コールセンターでRPAを導入すると可能になることは?
コールセンター業務を効率化に効果を発揮するシステムが「RPA」です。
業務の自動化を実現するRPAを導入することでこれまで人的リソースをとられていたさまざまな業務から開放されます。今回は、コールセンターでRPAを導入すると可能になることについて期待される成果と役に立つシステムを例にあげて紹介します。
コールセンター業務はRPAで効率化できる?
RPAとは「Robotic Process Automation」の頭文字をとった略語でロボットを用いた反復作業の自動化を意味しています。簡単に言えば単純作業をロボットに任せて業務を効率化しようという取り組みですが、コールセンターを始め業務効率改善に役立つという評価が高まり各企業で導入が進んでいます。
導入が進む一方でRPAが本当に業務効率化に役立つのかという疑問も聞かれます。RPAはどんなことができるのか、そしてどのようにコールセンター業務を効率化してくれるのでしょうか。
現在のコールセンターが抱える課題
業務効率の改善にはいくつかのアプローチがあります。最もスタンダードな方法としては現状抱えている課題を解決することで効率を向上させていくやり方です。
RPAはこのような課題解決型の取り組みに用いることで大きな効果を発揮するシステムです。逆にいえば現状の問題点を正確に認識できていなければRPAの効果は期待できないということです。RPA導入の前にまずはコールセンターが現状で抱えている問題を正確につかむことから始めるのが成功の秘訣です。
人材不足
現在のコールセンターが抱える課題の中でも慢性化しているのが人材不足の問題です。
働き手の確保にはどのコールセンターも苦労しています。
コールセンターは、声の調子のみで相手の接客をしなければいけない業務です。業務的にも大変であることや、専門性の高い知識を求められることから、なかなか新人が育たないということも。コールセンターは、常に人手不足であることが多いです。
生産性の停滞
生産性がいっこうに上がらず停滞が続いているのも需要課題のひとつです。
上記の人材不足も重なり、なかなか電話につながらない、どうしても1回の電話が長くなってしまうなど、生産性が上がらないこともコールセンターでの問題点です。
そもそも、コールセンターの稼働状況なども可視化できていない、というコールセンターが多いのも事実です。
後処理に時間がかかっている
オペレーターの主業務は電話対応ですが、実際の業務では電話対応を終えた後の後処理に多くの時間をとられてしまっています。
後処理とは電話完了後の記録入力やデータ保存といったで、コールセンターの運営には欠かせない業務なのですが、後処理に時間をとられれば当然電話対応の時間は少なくなり処理できる電話の件数も減ってしまいます。
後処理の効率を改善してより多くの電話対応ができるようにする体制の見直しは最優先課題のひとつです。
新人オペレーターの教育不足
コールセンターは人材の能力に頼る部分が大きく、優秀なオペレーターが多いほど業務効率は向上します。しかし、新人オペレーターの教育まで手が回らなかったりすることで、新人オペレーターを早期に現場に投入する必要に迫られるますが、短い準備期間では十分な研修が行えず教育不足のまま仕事につかざるをえない問題が起こります。
研修プログラムの改善やマニュアルの更新などで対処しているものの新人が不安を抱えたまま業務につかざるをえない状況は早急な改善が望まれます。
コールセンターでRPAを導入すると可能になること
コールセンターの抱える多くの課題を解決すると期待を集めるのが「RPA」です。システムの導入で業務が効率化されれば運営にとっても現場スタッフにとっても喜ばしいことですが、具体的にRPAの導入で何が変わるのかを正しく理解しなければ十分な効果は期待できません。RPAの導入では一体どんなことが可能になりどのように課題欠に役立つのでしょうか。
単調な作業を効率化できる
RPAを導入すると単調な作業を効率化することができます。
RPAとは単純な反復作業を自動化するためのシステムです。人の力で処理するには面倒な単純反復作業もRPAを活用すればほぼ全てが自動で処理されます。
例えば、架電リストの作成や顧客情報の転記などをRPAが行うことで、オペレーターがやるべき作業に時間をかけることができます。
対応履歴の記録を転記
顧客にどのように対応したのか、対応記録を履歴として提出を義務付けているケースは多く見られます。対応記録をまとめて業務分析に役立てるのは大切な作業ですが、多くの現場では対応履歴の記録を転記するのに時間をとられてしまい業務効率の妨げになっています。
RPAを導入することで手間と時間のかかる対応履歴の転記作業が自動化されます。
勤怠記録の確認
組織運営に欠かせない勤怠記録の管理もRPAで自動化できます。
各社員から勤怠データを収集し、時間外労働や休日出勤、出張などを含めた労働時間を計算し、給与計算をする……などの一連の作業は、数が多いうえに、ミスが許されません。
そういった勤怠記録の確認を、RPAが行うことによって、ミスなく、自動で処理できるようになります。
RPAとAIはどう違う?
