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2024/08/13

PBX/CTI

ボイスボットとは何?導入事例や仕組み、IVRとの違いを徹底解説

「コールセンター」の業務改善をご検討中の方へ

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「ボイスボット」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

ボイスボットは、AI(人工知能)を駆使して音声を認識し、自動で応答を行うシステムで、コールセンターやヘルプデスクの現場で急速に導入が進んでいます。
受電から架電まで対応可能で、高齢者の見守りや予約確認など、幅広い用途で活躍しています。

この記事では、ボイスボットの基本的な仕組みや従来のIVRシステムとの違い、導入のメリットとデメリット、そして選定時のポイントについて詳しく解説します。


ボイスボットとは?

ボイスボットとは、AI(人工知能)を使って音声を認識し、電話オペレーターの仕事を代行する自動応答システムです。受電だけでなく、架電業務にも対応できるものもあります。

例えば、高齢者の見守りや予約確認のリマインドコールなどで使われています。

ボイスボットの仕組みについて

ボイスボットの最大の特徴は、学習機能を搭載していることです。この学習機能は機械学習と呼ばれ、人間の学習能力に似た判断作業を行えるようになる技術です。

ボイスボットが受電してから顧客に回答するまでの流れは次の通りです。

  • 着電の感知: 顧客からの着電を感知すると、あらかじめ設定されたシナリオに基づいてAIが受電します。
  • 発話のテキスト化: 顧客が問い合わせ内容を発話すると、ボイスボットはその内容を瞬時にテキスト化します。
  • 自然言語処理: AIの自然言語処理技術がテキストを解析し、問い合わせ内容に適した回答を探します。
  • 回答の音声化: 検出された回答はテキスト化され、音声合成技術により読み上げられて顧客に回答されます。

なお、ボイスボットには初期設定が必要です。この時、さまざまなユースケースを想定して顧客との会話パターンをシナリオに設定します。

顧客との会話経験を積むことで、回答の精度が向上し、自社仕様の有能なオペレーターとして成長していきます。

ボイスボットと従来のIVRの違い

電話応答システムにはIVRシステム(自動音声対応システム)とボイスボットがあります。

従来のIVRは顧客にプッシュボタン操作を強いるため、オペレーターにつながるまでに時間がかかり、顧客にストレスを与えることがあります。

一方、ボイスボットは自然な会話で要件を済ませることができ、問い合わせ内容によってはオペレーターを介さずに問題を解決できます。ボイスボットは初期設定に手間がかかるものの、ユーザビリティが高く、オペレーターの負担も軽減します。

IVRは初期設定が簡単ですが、顧客やオペレーターの負担軽減の点ではボイスボットに劣ります。

ボイスボットはダイヤル回線、プッシュ回線のいずれにも対応でき、顧客満足度やオペレーターの業務負担軽減において、IVRよりも高い効果を期待できます。

ボイスボットとチャットボットの違い

チャットボットとボイスボットの主な違いは、入力ソースにあります。チャットボットはその名の通り、テキストを使ったチャット形式でコミュニケーションを行います。一方、ボイスボットは音声を入力ソースとします。

入力ソースは異なるものの、どちらも自然言語処理を活用しているため、基本的な仕組みはほぼ同じです。

ボイスボットを導入するメリット

人件費コストの削減

ボイスボットの導入により、人件費の削減が可能です。

FAQのシナリオを設定することで、定型的な問い合わせにはボイスボットが対応し、複雑なケースはオペレーターに転送されます。この仕組みにより、少ないオペレーター数でもコールセンターを運営でき、繁忙期や早期離職に備えた大量の人員雇用が不要になります。

さらに、業務の効率化が図れ、オペレーターの負担が軽減されるため、早期離職を防止し、求人活動や新人教育のコストも削減できます。ボイスボットは経験を積むことでスキルを向上させ、退職の心配がないオペレーターと言えるでしょう。

