2025/09/12
顧客情報管理
CRMの導入に失敗する企業の共通点と成功させるポイント

顧客情報を一元管理し、業務効率を向上させると同時に、マーケティング活動を強力にサポートするCRMシステムは、企業にとって非常に有効なツールです。実際、CRMを導入して大幅な効率化に成功した企業もあれば、導入したにもかかわらず成果がほとんど得られず、失敗に終わるケースも少なくありません。
本記事では、CRM導入で失敗する企業に共通する原因と、成功に導くための重要なポイントを紹介します。
目次
CRM導入前に起こりやすい失敗
CRM導入の失敗要因の多くは、導入前の準備不足にあります。CRMは導入すれば自然に成果が出るものではありません。どのシステムを選ぶか、導入後にどのように活用するかといったビジョンが曖昧なままでは、どんなに優れたシステムでも効果を発揮できません。事前準備を整えることが、CRM導入を成功させる第一歩です。以下では導入前に見られる失敗の共通点を解説します。
CRM導入が一番の目的になってしまっている
失敗する企業でよくあるのがCRM導入が一番の目的になってしまっているため、導入が完了しただけで満足してしまうケースです。
CRMは業務効率向上に高い効果が期待できるシステムですが、それは機能を十分に理解し使いこなすのが大前提です。導入後にしっかりと定着させて、顧客情報を分析し、行動に移さなければ業務の改善はできません。
CRMは業務効率改善のための手段であり目的ではありません。導入後の目標を先に定めておくことで、導入が目的になってしまうことを防げます。
失敗する企業に多いのが、CRMの導入そのものをゴールと勘違いしてしまうケースです。導入が完了した時点で満足し、活用にまで至らないのです。
CRMは業務効率を高める強力なシステムですが、その効果を得るには機能を理解し、現場で定着させることが不可欠です。顧客情報を活用してデータに基づいたアクションにつなげなければ、営業やマーケティングの改善は実現できません。
CRMの導入はあくまで業務改善の「手段」であり、それ自体が目的ではないという意識を持つことが重要です。まずは導入目的を明確にし、ゴールを見失わないようにしましょう。
比較検討を怠る
CRMを比較せずに選んでしまうのもよくある失敗原因です。
CRMとひとくちにいっても各社からいろいろなシステムが提供されています。基本的な機能は共通していても具体的な使い勝手や性能、コストやふさわしい使い方はそれぞれ違いが見られます。
それぞれのCRMを比較することで強みや弱み、メリットやデメリットがわかります。CRM導入を焦る企業ほど決定を急いでしまうため、各CRMを十分に比較しないまま導入する製品を決定しがちです。
数社から見積もりをとって、機能面とコストの費用対効果を重視して選ぶと良いでしょう。
CRMを十分に比較せずに導入してしまうことも、失敗の原因となります。
CRMと一口に言っても、各ベンダーごとに特徴や機能、使い勝手、費用対効果は異なります。複数の製品を比較することで、各ツールの強みや弱みを理解し、自社に最適なシステムを選定できます。
導入を急ぐあまり比較を省略する企業もありますが、少なくとも複数社から見積もりを取り、機能面とコストを十分に検討することが成功の鍵です。
自社にあっていないシステムを選んでしまう
自社の業務やニーズに合っていないCRMを導入してしまうと、期待通りの成果を得られません。例えば必要な入力項目が不足していたり、逆に作業工数だけが増えてしまうシステムでは、現場に浸透せず活用も進みません。
どれだけ評判の良いCRMであっても、自社の実情に合わなければ十分な効果は得られません。導入前に現状を分析し、自社に必要な機能を明確化することが大切です。
現場にメリットが伝わっていない
経営層がCRM導入に積極的であっても、実際に運用する現場にそのメリットが伝わっていなければ定着しません。利点を共有できなければモチベーションが下がり、習熟も進みにくくなります。
CRMは現場が積極的に活用してこそ成果を発揮します。現場にとっての具体的なメリットを浸透させ、意欲的に利用できる環境を整えることが必要です。
CRM導入後に起こりやすい失敗
事前に準備を整えていても、運用方法に問題があるとCRMは活用されません。導入後に失敗する原因の多くは「運用段階の不備」です。以下に代表的な失敗例を紹介します。
入力ルールが統一されていない
入力方法が統一されていないと、データ活用の妨げになります。例えば大文字・小文字や全角・半角の違いでCRMが別データとして認識することもあります。
正確にデータを分析するためには、入力ルールを明確にし、研修やマニュアルを通じて徹底させましょう。
管理者が決まっていない
CRMを共有運用する以上、全体を統括する管理者は不可欠です。管理者がいないとトラブル時に迅速な対応ができず、安定した運用が難しくなります。
責任を持つ管理者を配置し、CRM関連の業務は必ずその管理者を通して行うことで、混乱を防ぎスムーズな運用が実現します。
導入後のフォローがない
どれだけ優れたCRMでも、導入直後から完璧に使いこなすことはできません。現場任せにすると定着せず失敗に終わります。
習熟のための研修やトラブル対応など、導入後の継続的なフォローを行うことで、徐々にCRMが活用されるようになります。
データ分析ができていない
CRMはデータを集めるだけでは意味がありません。収集した顧客情報を分析し、営業戦略やマーケティング施策に活かして初めて効果を発揮します。
データ分析の意識やスキルが不足していると、情報が蓄積されるだけで活用されず、導入効果を得られません。
CRM導入を成功させるポイント
多くの失敗企業の例を参考に失敗の原因となる共通点について学んできましたが、重要なのは失敗例をどのようにCRM導入に活用するかです。
