2020/12/9
顧客情報管理
CRMを導入する目的は?機能や必要性、メリットなどを徹底解説
顧客ニーズの多様化や市場の成熟化により、新規顧客の獲得よりも既存顧客の囲い込みが必要になってきた現在では、どの企業でもCRMの導入が進んでいます。
ですが、CRMを目的なく導入しても効果は付いてこず、失敗に終わってしまったという事例も少なくありません。
今回は、CRMを導入する目的や、CRMの機能などを解説し、CRM導入に成功させるための手助けになる情報をお届けします。
目次
CRMとは?目的・機能について
CRMを活用するためには、何のためにCRMを入れるのかという目的と、どのような機能があるかをしっかりと把握しなければいけません。
CRMをよくわからないまま使っている、よくわからないけど導入を考えているというのなら、まずはCRMの目的と機能を見直してみましょう。
CRMの目的
ビジネスツールの究極的な最終目的は売上・利益を上げるためであり、CRMもそこは変わりません。
CRMを入れる目的は、既存の顧客との関係を強化することで、繰り返し自社の提供している商品やサービスを利用購入してくれる優良顧客にするということです。
CRMは多くの会社から様々な物が提供されていますが、そのどれもが顧客との関係を強化するためのものとなっています。
CRMの機能
CRMに搭載されている機能は、大きく3つに分けられます。
顧客がどのような性別や年齢のような属性を持ち、過去に何度どれだけの金額で購買したかなど顧客情報を管理する機能。
その顧客情報を分析し、マーケティングの精度を高めるための機能。
分類・グループ分けされた顧客に対して、適切なアプローチを掛けるための機能。
CRMには物によって機能面に差がありますが、そのどれもが上記のどれかに当てはまります。
CRMがなぜ必要なのか
CRMが必要になった原因は、大きく分けて3つあります。
- 顧客ニーズの多様化による営業活動の変化
- 市場の成熟化で既存顧客の囲い込みが重要になった
- 戦略マーケティングにデータ収集が必須
この3つについて解説していきます。
顧客ニーズの多様化による営業活動の変化
顧客のニーズは多様化が進んでおり、従来の不特定多数に向け1つの商品を売り込むことは、現代には適さない営業活動となってしまいました。
また、スマートフォンの普及やSNSの流行などにより、顧客個人の意見の発信が容易になり、商品の良い点も不満点も広まりやすくなった影響で、数を多く売る事を考えるという手法が通用しにくくなっています。
そこで、どのような顧客に売りたいかという意識を持ち、ターゲティングを行った上で、狙った層の顧客に高い満足度を与えることが必要になってきました。
そのため、既存の顧客のデータを蓄積し、分析することで営業活動を効率化させようという目的をもった企業が、CRM導入を進めているのです。
市場の成熟化で既存顧客の囲い込みが重要になった
現代市場では新しいことを始めても競合他社がすぐに現れ、顧客の取り合いが発生し、新規顧客の確保が難しくなっています。
そのため売上を出すために顧客を確保するためには、新規顧客を開拓するよりも、一度でも利用した既存顧客をいかに手放さず、繰り返し利用するリピーターにするかという囲い込みが非常に重要です。
そのために既存顧客が何を求めているのか、どの層によく売れているのかなどを分析し、ターゲットに合ったマーケティングをするためCRMが必要になってきています。
戦略マーケティングにデータ収集が必須
顧客の個人個人を重視したマーケティングが必要な時代へと変化していますが、そうなると当然、マーケティング戦略の立て方も変わってきます。
顧客の詳細まで重視した戦略を立てるためには、どのような属性を持つ顧客が、どのような製品をどのような頻度でどれだけ購入するかなど、細かいデータの収集が不可欠です。
これらの細かいデータをCRMで蓄積し、それを分析することで、より精度の高いマーケティングが可能になります。
CRMはマーケティングそのものだけでなく、マーケティング戦略を立てるための情報源としても価値のあるツールと言えるでしょう。
混同しやすい!SFA・ERPとCRMの違い
CRMは、度々SFAやERPといったシステムとも混同されますが、それぞれ別物です。
顧客情報をもとに既存顧客の囲い込みを重視するCRMに対し、SFAは顧客の個人情報を営業に役立て、新規顧客の開拓を重視するツールになります。
