2023/01/6
マネジメント
【2024年】コールセンターのアウトソーシングとは メリット・デメリットを解説
コールセンターを運営していて、「自社で運営するのには限界がある」「人手不足でうまくいかない」といった課題をお持ちの方も多いと思います。
そこで、コールセンターをアウトソーシングしたい、委託したいとお考えの方もいるでしょう。
今回は、コールセンター業務を委託するメリット・デメリットや、費用相場、コールセンター業務のコスト削減に繋がる方法をご紹介いたします。
目次
コールセンターの委託・アウトソーシングとは?
アウトソーシングは、コールセンターの運営に関わる人材や、インフラ、ツールなどすべてを外部のコールセンター事業者に業務委託することを指します。一方で、すべてを自社で運用する場合はインハウス、オペレーター業務を社外のスタッフに委託する場合は人材派遣、管理者とオペレーターに関しては外部へ委託し、インフラなどの設備は自社内で用意することを業務委託といいます。
コールセンターで外部委託できる業務は、
- 一般企業の電話対応
- ECサイトなどの予約・注文受付業務
- 顧客問い合わせの対応業務
- 新規顧客開拓業務(テレアポ)
- 既存顧客のフォロー業務
などがあげられます。
コールセンターは大きく分けて「インバウンド」「アウトバウンド」の2つに分類されますが、どちらも委託することが可能です。
委託する際には、「インバウンドが得意な委託業者」「アウトバウンドが得意な委託業者」がありますので、自社の業務に合わせた企業への委託が必要になります。
コールセンターを委託する企業が増えている背景
近年、在宅ワークなど働き方改革により、仕事の在り方が変わってきており、コールセンターにおいても例外ではありません。一次受付はアウトソース先に任せ、深い知識が必要な場合のみ自社の社員が自宅から受電の対応をするなど、業務の一部をアウトソースするといったセンターも増えてきています。
また、センターの運営において人材の確保やシステムの導入などにも負担がかかるため、それらの解決策としてアウトソースを選択するといった企業は少なくないでしょう。
コールセンター業務の委託にかかる費用相場
コールセンター業務の委託には、2つの料金体系があります。
1つは「月額固定型」です。月々決まった料金を支払うことで、予め定められた件数の電話対応を行ってもらうことになります。定められた件数を過ぎてしまった場合には、追加料金がかかります。オーバーしてしまった件数の単価が高ければ、月額の固定費が安くても、支払う費用が高くなってしまうことがあります。
料金も月額制なのでわかりやすいことや、1件当たりの費用が安くなることがメリットです。
2つ目は「従量課金型」です。受電1件ごとに料金が加算されるシステムです。問い合わせが少なく、ちょっとした電話対応のみの場合には従量課金型の方がコストを抑えられます。
コールセンター業務の価格帯の相場を表にしてみました。
費用相場(1件当たり) | コールオーバー | |
---|---|---|
月額固定型 | 100円~200円 | 100円~250円 |
従量課金型 | 300円~1,000円 | なし |
コールセンターが受ける内容の専門性や応対時間によって高い単価になることもありますが、相場としては上記の表のようになります。
このほかにも初期費用として1万5千円~5万円ほどの初期費用がかかります。
コールセンター業務を委託するメリット
コールセンター業務を委託することのメリットは4つ。
- コストを抑えられる
- 人手不足に悩まされない
- コールセンターを立ち上げる手間がなくなる
- 対応品質が向上する
以上の4つについて詳しく解説していきます。
コストを抑えられる
コールセンターを自社で設置する場合には、パソコンや電話などの必要な機材の購入、事務所の家賃・光熱費、スタッフの人件費などがかかります。
コールセンターを委託すると、上記のようなリソースが委託先に全て集約できるため、固定資産化を回避し、またコスト変動費だったものは委託費として支払うため固定費化することが可能です。
また、オペレーターの採用や教育なども必要ありませんので、センターにおいて一番コストのかかる人件費においてコストを大幅に抑えることが可能になります。
人手不足に悩まされない
コールセンターの課題として大きいのが「人手不足」です。
有効求人倍率が2倍を超えている現代では、長期で定着してくれる人材を採用するのに求人広告費が必要になります。
広告媒体の選定や時給の設定、面接などの手間がかかります。
