧客の獲得には多くの費用がかかるため、新規顧客から得られる利益は既存顧客の維持に比べて低い傾向にあります。
そのため既存顧客の維持に重点を置くほうが、営業の費用対効果の面から効率的といわれているのです。
ここからは、新規顧客の獲得と既存顧客の維持、どちらを優先するべきか考えていきましょう。
1:5の法則/5:25の法則とは?
新規顧客を獲得するためには既存顧客を維持することに比べて5倍の費用がかかるという「1:5の法則」が存在します。
また、顧客離れを5%防ぐことができれば、利益はその5倍の25%改善する「5:25の法則」の存在も、無視できません。
これらの法則の存在により、既存顧客の維持に力を入れるほうが経営の観点からは効率的といえるでしょう。
自社の規模・業態・段階に合った方針を選ぶべき
既存顧客の維持と新規顧客の獲得、どちらを重視するべきかは、企業の規模や、業態、成長段階によって異なります。
その事業の市場が新しいジャンルの場合には新規顧客の獲得を重視しましょう。
なぜならその市場で他社が顧客を囲い込んでしまった後では顧客を獲得することは困難になるからです。
逆に成熟した市場では、ある程度囲い込みが終わっているため、1:5、5:25の法則からも既存顧客の維持に注力すべきだと考えられます。
新規顧客獲得のコストを削減するポイント
新規顧客獲得は重要ですが、コストが高いことを紹介してきました。
しかし、うまく新規顧客獲得にかかるコストを削減することができれば、既存顧客の維持と新規顧客の獲得の両立が実現可能です。
ここからは、新規顧客を獲得するために発生するコストの具体的な削減方法をご紹介します。
施策ごとにPDCAサイクルを回す
PDCAはもともと製造業での品質管理の領域で提唱された概念でPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action or Analyze(改善、分析)の4つのステップを繰り返し実行し改善することを意味します。
顧客獲得の領域でも、営業戦略を立て(P)⇒アプローチを行い(D)⇒費用対効果を検証し(C)⇒理由を考える(A)といったサイクルを回すことが事業の発展には欠かせません。
PDCAサイクルを回す際には、1つの施策に対してKPIを設置し数値的な評価を行うようにしましょう。
確度の高い見込み顧客へ効率的にアプローチをかける
顧客リストから、確度の高い顧客を抽出することは営業の効率に非常に重要です。
エクセルなど人手で分析することも可能ですが、最近はAIを活用して顧客リストから見込みの高い顧客を自動でレコメンドするような技術も登場しはじめています。
顧客情報を一元管理する
これまで複数の営業部門でバラバラに管理していた顧客情報を1か所にまとめて管理することで、効率化が図れるだけでなく、複数部門での情報共有も楽になります。
一元管理した情報を分析することで、新しい営業戦略の材料が見つかることもあるでしょう。
入力作業などを自動化し作業効率を高める
プッシュ型営業でテレマーケティングを行う場合、システムを導入することで作業効率を大幅に改善することが可能です。
架電リストの確認時間、ダイヤル時間、架電後の入力作業をシステムによって自動化させることで、一例としては1コールあたりの所要時間を通話時に約27%、非通話時に約90%の短縮が期待できます。
新規顧客獲得にはクラウド型コールセンターシステムがおすすめ
新規顧客獲得を効率的に行うにはコールセンターシステムの導入は必須です。
しかし、従来のコールセンターシステムを導入するとなると数十万〜数百万単位の費用が発生するケースもあるため、なかなか手を付けられない企業も多いでしょう。
しかし、最近では初期費用・運用費用を大幅に抑えて導入可能なクラウド型のコールセンターシステムが登場し、導入のハードルが下がってきています。
ここからは、新規顧客の獲得の大幅な効率化が期待できるクラウド型コールセンターシステムの種類をご紹介していきます。
クラウドPBX/CTI
クラウドPBX/CTIは、インターネット回線とPCなどの専用の端末があれば簡単にコールセンターシステムを導入できるサービスとして近年注目されています。
PCにヘッドセットを接続するだけで電話を受けられる体制になるため、拠点の分散にも柔軟に応対が可能です。
そのためテレワークを推進する観点でもおすすめのサービスになります。
クラウド型CRM
顧客リストを一元的に管理することができ、PCからインターネット上のシステムにアクセスするだけで、いつでもどこでも顧客管理を行うことができます。
またCTIと連携することで、顧客情報の入力作業を省略できるほか、既存顧客から着信があった場合は、PC画面上に顧客情報を自動的にポップアップ表示する機能も利用できるため、業務の効率化が期待できるでしょう。
クラウド型顧客分析ツール
CRMで顧客情報を蓄積することで顧客分析を行うことが可能です。
顧客分析はエクセルなどを活用し、セグメンテーション分析や、デシル分析などが可能ですが、より精度の高い分析を行うのであれば、顧客分析ツールを活用し、AIによる分析を行うことをおすすめします。
AIを活用した顧客分析ツールを活用することで、既存顧客の維持にかける工数を大幅に削減することができるため、新規顧客獲得にリソースを割くことが可能となります。
クラウド型コールセンターシステムならコラボス
新規顧客の獲得に向けてシステムの導入を検討されている方はぜひ、コラボスのクラウド型コールセンターシステムをご利用ください。
コラボスは、クラウド型コールセンターシステムのパイオニアとして750以上の拠点に導入させていただいた実績がございます。
無料トライアルも実施しておりますので、これから新規顧客の獲得に注力しようとお考えの方はぜひ、コラボスまでお気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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