またCRMは顧客の情報と関係を管理するためのツールですが、ERPは人や物や金の動きを統合管理し経営を効率化するツールです。
混同されることがあるように、一部が共通している面もあるのですが、用途はそれぞれちがうので、目的に沿ったものを使う必要があります。
CRMのメリット
顧客の情報を管理するだけならエクセルなどでも可能であり、実際CRMシステムが発達する前は紙やエクセルでの管理が主流でした。
ではなぜCRMというそれ専門のツールを導入する必要があるのか、そのメリットを見てみましょう。
顧客情報を一元管理することで社内連携がとりやすい
CRMは顧客情報をサーバーに一元管理し、それにPCを始めとした各端末からアクセスすることができます。
なので顧客情報が対応を行った担当者の手元で止まることがなく、社内全体で連携が可能です。
担当の引継ぎをする際にも、逐一顧客情報を伝えずにCRMシステムにアクセスすれば顧客情報を確認できるので、引継ぎが容易になりますし、担当者が不在の場合でも、顧客情報がわからなくて対応の質や効率が落ちるという心配もありません。
顧客満足度の向上につながる
顧客満足度の向上は、CRMの最も代表的なメリットと言っても過言ではないでしょう。
その顧客が何を求めてサービスや商品を利用しているのか、どういったタイミングで利用するのかが見えてくるので、適切なタイミングで適切なアプローチが可能になります。
そうして満足した顧客は、次も同じサービスを利用しようと考えリピーターになったり、気に入った商品を自分の意思で周囲へとおすすめする優良顧客へとなってくれるでしょう。
営業の作業効率化につながる
CRMを利用することで、これまでどういった相手にどのような営業活動を行い、その結果どうなったかという営業内容を可視化することも出来ます。
そうして確認をすれば一度失敗した相手に同じ営業をして失敗することは減りますし、違うアプローチを試しやすく、営業業務が効率化するでしょう。
また後から見直せば、良かった点や改善するべきポイントなどもわかってくるので、営業内容の改善にも役立ちます。
CRMのデメリット
CRMは現代マーケティングで効率化や売上の増加を目指すなら非常に重要性の高いツールですが、デメリットも存在します。
このデメリットも把握していなかった結果、効果が出る前に使用をやめてしまった企業も少なくありません。
きちんとCRMにはどういったデメリットがあるかも把握した上で導入するべきです。
導入のコストがかかる
CRMシステムを導入するには、コストがかかってしまいます。従来のオンプレミス型CRMでは、サーバーの構築費用や保守管理費用がかかり、現在でも1000万円以上かかるCRMも存在しています。
ですが、現在クラウド型CRMの普及により、初期費用も数十万円ほど、月額費用も1IDあたり数万円で導入できるようになってきています。
ですが、紙やエクセルに比べるとそれなりのコストがかかってしまうのがCRM導入のデメリットと言えるでしょう。
定着し、効果が出るまで時間がかかる
CRMを導入しただけでは、すぐに効果が出るわけではありません。
システムが使いづらいものを導入してしまえば、定着もしにくく、高いコストをかけても誰も使ってくれなくなった……なんてことになりかねません。
十分に蓄積したデータを利用して初めて意味がある機能も多く、実際に効果を実感するには、時間がかかることもあります。
成功しやすいCRMの活用ポイント
CRMのデメリットを知った上で、CRM導入の目的がつかめてきたでしょうか。
CRM導入に失敗しないための活用ポイントは大きく分けて3つ。
- 自社の課題を明確にする
- 社内での連携も必須
- 自社に合っているCRMを選ぶ
この3つのポイントを掴んで、CRM導入を成功させましょう。以下で1つずつ解説いたします。
自社の課題を明確にする
まず自社にはどのような課題があるかを明確にし、その課題を解決するためにCRMを導入するという認識を共有させておく必要があります。
実際にCRMを利用するのは、現場の人間です。どんなことに役立つのか分からず導入を進めてしまうと、今までの業務の工数が増えることは面倒だと感じてしまい、定着しないという可能性があります。