繁忙期にはスタッフを多く雇用し、逆に閑散期には募集を停止するなど、適切な人員配置を計画しながら人を採用していかなければなりません。
また、サービスによってはお客様が夜間などの時間外や日曜日や祝日こそ、コールセンターに連絡をしたいといったことも少なくありません。そのような要望に対して柔軟な運営をしなければ、顧客満足度の低下に繋がりかねません。
コールセンターを委託すれば、自社で対応できる時間帯を気にする必要がないため、顧客満足度を向上させ、また、採用業務を担当していた人員をほかの業務にまわすことができるため、生産性が向上するでしょう。
コールセンターを立ち上げる手間がなくなる
コールセンターを立ち上げるには、まず土地やインターネット・電話回線の開設、コールセンターシステムを導入するならば、システムの構築などの時間がかかります。
立ち上げの際にはかなりの時間と手間がかかってしまうこともありますので、早くコールセンター業務を始めたいという場合には、コールセンターを委託すると良い可能性があります。
対応品質が向上する
電話対応において、専門的なスキルを持ち合わせていない場合、人材の育成に時間を要す場合があります。業務委託の場合は、オペレーターとしてもスキルを十分に持った方が対応することができるため、教育にかける時間やコストを削減することができます。
コールセンター業務を委託するデメリット
コールセンター業務を委託するのには、メリットばかりでもありません。
気を付けていただきたいデメリットをご紹介します。
- マニュアル化に時間がかかる
- 情報流出のリスクがある
- ノウハウが自社に蓄積されていない
- 柔軟な対応が難しい
1つずつ解説していきます。
マニュアル化に時間がかかる
コールセンター業務を委託するには、まずはマニュアル化をしなければなりません。
どこからどこまでの業務を外注にし、どこからは自社で対応するのかや、外注先の企業に自社ではどのような業務を行っているかを説明するための資料などを作る必要があります。
完全にアウトソーシング化するには時間がかかってしまうため、最初のうちはマニュアル作りに追われることとなるでしょう。
情報流出のリスクがある
コールセンター業務の委託を行っている企業は、情報流出のリスクを抑えたセキュリティ対策をしている企業が多いですが、情報流出はゼロではありません。
自社で直接監視をできるわけではありませんので、情報流出が起こってしまった時の対処が難しくなってしまうことも多いです。
ノウハウが自社に蓄積されていない
コールセンター業務を外部に委託すると、顧客がどんなことで困っているのかや、よくあるお問い合わせなどの顧客の声を直接聞くことができません。
顧客の情報を分析して自社のノウハウにすることが難しくなってしまいます。そうすると、顧客の生の声を製品開発に活かすことができなくなってしまいます。
自社のコールセンター担当者が現場のオペレーションを把握し、ノウハウとして活用できるような業務を増やさなければなりません。
柔軟な対応が難しい
外部の企業は委託をする際に決めたマニュアルに沿って業務を行うため、顧客への対応が定型化されることとなります。
マニュアル化されることはオペレーターの負担が少なくなるなどの良い点もありますが、顧客にとっては「融通が効かない」と感じられてしまうことも。
顧客満足度を向上させるためには、マニュアルにはないことを提供する柔軟な対応が必要になるため、委託でのマニュアル化された対応では限界があります。
コールセンターのアウトソーシングをするべきか?判断のポイント
ではコールセンター業務を委託するかどうかの判断はどこをポイントにすればよいのでしょうか?判断のポイントをご説明していきます。
アウトソーシングをするべき場合
アウトソーシングするべき場合としては、いくつかありますが、社内に専門的なノウハウや知識を所持していない場合や、スポットでの体制を整えたい場合、緊急性の高い案件の場合などが挙げられます。電話応答業務につく場合、専用のスキルなどが必要となり、教育にも時間を要します。そのため、すぐに体制を整えなければいけない場合や、一定期間のみ使用する場合はアウトソーシングを検討するべき案件といえます。
アウトソーシングをしないほうが良い場合
では逆にアウトソーシングをしない方がいい場合はどのような場合が考えられるのでしょうか。先ほどとは逆で、社内に専門的なスキルを持っている方がいる場合や、業務の特性上、自社の社員でお客様の声を直接確認したい場合、また、外部に出すことができない機密事項を扱う業務である場合などが考えられます。