コールセンターの業務効率向上に高い効果を発揮するRPAですが、しばしばAIと混同されることがあります。RPAもAIも業務効率改善につながるシステムですが両者は全くの別物です。
RPAが単純作業の自動化を達成するシステムであるのに対しAIは経験を通じて学習を行う人工知能です。RPAが強みを発揮するのは単純作業ですがAIが得意とするのは学習を必要とする高度な作業です。
RPAとAIはどちらが優れているか比較するものではありません。それぞれの得意な分野や苦手な作業を正しく理解して上手に使いこなすことが業務改善につながります。
RPA以外のシステムでも、課題解決は可能
単純な反復作業を自動化するRPAはコールセンターの業務負担を軽減し多くの改善を達成する優れたシステムです。しかし、コールセンターの抱える課題を解決できるのはRPAだけではありません。RPA以外にも課題解決に高い効果が期待できるシステムはさまざまあります。RPAを有効に活用するのは大事ですが、より便利なシステム導入も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
後処理の効率化なら音声認識システム
後処理の効率化にはRPAが役立ちますが、さらに効率化をめざすなら音声認識システムを導入しましょう。
音声認識システムとは電話対応の音声を自動で記録し文字化してくれるツールです。音声認識システムを導入することで全ての通話記録が自動でデータ化されるのでわざわざ後処理で報告書を作成する必要がなくなります。
通話内容の記録は音声認識システム、業務履歴記録用の報告書作成にはRPA、というようにRPAと音声認識システムを併用することでほぼ全ての後処理業務はシステムが処理する体制が完成しオペレーターは電話対応に専念できます。
関連記事:音声マイニングでコールセンターにソリューションを。導入後のメリットや事例を紹介
人材不足解消ならチャットボットシステム
人材不足解消にはチャットボットシステムが有効です。
RPAによる省力化によって限られた人材を必要な業務に集中できますが殺到する問い合わせ対応に十分とはいえず、慢性的な人材不足の問題は依然として残ります。
チャットボットシステムを導入すれば、これまでオペレーターによって処理されてきたよくある質問の大部分が自動対応で処理されます。
オペレーターが回答するべきなのは、チャットボットなどで解決ができなかった比較的難しい質問だけになりますので、オペレーターの負担が大幅に減ります。
新人オペレーターの教育には通話録音サービス
新人オペレーターの教育には通話録音サービスが大きな効果をもたらします。
顧客とのやりとりを通じて問題点を的確に把握し満足していただくためには十分なトークスキルが欠かせません。
通話録音サービスで録音された実際の電話対応のやりとりは新人教育に多いに役立つ教材になります。ベテランはどのような話し方で応答しているのか、問題点を洗い出すにはどのように会話を進めればいいのか、どんな言葉がクレームのきっかけになるのかなど通話録音をケーススタディとすることで高い教育効果が期待できます。
コールセンターシステムならコラボスにお任せ!
コールセンターを効率化させるためにはシステム導入がおすすめです。
単純作業で手間をとられている場合には、RPAがおすすめですが、コールセンター業務は単純作業しかできないRPAでできることは限られてしまうかもしれません。
そこで、コールセンター業務に特化したコールセンターシステムの導入をおすすめします。
コラボスでは、音声認識で自動テキスト化を行う音声認識システムの「AmiVoice Communication Suite provided by コラボス」や、詳細検索のできる通話録音サービスの「Packet Folder」など、さまざまなシステムを取り扱っております。
コールセンターの効率化を目指している場合には、ぜひ一度コラボスにご連絡ください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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