CRM導入を成功させるには過去の失敗例をふまえた上で適切な準備と対処を行う必要があります。CRM導入を成功させるためにも導入のポイントをおさえておきましょう。
CRM導入の目的を明確にする
一番最初にやる必要があるのがCRM導入の目的を明確にする作業です。
何のためにCRMを導入するのか、目的を明確にすることで方向性がわかります。CRMの導入準備には多くの人が協力して作業を進めますが、スタッフ全員の意識統一にも目的の明確化が大きな効果をもたらします。
それぞれが別の方向を向いていては作業は混乱しますし導入もはかどりません。最初の段階で目的を明確にしておくことでめざすべきゴールがはっきりします。CRMの有効活用のためにまずは目的を明確にすることから初めてください。
CRMを複数比較し、検討する
CRMを複数比較し検討するのも重要なポイントです。
CRMにはそれぞれ異なる特徴や機能があります。メリットもデメリットもあるCRMの中から最高の結果を得るには複数を比較し検討した上で最適な物を選ぶのが一番の近道です。
導入検討段階で出来る限りのCRM情報を集めて比較検討してください。比較作業を行うことでCRMの特徴や具体的な活用方法に対する理解がより深まります。
本命の製品があるからといって比較検討作業を怠ると思わぬ落とし穴にはまる恐れがあります。複数を比較して検討する作業それ自体がCRM導入成功への大切なプロセスとなるので、時間と手間を惜しまずじっくりチェックしてください。
自社に合った項目があるものを選ぶ
CRMの選定では自社に合った項目があるものを選びましょう。
CRMには万能な製品はありません。単純なメリット、デメリットだけではなくインターフェースなど使い勝手に影響する部分などにも違いが見られるため、全てのニーズにマッチする一本は存在しません。
重要なのはCRMがどれだけ自社の事情にマッチしているかです。自社に合った項目が多いほどベストマッチに近く導入後も大きな効果が期待できます。機能や性能に細かく目を通し、自社にとって良い結果をもたらす項目が多いツールを選んでください。
現場の声を取り入れる
実際に利用するのは現場のスタッフです。選定にあたっては経営陣だけで判断するのではなく現場の意見も積極的に取り入れてください。
CRMの有用性はどれだけ使いこなせるかにかかっています。どんなに優れたシステムでも現場が使いこなせなければ効果は期待できません。
コストや導入事例など資料やデータだけで判断するのではなく、どんな機能が必要か、どんなシステムが使いやすいのかなど、現場からの意見を積極的に取り入れることで運用しやすく使いこなしやすいCRM導入につながります。
入力ルールと管理者を事前に決める
入力の規則や管理者を前もって決めておくのもポイントです。
CRMの導入前にあらかじめ運用に必要とされる役割やルールを決めておくことで導入後の混乱を回避できます。
実際に触れてみないとわからないこともありますが、どのように運用していくのか基本的なルールや責任を明確にしないまま導入してしまうと効率改善どころか現場の混乱で業務が停滞する恐れもあります。
入力の規則や管理者など事前に決められることは先に決定し、体制を整えた上でCRMを導入することで新しいシステ無への習熟がスムーズに進みます
導入後のフォローがあるベンダーを選ぶ
CRMベンダー選びでは、導入後のサポート体制が整っているかを確認してください。
どんなに性能が優れていてもコストが低くても安心して使えないCRMには価値がありません。安心してシステムを運用していくためには、導入後のきめ細やかなフォローが絶対条件です。
24時間対応のメンテナンスサービスや気軽に問い合わせできるヘルプデスク、バージョンアップへの対応や規模拡大への柔軟性など十分なフォローが期待できるかどうかを確認してください。
CRMの評価指標を設定する
導入の成果をはっきりさせるためにCRMの評価指標を設定するのも大切です。
CRMの導入に失敗しているのか成功しているのかを明確に判断するのは意外と難しい作業です。なんとなくの感覚でCRMの価値を評価してしまうと正確な現状認識からズレが生じるおそれがあります。CRMの成果を正しく知るために具体的な評価指標を設定しましょう。
たとえば、「顧客リピート数」「顧客育成率」などを数値として設定し、CRM導入後の効果を可視化できるようにしておきましょう。
失敗しないCRM導入ならコラボス
CRM導入での失敗を避けるならコールセンターシステムのフロントランナーとして多くの実績を持つ、コラボスにお任せください。
CRMは企業ごとに運用スタイルが異なるため、画面の作り方や使い方も一律ではありません。ただツールを導入するだけでは複雑さがネックとなり、「導入しただけで活用できない」状況に陥ってしまうことも少なくありません。
コラボスでは、専任の営業担当がお客様に伴走します。業務内容を丁寧にヒアリングし、実際の業務フローに合わせた画面構成を一緒に検討させていただき、さらに、導入後は現場でしっかりと使いこなせるようにトレーニングやサポートも行います。
コラボスのクラウド型CRM「GROWCE」は、低コストで導入可能で、シンプルで使いやすいインターフェースが現場から高評価を得ています。席数の増強や拠点間連携にも柔軟に対応でき、将来的な規模拡大にも安心です。
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この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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