オペレーターの負担削減

コールセンターの高い離職率の一因は、ストレスの多い業務内容にあります。そこで、ボイスボットが役立ちます。

ボイスボットが電話の初期対応を代行することで、オペレーターが対応する顧客の数が減り、業務負担が軽減されます。複雑な内容の場合でも、ボイスボットが初期対応で大まかな内容を聴取するため、オペレーターは事前に問い合わせ内容を理解し、心構えを持って対応できます。ボイスボットを活用することで、業務負担とストレスが軽減されます。

また、顧客にとっても同じ内容を何度も伝える必要がなくなるため、顧客満足度の向上が期待できます。労働環境が改善されることで、オペレーターの定着率が上がり、安定したコールセンター運営が実現します。

オペレーターの育成促進

ボイスボットを活用することで、電話の内容ごとに振り分けが容易になります。これにより、オペレーターは特定のジャンルの専門知識を効率的に身につけることができます。

例えば、「製品の発送プロセス」と「製品の不具合」では必要な知識が異なるため、電話の内容に応じて振り分ける環境を構築することで、オペレーターの専門知識を深めやすくなります。この仕組みにより、オペレーターはより専門的な対応が可能となり、顧客満足度の向上にもつながります。

機会損失への対策

ボイスボットを導入することで、機会損失を回避できます。

例えば、商品やサービスの受注が平日日中の営業時間に限られている場合、顧客のライフスタイルによっては注文を逃す可能性があります。顧客は自分のタイミングで行動するため、営業時間とニーズが合わないと顧客は離れてしまいます。

24時間対応可能なボイスボットは、顧客がアクションを起こしたいタイミングを逃さず対応できるため有効です。顧客の購買意欲の高まりを逃さずキャッチできる点でも、ボイスボットのメリットは大きいといえます。

24時間対応によるCS向上

ボイスボットを導入することで、24時間365日対応が可能となり、顧客の多様なニーズを逃さずキャッチできます。

例えば、24時間365日営業のコールセンター対応を外注すると、大きなコストがかかります。特に土日祝日や夜間は平日の日中よりも料金が高く設定されていることが多く、費用対効果を考えると簡単に決断できません。

お問い合わせ方法としては、電話以外にもメールやチャットなどがありますが、顧客満足度を考えると、コールセンターに電話する顧客の心理を無視することはできません。

ボイスボットは、コストを最小限に抑えながら、さまざまなライフスタイルの顧客の多様なニーズに対応できる環境を作り出す有効なツールです。

ボイスボットを導入するデメリット

精度の問題

ボイスボットは音声認識技術を使用していますが、背景雑音や話者のアクセント、発音の違いなどにより、顧客の発言を正確に認識できない場合があります。このため、顧客の意図を誤解し、適切な対応ができないことがあります。

また、複雑な問い合わせ内容や専門的な質問に対しても、ボイスボットが正確に対応できないことが多く、顧客満足度の低下を招く可能性があります。
さらに、音声認識の精度が低いと、顧客が何度も同じ情報を繰り返す必要があり、ストレスを感じることがあります。

シナリオの維持と改善の負担

ボイスボットの効果を最大限に発揮するためには、シナリオの定期的な見直しと改善が必要です。
顧客のニーズや問い合わせ内容が変化する中で、シナリオを最新の状態に保つためには、継続的なメンテナンスと調整が求められます。この作業には時間とコストがかかり、企業にとって負担となることがあります。

さらに、シナリオの改善が遅れると、顧客の期待に応えられず、ブランドイメージの低下を招くリスクもあります。特に、複雑なシナリオを構築する場合、専門知識が必要となり、外部の専門家を雇う必要が生じることもあります。

ボイスボットを選ぶ際のポイント

音声認識の精度と自然言語処理能力

ボイスボットの性能を評価する際、最も重要な要素の一つが音声認識の精度です。
音声認識技術が高ければ、顧客の発言を正確に理解し、適切な応答を生成することができます。特に、方言やアクセント、背景雑音などの影響を受けにくいシステムを選ぶことが重要です。

