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2020/08/27

マネジメント

コールセンターのKPIとは?重要な項目19個と計算方法を徹底解説

「コールセンター」の業務改善をご検討中の方へ

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コールセンターを運営していく上で、重要な指標となるKPI。

今回は、そもそもKPIとはなんなのか、コールセンターで管理していくべきKPIについてご紹介します。


コールセンターにおけるKPIとは?

KPIとは、「Key Performance Indicator」(重要業績評価指標)の略で、設定された目標を達成するためのプロセスを数値化し測定するものです。

業務目標達成を数値化することで、業務効率改善が可能になります。

コールセンターに関するKPIの項目は非常に多くのカテゴリがあり、コールセンター独自の項目も含めると100以上にもなります。

今回は、コールセンターで使用されることが多い代表的なKPIの項目をご紹介していきたいと思います。

代表的なコールセンターのKPI項目一覧

カテゴリ KPI項目 概要
応答品質 応答率 着信に対して応答した割合
放棄呼率 顧客が応答を待たずに電話を切った割合
SL(設定時間内応答率) 設定された時間内に応答した割合
ASA(平均応答速度) 顧客が電話をかけてから応答するまでの平均時間
一次完結率 最初の電話で問題が解決された割合
ミス率 オペレーターが対応中に発生したエラーの割合
エスカレーション率 上位の担当者に引き継がれた件数の割合
保留発生率 顧客が電話中に保留された件数の割合
再入電発生率 同じ問題で再度電話をかけてくる件数の割合
生産性 稼働率 オペレーターが実際に対応している時間の割合
ATT(平均通話時間) 1回の通話にかかる平均時間
ACW(平均後処理時間) 通話後の処理にかかる平均時間
AHT(平均処理時間) 通話時間と後処理時間を合わせた平均時間
CPH(1時間当たりのコール数) 1時間に対応したコールの数
CPC(1件当たりの対応コスト) 1回の電話対応にかかる費用
顧客満足度 CS(顧客満足度) 顧客の満足度を測る指標
NPS(顧客推奨度) 顧客が他人に推奨する意向を測る指標
マネジメント オペレーターの欠勤率 オペレーターの欠勤の割合
オペレーターの離職率 オペレーターの離職の割合

コールセンターに関するKPIの項目は多くありますが、大きく分類すると「応答品質」「生産性」「顧客満足度」「マネジメント」の4つにわけることが可能です。

応答品質

コールセンターにおける応答品質は、オペレーターの顧客へ対する電話対応品質のことを指します。

応答品質により顧客の満足度に大きな影響を与える重要な要素でもあります。

また、応用品質を向上させることで、ロイヤルカスタマーの増加に繋がり、リピーターの増加やブランドイメージの向上などに繋げることが可能です。

生産性

コールセンターの運営において、顧客対応における効率は非常に大事です。

理由として、コールセンターの生産性が低い場合、人件費による運営コストがかかり、電話がつながらないことによる顧客満足度の低下などに繋がる可能性があるためです。

そのため、生産性に関するKPIを分析することで、生産性の効率化における課題を解析することが可能です。

顧客満足度

顧客満足度は、企業の商品・サービスを利用した際に、顧客がどれだけ満足しているかを示す度合いです。

また、顧客満足度は、商品やサービスへの満足度のみならず、企業へのブランドイメージへの影響もあります。

特に、コールセンターでは、オペレーターが顧客と直接会話を行うので、KPIによる顧客満足度向上のため、分析を行う必要があります。

応対品質に関するKPI

応答品質に関するKPIは、コールセンターへの入電にオペレーターがどの程度対応出来ているかなどの指標を導き出すことができます。

ここでは、応答品質に関するKPIの項目を3つ紹介していきたいと思います。

応答率

【対応呼(件)÷着信件数×100】

コールセンターへの受電に対して、どの程度対応できているかを表す指標です。

応答率は、KPIの中でも特に重要視されている項目であり、日本では、90%を目標に設定されていることが多いです。

受電への対応率が下がる理由として、以下が挙げられます。

・受電数の増加

・コールセンターのスタッフ数が足りていない

・コールセンターのスタッフ1人当たりの対応件数が減っている

放棄呼率

【放棄呼(件)÷着信呼件数×100】

オペレーターが電話に対応する前に、電話を切られてしまったり、システム側が電話を切断した比率を表す項目で、応答率と対をなす関係といえます。

なかなかオペレーターに繋がらなかったり、IVRによる案内ガイダンスが長い場合に切られる場合が多いです。

SL(設定時間内応答率)