コールセンター委託会社を選ぶときのポイント
要件が確定できたら、次はいよいよ委託をする企業を選定します。選定ポイントはいくつかありますが、しっかりとポイントを押さえ、自社にマッチする企業を選定しましょう。
費用
コールセンターの委託費用は依頼内容や対応時間、対応人数によって異なります。料金が安いことに越したことはないのですが、料金が安くなると、対応内容が不十分となってしまうなどの傾向に陥りやすいこともまちまちあるでしょう。
委託する際はしっかりと対応内容や対応時間を伝えたうえで、複数社比較してみることをお勧めします。
品質
コールセンターの業務においては漏れなくお客様とのやりとりが発生します。そのため顧客対応における品質は重要な指標といえるでしょう。
選定時は品質が良いとわかる根拠につながる数字など定量的に判断できる数字などをしっかり提案してもらい、判断することをお勧めします。
セキュリティ
委託をする場合は委託業者のセキュリティについてもしっかりとしたチェックが必要です。
特にコールセンター業務では個人情報の取り扱いを行う可能性が高く、万が一漏洩した場合、社会的信用を失墜しかねません。
個人情報を取り扱う場合は、委託業者が取得しているセキュリティ系の認証資格、オペレーターへのセキュリティについての教育方針などをしっかりと確認し選定しましょう。
実績
委託先を選定する際に、選定先のコールセンター業務実績のありなしを選定のポイントとして選ぶのもおすすめです。実績をしっかりともっている企業の場合、豊富な経験と知識を持ったベテランなオペレーターが在籍しており、品質が高い傾向にあります。
委託先を比較検討する際には、委託したい業務と類似実績があるかないかを確認するとよいでしょう。
人員のコントロール
委託先を選定する際に、選定先のコールセンター業務実績のありなしを選定のポイントとして選ぶのもおすすめです。実績をしっかりともっている企業の場合、豊富な経験と知識を持ったベテランなオペレーターが在籍しており、品質が高い傾向にあります。
委託先を比較検討する際には、委託したい業務と類似実績があるかないかを確認するとよいでしょう。
情報共有力
委託先に業務を委託した場合、業務の切り分けによる弊害を対策する上で、報告・連絡・相談はお互いに非常に重要なものとなります。
情報を共有する上で、どのような手段で、どのような頻度でいつ伝えてくるのか、また定例報告会などは実施してもらえるのかを確認した方がよいでしょう。
COLLABOS PHONEのご紹介
低コストで本格的なコールセンターシステムを構築したい方向けに紹介するのがクラウド型コールセンターシステムのパイオニア企業コラボスが提供する「COLLABOS PHONE」です。
「COLLABOS PHONE」はコラボスオリジナルのソフトフォン型コールセンターシステムです。パソコンに専用のアプリケーションソフトをインストールしてIP電話として使用するソフトフォンにより専用機材を用意することなく実用的なコールセンターを構築できます。
必要な機材は業務用のパソコンと通話用のヘッドセット、インターネットに接続できるLAN環境のみで特別な機材は必要ありません。普段業務に使っているパソコンをコールセンターシステムの端末として使えます。準備するものが少ないので短時間でシステム導入が可能、費用面も既存のパソコンを使えばわずかな追加負担のみです。
また初めて使用される方にも操作しやすいような設計となっているため、教育や研修に時間をかけられない場合も感覚的に使っていくことができます。費用的負担や教育面でも使用しやすいサービスとなっておりますので是非ご検討ください。
まとめ
コールセンター業務を委託する際には、しっかりと自社の業務を見直したうえで、目的を定め、業務特性にあった委託企業を選定しましょう。
コールセンター業務の委託には、メリットだけでなくデメリットもあります。顧客満足度を向上させるなどの目的がある場合は、自社でコールセンターを設置するのも視野に入れてみると良いでしょう。自社でコールセンターを立ち上げることも、導入するコールセンターシステムによっては費用や人件費を抑えて展開が可能な場合もあります。
お困りごとがあればまずは当社コラボスまで、お問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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