また、自然言語処理(NLP)の能力も重要です。NLPが優れていると、顧客の意図を正確に理解し、自然な対話を実現できます。自然な対話を行うことで、顧客満足度が向上し、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。

拡張性とカスタマイズ性

ボイスボットを導入する際には、将来的な拡張性とカスタマイズ性も考慮する必要があります。企業の成長や変化に対応できる柔軟なシステムを選ぶことで、長期的な運用が可能になります。

例えば、新しい機能の追加や既存システムとの連携が容易に行えるかどうかを確認することが重要です。

また、企業独自のニーズに合わせたカスタマイズが可能なシステムを選ぶことで、より効果的な運用が期待できます。

セキュリティとプライバシー保護

ボイスボットを導入する際には、セキュリティとプライバシー保護も重要なポイントです。

顧客の音声データには個人情報が含まれることが多いため、これらのデータを安全に管理するための対策が必要です。データの暗号化やアクセス制限、ログ管理などのセキュリティ機能が充実しているシステムを選ぶことが重要です。

また、プライバシーポリシーやデータ保護に関する法規制に準拠しているかどうかも確認する必要があります。こういったプライバシーに配慮することで、顧客の信頼を得ることができ、安心して利用してもらえる環境を提供できます。

ボイスボットの導入事例3選

導入事例①

  • ボイスボット導入の目的:オペレータの対応工数削減、人件費削減
  • ボイスボット導入による効果:
    特定の問い合わせに関してはボイスボットで対応させることにより、オペレータが対応する場面を削減。
    結果として業務効率化を実現。オペレータ自体の工数削減や人件費削減だけでなく、オペレータを本来の業務に集中させるというオペレーションが可能に。
    また、ボイスボットでの対応ではなく人での対応を希望されるような顧客に対しては、オペレータに対応させるという対応ルートも確保。
    AI技術の発展により、人と話しているような印象を与えることにも成功したため、顧客満足度の低下を防止することに貢献。

導入事例②

  • ボイスボット導入の目的:24時間365日 問い合わせを受けることによる顧客満足度向上
  • ボイスボット導入による効果:
    夜間帯のみボイスボットでの対応とさせることで、夜間の問い合わせを受けることが可能に。
    その分日中帯に集中していた問い合わせを分散させオペレータの対応頻度削減を実現。

導入事例③

  • ボイスボット導入の目的:呼損機会への対策、業務効率化、顧客満足度向上
  • ボイスボット導入による効果:
    通信販売に関する業務において、受付から終話までをボイスボットで対応。
    これまで発生していた人的な作業ミスに撲滅、業務の安定性確保/業務効率化・顧客満足度の向上に貢献。

ボイスボットの導入をお考えならコラボスへ

ボイスボットを将来的には使っていきたいとお考えの企業様、ボイスボットを利用して業務効率化を図りたいという企業様、是非とも当社へお問い合わせください。

ボイスボット導入にあたり複数の構成案をご用意しておりますので、要望や現状の構成をヒアリングした上でお客様へ最適な構成案をご提案させていただきます。

まとめ

ボイスボットは、AIによる高度な音声認識と自然言語処理を駆使して、自動応答を行うシステムであり、顧客対応の効率化とコスト削減に大きく貢献します。

従来のIVRシステムとは異なり、自然な会話での対応が可能で、オペレーターの負担を軽減し、業務の効率化を図ることができます。

しかし、音声認識の精度やシナリオの維持と改善には注意が必要です。導入に際しては、音声認識技術の精度、自然言語処理能力、拡張性、カスタマイズ性、そしてセキュリティ対策をしっかりと検討することが重要です。

ボイスボットを上手に活用することで、顧客満足度の向上や業務の効率化が実現でき、ビジネスの成長をサポートする強力なツールとなるでしょう。

この記事の執筆者

コラボスブログ編集部

株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
会社情報について詳しくはこちら


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株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、1,000拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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