自社にどういう問題があり、CRMが機能し始めればそれを解決できること、それにはすぐ効果が実感できなくても運用を続ける必要があるということを、明確にしておく必要があるでしょう。
社内での連携も必須
顧客情報の情報源は、どこか一つとは限りません。
営業部が獲得した顧客がコールセンターに電話で問い合わせをした場合、営業担当者と対応オペレーターの両方が、一人の顧客に対して違う情報を持っており、その片方しかCRMが使えなければ、もう片方の情報は活かせません。
このような情報をしっかり共有できるように、特定の部門内だけでなく、社内全体での連携が必須です。
ただし全社員が使用可能にするとランニングコストが嵩むので、どの部門の誰がCRMを使い、どのように情報を入力したり取り扱うのかなどのルールも決める必要があるでしょう。
自社に合っているCRMを選ぶ
CRMはその概念が世に広まってから、様々な種類のものが登場しています。
それらは汎用的に使えるものもあれば、特定の現場での有用性に特化したもの、使用する会社の規模によって使用感が変わってしまうものなど様々です。
そのため、自社の規模やCRMを導入する目的の課題によって、自社に合うCRM、合わないCRMがあります。
自社にはどのような特徴や機能を持っているCRMが合っているのかを考えて選んでこそ、十分な活用ができるというものです。
CRMの選び方
具体的なCRMの選び方ですが、上司や管理者がコストや表面的な情報で決めても、実際に使用する現場にとって有用とは限りません。
以下に紹介するポイントについて現場の意見も聞きつつ、しっかり吟味を重ね、トライアルで感触を確かめながら、正式に使うCRMを選びましょう。
CRMの選び方のポイントを3つ紹介いたします。
導入目的である課題を解決できる機能がついているか
CRMは自社の抱える問題・課題を解決するために導入するものです。
なので導入目的である課題を解決できる機能を持っていないCRMを導入しても意味がありませんし、定着もしにくくなります。
上層部だけでなく、現場にもどのような課題があるか、どのような機能があればそれは解決できそうかの意見も聞き、必要な機能を揃えているCRMを探して導入しましょう。
社内で使いやすいか
操作性の高いUIをしているか、画面は見やすいか、必要な情報をすぐに確認できるかなど、使いやすいかどうかは非常に重要なポイントです。
多機能で高性能なCRMであっても、操作性に難があって使い方がわかりにくければその性能を使いこなせませんし、わからないシステムツールは業務の足を引っ張ります。
使うよう言われても使わない、使えないスタッフも増え、定着を阻む最大の壁となるでしょう。
使いやすさについて使用者の意見をしっかりと聞き、使いやすいものを選ぶ必要があります。
十分なサポートがついているか
CRMも複雑なシステムなので、使い続けていれば何らかの不具合が起きたり、搭載されている機能がマニュアルを使っても上手く使えないという問題が起こることもあるでしょう。
ベンダーごとにサポートの内容は異なりますが、一部サポートは有料であったりする可能性もありますので、導入後のサポートがしっかりとしているかや、無料なのかどうかもCRMを選ぶうえで重要なポイントになります。
低価格・短納期で導入可能なCRMのご紹介
CRMは上手く運用すれば顧客満足度を高め、売上にも繋がるツールです。
ですが、コストの面やサポートの面で不安を感じていたり、数多くあるベンダーのなかで選び切れないという方も多いのではないでしょうか。
株式会社コラボスでは、低価格・短納期で導入可能なCRMをご用意しております。
コラボスの人気商品である「COLLABOS CRM」は、コールセンターに特化した機能を搭載したCRMです。
顧客とのメール・通話内容が自動的に顧客情報に紐づけられるため、オペレーターにかかる負担を軽減させることができます。
CTIと連携させることでポップアップ機能などを利用することもでき、コールセンター業務を効率化させる機能が23種類搭載されています。
導入後のサポートも充実しており、導入後の相談も無料で受け付けております。
CRMの導入をお考えの方は、ぜひ一度コラボスにご相談ください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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