【規定時間内に電話対応した件数÷着信件数×100】

SL(「Service Level」、サービスレベル)は、規定時間内にどの程度電話が繋がったかを指標化したものです。

多くの企業では、入電してから20秒以内の対応を心がけており、80%以上を目標としています。

応答率と通じる項目であり、SLの場合応答率では把握することができない、顧客を待たせた指数を算出することが可能です。

ASA(平均応答速度)

【応答までの総時間÷総着信件数】

ASA(平均応答速度)は、顧客がコールセンターに電話をかけてからオペレーターが応答するまでの平均時間を示します。ASAが短いほど、顧客を待たせる時間が少なく、顧客満足度が高まります。
例えば、1日の総着信件数が1000件で、応答までの総時間が20000秒の場合、ASAは20秒となります。

一次完結率

【一次完結件数÷総対応件数×100】

一次完結率(First Call Resolution, FCR)は、顧客の問い合わせが最初の電話で解決される割合を示します。高い一次完結率は、顧客満足度の向上とコスト削減に寄与します。

例えば、総対応件数が500件で、そのうち450件が一次完結した場合、一次完結率は90%となります。

ミス率

【ミス件数÷総対応件数×100】

ミス率は、オペレーターが対応中に発生したエラーの割合を示します。低いミス率は、オペレーターのスキルとトレーニングの質を反映します。

例えば、総対応件数が1000件で、そのうち10件がミスだった場合、ミス率は1%となります。

エスカレーション率

【エスカレーション件数÷総対応件数×100】

エスカレーション率は、オペレーターが対応できず、上位の担当者に引き継がれた件数の割合を示します。低いエスカレーション率は、オペレーターの問題解決能力の高さを示します。

例えば、総対応件数が800件で、そのうち40件がエスカレーションされた場合、エスカレーション率は5%となります。

保留発生率

【保留件数÷総対応件数×100】

保留発生率は、顧客が電話中に保留された件数の割合を示します。低い保留発生率は、スムーズな対応を意味し、顧客満足度の向上に寄与します。

例えば、総対応件数が600件で、そのうち30件が保留された場合、保留発生率は5%となります。

再入電発生率

【再入電件数÷総対応件数×100】

再入電発生率は、顧客が同じ問題で再度電話をかけてくる件数の割合を示します。低い再入電発生率は、一次完結率の高さを反映します。

例えば、総対応件数が700件で、そのうち35件が再入電だった場合、再入電発生率は5%となります。

生産性に関するKPI

コールセンターには日々膨大な量の受電があるため、オペレーターおよび業務フローの効率化による、生産性の向上が必要となります。

ここでは、生産性に関するKPIを5つご紹介していきたいと思います。

稼働率

【(会話時間+後処理時間+その他時間)÷(総ログイン時間−離席時間)】

コールセンターにおけるオペレーター一人一人が、どの程度業務に時間を使っているかを表す割合です。

稼働率から分かることとして、オペレーターのスキル・生産性・離職のリスクなどが挙げられ、コールセンター運営において重要なデータとなります。

ATT(平均通話時間)

【総通話時間÷総コール数】

ATTは「Average Talk Time」の略で、1件あたりの平均通話時間を表します。

オペレーター一人一人の平均通話時間を算出することで、課題を洗い出すことが可能で、コールセンター運営の際に重要になります。

無理にATTを短縮しようとすると、通話内容の品質が悪くなってしまうので、IVR(「Interactive Voice Response」、自動音声応答)の導入などを検討する指標にもなります。

ACW(平均後処理時間)

【合計後処理時間÷総応答呼数】

ACWは「After Call Work」の略で、電話対応後のメール送信や入力作業などの後処理に関わる平均時間を指すものです。

ACWを短縮することで、オペレーターの業務スピードの把握やAHT(「Average Handling Time」、平均処理時間)を短くすることが可能になります。

ACWが長い場合、業務フローの短縮化や手作業ではなく自動入力のシステムを導入するといった改善方法があります。

AHT(平均処理時間)

【(総通話時間+総後処理時間+総保留時間)÷総応答呼数】

AHTは「Average Handling Time」の略で、ATTとACWを足したものです。

コールの開始から後処理の終了まで、どれくらいの時間で完結できているか測定可能で、数値が低いほどいいとされます。

AHTから、コールセンターにおける業務フローの改善に利用されます。

CPH(1時間当たりのコール数)

