2025/09/30
マネジメント
コールセンターの正社員の将来とは?年収やキャリアップなど実態をご紹介
コールセンターで働くスタッフの多くはアルバイトや派遣社員で、正社員の割合は全体の約1割程度といわれています。そのため、コールセンターの正社員の仕事内容や待遇については意外と知られていません。この記事では、正社員の業務内容や年収、キャリアアップ、将来性について詳しく解説します。
目次
一般オペレーターと正社員の違い
コールセンターでは、多くのスタッフが電話応対を担当する「一般オペレーター」として勤務しています。求人情報でもよく紹介される職種のため、イメージしやすい仕事といえるでしょう。
しかし、アルバイト・派遣社員などのオペレーターと正社員の仕事内容や待遇には大きな違いがあります。ここでは両者の違いを整理して解説します。
正社員の業務内容
コールセンターの正社員の主な仕事内容は、センターの円滑な運営に関わる体制作りや組織作りです。現場のオペレーターを指導・管理するSVやチームのマネジメントを行うマネージャー、センターのシステムを管理し、オペレーターの教育を担当するトレーナー、センターの運営の責任者であるセンター長など、さまざまな役職者が関与しています。正社員の代表的な仕事内容である以下の3つをご紹介します。
スタッフの教育・管理
コールセンターでの仕事には、オペレーターと呼ばれるスタッフの教育や管理が重要な役割を果たします。この役割を担うのは、主にセンター部門のSV(スーパーバイザー)やトレーナーと呼ばれるサポート部門の担当者です。
SVは、オペレーターの通話内容のモニタリングや対応全般のチェックに加え、勤怠管理など幅広い仕事内容を担当しています。
一方で、トレーナーは特に未経験者を含む新人オペレーターの初期研修や、リーダーなどのベテランオペレーターのスキルアップを目指した定期的な研修を担当します。
最近では、センター全体の品質向上を目的に会話やコミュニケーション面での指導やフィードバックを行うQAと呼ばれる専任の担当者チームを編成するコールセンターも増えています。
顧客対応
顧客対応も正社員の重要な仕事の一部です。特に、オペレーターでは対応しきれないクレームや専門的な問い合わせはエスカレーションと呼ばれ、正社員が対応します。未経験者や新人オペレーターが対処できない複雑な案件については、勤務年数の長いベテランオペレーターが担当することもありますが、値引き交渉や重大なクレームはSV以上の役職者が仕事として対応することになります。
エスカレーションの件数が増加すると、センター運営にかかるその他の仕事にも影響を及ぼす恐れがあります。そのため、必要以上のエスカレーションを減らす工夫も正社員の重要な仕事内容です。
具体的な業務として、経験の浅いオペレーターでも対応ができるFAQの作成や定期的な研修といったフォローアップ体制の整備が挙げられます。
数値管理
効率的なコールセンター運営には、業務の効率化を図るための数値管理が不可欠です。具体的には、KGIやKPIと呼ばれる数値設定や進捗管理を行います。これらは主にマネージャーやセンター長が担当する仕事に関連します。
KGIとは、Key Goal Indicatorの略称であり、「重要目標達成指標」を意味します。センター全体が達成すべき目標を具体的な数値に置き換え、それに基づいて計画を立て、仕事を進めます。
KPI(Key Performance Indicator)は、KGI達成に向けた中間目標であり、「重要業績評価指標」とも呼ばれています。
コールセンターでは応答率や顧客満足度、生産性など、様々な仕事内容に関するKPIが存在しています。これらの数値を管理し、進捗を追うことで、業務の無駄を排除し、生産性の高いセンター運営が可能になります。
正社員の待遇
コールセンターの正社員の待遇について、年収と休日の2つの側面から詳しく解説します。
年収
コールセンターの社員の平均年収は471万円です。年齢別では20代が333万円、30代で494万円、そして40代では600万円が平均的な年収となっています。
40代の平均年収が高いのは、管理職やマネージャークラスの社員が増えることに起因します。20代や30代でも、管理職やマネージャークラスの年収は一般社員と比べて高く、100~130万円程度の差があります。これが人材派遣会社の調査で示されています。
入社1~3年目の一般オペレーターの年収が270~310万円であるのに対し、センター長クラスの役職に就くと給与も高くなります。
休日
業種にもよりますが、コールセンターの正社員の休日は年間120日以上といわれています。ですが、就業時間が明確に決まっているアルバイトや派遣社員に比べ、休日出勤や残業など突発的な仕事の対応を求められることも少なくありません。
比較的年間休日の多い情報通信業で118.8日であるのに比べ、コールセンターを含むサービス業(その他に分類されないもの)は109.9日と10日程度短い傾向にあります。
また、正社員は総合職なので、全国に拠点を持つコールセンターの場合、転勤を伴う異動もあります。この辺りは他業種の正社員とあまり変わらないといえるでしょう。
コールセンターの正社員に求められるスキル
コールセンターの正社員に求められる主なスキルは以下の3つです。それぞれのスキル別にどのような能力が求められるのかをご紹介します。
コミュニケーション力
顧客との応対に必要な電話応対のマナーや一般的なビジネスマナーに加えて、どんな人とも円滑に意思疎通ができるだけの高いコミュニケーション力が求められます。
また、アルバイトや派遣社員などセンターで働くスタッフの指導や教育も重要な業務なため、SVやマネージャー、センター長などのセンター部門の社員は特に指導力を含む対人スキルの高さも要求されるでしょう。
マネジメント力
コールセンターやさまざまな組織を運営していくためには、運営管理能力が必要となります。クレーム問題が発生した際には、何が原因でどのような解決策があるかを探る状況判断力が求められます。また、仕事の業務改善に必要な課題発見スキルや、理論的思考を用いて状況を冷静に判断する能力も、管理職以上の社員には必要です。
マーケティング力
商品やサービスの販売を目的とするアウトバウンド業務、また顧客からの問い合わせに対応するインバウンド業務にも、マーケティング力は欠かせません。
特にECサイトにおいて、サンプルや資料送付を求めるユーザーに対して、商品の購入や定期購読の申し込みを促す提案力が自社の売り上げを伸ばす鍵となります。
また、顧客の声を活かして商品開発やマーケティング部門と連携し、サービスの改善や新商品の開発のサポートを行うことも必要です。
これらのスキルは主にセンター部門の社員に求められるスキルで、サポート部門の担当者はこれと別に自社の商品やサービスに関する専門知識や、センターで使用するシステムについての知識やITスキルなど幅広い知識とスキルが求められます。
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まとめ
コールセンターの正社員は、仕事内容に基づく自社の商品やサービスの専門知識、顧客との対応に必要なコミュニケーション力、さらにはセンターを円滑に運営するためのマネジメント能力など、一般事務や営業職に比べ、さまざまなスキルや幅広い知識が求められます。
その分、他の職種よりも年収が高く、センター全体の運営に関わる裁量権も大きいため、非常にやりがいのある仕事をキープすることへの魅力もあります。
生産性の高いコールセンター運営を目指し、より高いスキルを身に着けていきましょう。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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