【1日の対応件数÷1日の稼働時間】

CPHとは「Call Per Hour」の略で、1人のオペレーターが1時間当たりに対応したコール数を示す指標で、数値が高いほど効率的といえます。

入電への対応から後処理作業までの業務フローで1件とカウントします。

CPHから、オペレーター個人のパフォーマンスや評価などに使われることがありますが、ATT・AHT・ACWも含め総合的に判断する必要があります。

CPC(1件当たりの対応コスト)

【コールセンターの総コスト÷処理件数(対応件数)】

コスト・パー・コール(CPC)は、コールセンターにおける1回の電話対応にかかる費用を示す指標です。
具体的には、コールセンターの運営にかかる総コストを電話対応件数で割ることで算出されます。CPCには、人件費、通信費、オフィスの賃料、光熱費などが含まれます。
CPCが高い場合、コスト削減の余地があると判断され、効率的な運営が求められます。例えば、FAQやガイドページの充実、IVR(自動音声応答システム)の導入、外部委託の活用などが効果的な対策です。

顧客満足度に関するKPI

顧客満足度は定義がなく曖昧なものでありますが、KPIによって数値化することで、顧客の満足度合いの分析や予測が可能になります。

ここでは、顧客満足度の測り方や調査方法など解説していきます。

CS(顧客満足度)

CSは「CustomerSatisfaction」の略であり、企業が提供する商品・サービスの顧客満足度合いを表す指標です。

アンケートやお客様の声などの顧客情報を数値化し、分析することで、商品開発やサービスの向上に役立てることで、顧客満足度を向上し、リピーターおよびロイヤルカスタマーの増増加を目指します。

NPS(顧客推奨度)

【(推奨者−非推奨者)÷全体数】

NPSは、「Net Promoter Score」の略で、顧客満足度および顧客ロイヤリティを測定する方法の1つです。

例えば、「企業の商品・サービスを家族や友人に薦めますか?」というアンケートを実施し、いくつかの段階で評価を行っていただき、その結果から測定します。

マネジメントに関するKPI

オペレーターの欠勤率

欠勤率は、オペレーターが予定している勤務日数に対して実際に欠勤した日数の割合を示します。具体的には、「欠勤日数÷予定勤務日数」で算出されます。
たとえば、予定勤務日数が20日で、欠勤日数が2日の場合、欠勤率は10%になります。
欠勤率が高まる原因として、身体的・心理的な要因が挙げられます。
身体的な要因としては、職場の労働環境の悪さや長時間労働があります。
一方、心理的な要因としては、人間関係や業務に対するストレスが考えられます。
欠勤率の増加は他のオペレーターの業務負担を増やし、離職率の上昇につながる可能性がありますので、この数値には注意が必要です。

オペレーターの離職率

離職率は、一定期間内に離職したオペレーターの割合を示します。
具体的には、「離職者数÷労働者数」で算出されます。労働者数は、離職率を測定する期間に応じて調整します。月ごとの離職率を計算する場合は、その月初の労働者数を基にします。
たとえば、前月初の労働者数が100人で、その月に離職者が5人だった場合、その月の離職率は5%となります。
コールセンター業界では人手不足が問題となっており、多くの企業が人材確保に苦慮しています。

KPIに関するデータは分析し活用することが重要

KPIは設定するだけでは意味がありません、それぞれの項目の達成率を可視化し、適切なリソース分配がなされているかを把握する必要があります。

KPIに関する収集したデータを解析・予測・分析することで、目標達成への指標や業務効率化に取り組むことが可能となるのです。

また、データの解析・予測・分析にとどまらず、どのような原因で、どのような施策を講じるのかなどの、仮説を導き出すことも必要となります。

KPIの分析でおすすめしたい方法として、データの解析・予測・分析が可能なサービスの利用が挙げられます。

KPIのデータ分析をするなら「GOLDENLIST」がおすすめ!

コラボスが提供している「GOLDENLIST」は、独自の解析ロジックを利用した、「いつ、誰に、どのような商品が売れるのか」を解析・予測・分析を行ってくれるサービスです。

特徴としては、

・既存の顧客データをインポートするだけで「見込み度付きリスト」の抽出が可能

・見込み度付きリストの予想根拠を表やグラフでまとめられたレポートで確認可能。

・AIに搭載されている学習機能で、使うたびに、予測モデルの精度が上がる。

などが挙げられます。

コールセンター業務に疑問や課題を感じている方は、お気軽にご相談ください。

この記事の執筆者

コラボスブログ編集部

株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
会社情報について詳しくはこちら


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コラボスブログ編集部

株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、1,000拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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