2022/07/27
PBX/CTI
社内ヘルプデスクとは?業務内容や効率化を進めるポイント CTIシステムについて解説
現在、多くの企業でさまざまなIT機器や業務システムの導入が増えています。故障やエラーなどトラブルが発生した際、社内に専門の問い合わせ窓口が設置されていなければトラブル解決に時間がかかり業務に支障をきたす可能性があります。
これらの問題を解決するために、コールセンターでも社内ヘルプデスクの設置が進んでいます。今回は社内ヘルプデスクの業務内容や運営の課題、ポイント、運営の効率化に最適なCTIシステムについて詳しく解説していきます。
目次
社内ヘルプデスクとは
社内ヘルプデスクとは、従業員からのさまざまな問い合わせに対応する部署のことです。例えば、システムの使い方がわからない従業員に操作方法を教えたり、エラーの解消を行ったりなどが社内ヘルプデスクの業務になります。
その他、PCの故障やシステムの仕様、ソフトウェアの使い方などの対応も行います。社内ヘルプデスクは環境の整備や従業員の悩みを解決することを目的としており、従業員の作業環境を整えることにより企業の売上向上や従業員満足度の向上につながります。
社外ヘルプデスクの違い
社内ヘルプデスクと社外ヘルプデスクの違いは、その名の通り対応する相手です。社外ヘルプデスクの主な業務内容は、顧客をはじめとして社外からの問い合わせの対応になります。自社の商品やサービスの操作方法に関する問い合わせに回答や、クレーム処理なども担当しています。
問い合わせに対する対応は電話やメールが主流でしたが近年では、チャットシステムを利用する企業が増えてきています。
社内ヘルプデスクを置く理由
社内ヘルプデスクを置く理由としてさまざまなものがありますが、中でも代表的な3つの理由について詳しく解説していきます。
- 社内業務の効率化
- 業務トラブルの回避
- 業務システムなどの情報共有
社内業務の効率化
社内ヘルプデスクを置くことで、従業員の悩みやトラブルを迅速に解決できる環境を作れるのが大きなメリットです。社内ヘルプデスクを設置していなければ、従業員自身が現場で悩みやトラブル解決を行わなければならないため、本来の業務に支障をきたす可能性が生まれます。
また、システム障害が発生した場合、外部の専門業者に解決を依頼している間に企業全体に大きな損害が発生してしまったケースも少なくありません。社内ヘルプデスクを置いていない場合、過去に同様のトラブルやシステム障害が発生していたとしても対処方法のデータが蓄積されないため解決までに相当な時間が掛かってしまいます。
社内ヘルプデスクを設置することで、問い合わせを1つに集約でき、過去のトラブルやシステム障害などの対象方法が蓄積できるので問い合わせをする各部署と社内ヘルプデスクの業務効率化につながるでしょう。
業務トラブルの回避
コールセンターでは業務を行うにあたりPCやスマートフォンなどのIT機器や業務システムを使用しますが、使い方がわからないことやエラーなどのトラブルが発生することがよくあります。社内ヘルプデスクが設置されていなければ従業員が自身で使い方を調べたり、エラーの解消方法を調べたりとトラブルの解決に何度も長い時間を費やすことになります。
社内ヘルプデスクが設置されていれば、社内ヘルプデスクに問い合わせることでPCやスマートフォンなどのIT機器や業務システムなどの専門知識がないオペレーターでも、迅速にトラブルの解決方法を知れるので安心して業務に取り組むことができるでしょう。こういった社内環境を整えることは従業員の不安軽減や業務効率の向上につながります。
業務システムなどの情報共有
情報共有ツールを導入することで、社内ヘルプデスクの負担を軽減することができます。例えば、社内FAQツールを活用することで、社内ヘルプデスクに蓄積された知識を他の従業員が検索するだけで見ることができます。その結果、従業員が自己解決できるようになり社内ヘルプデスクへの問い合わせ件数が減少します。
また、クラウド型のツールであれば、追加や修正した情報を瞬時に反映できるため、情報更新の手間がありません。社内ヘルプデスクに情報共有ツールを導入することで、社内への情報共有の手間がなく担当者の負担が軽減でき業務の効率化につながります。
社内SEとの違い
社内ヘルプデスクと社内SEはどちらも業務をより効率的に行えるようにサポートすることが目的です。社内SEはIT機器やシステムの設計・開発、運用やメンテナンスといった仕組み作りがメインの業務となります。近年、あらゆる企業が業務にPCやスマートフォンなどのIT機器やネットワークサーバーなどITシステムを活用しています。これらのIT機器やシステムの導入手配から管理、トラブル時のメンテナンスに対応するのが社内SEです。
社内ヘルプデスクは、IT機器や業務システムを活用する上での質問やトラブルなどの問い合わせ対応がメインの業務です。PCの故障やエラー、ソフトウェアの使い方なども対応範囲となります。双方の違いとしては、仕組み作りをメインとした部署か問い合わせをメインとした部署かの違いとなります。
社内ヘルプデスクが抱える課題
社内ヘルプデスクを設置することで業務の効率化や従業員満足度の向上・情報の円滑な共有などさまざまなメリットがありますが、いくつか課題も存在します。ここでは代表的な以下5つの課題を詳しく解説していきます。
- システム以外の内容まで対応を求められる
- 社内マニュアルに書かれていることも質問される
- 緊急性の高い問い合わせが多い
- 教育体制の強化
- 特定の人のみが行える作業になりやすい
システム以外の内容まで対応を求められる
社内ヘルプデスクは「問い合わせ窓口」であることから、業務範囲外の対応まで求められることがあります。仕事の範囲が明確に決まっていないため、PCの設定やインターネットの接続確認なども対応しなければいけないケースがあります。また、業務外の問い合わせが寄せられることも珍しくありません。
社内で発生する問い合わせにすべて対応していると、本来の業務に支障が出る社内だけではなく顧客へも迷惑をかける可能性があるでしょう。
こうした課題を解決する方法として、社内ヘルプデスクで「対応できること」「対応できないこと」の範囲を明確に決めることが大切です。また、FAQツールを活用し自己解決できる状態を作ることで問い合わせ件数を削減できます。
社内マニュアルに書かれていることも質問される
社内ヘルプデスクがあることでHPなどに掲載されているマニュアルを確認せず問い合わせ窓口に質問が寄せられることがあります。「どこにマニュアルがあるのか」「正しい問い合わせ窓口はどこなか」などを現場レベルで把握されていないことが原因として考えられます。そのため、マニュアルを見ることで解決する簡単な質問も社内ヘルプデスクに寄せられ、本来の業務に十分な時間を割くことができず業務効率が低下してしまいます。
社内ヘルプデスクの効率を向上にはチャットボットを活用するといいでしょう。チャットでマニュアルの格納場所などを表示させることで担当者の負担も軽減でき、効率的に業務を進められるでしょう。
緊急性の高い問い合わせが多い
社内ヘルプデスクに多く寄せられる問い合わせには、PCの故障やネットワークの不具合など、業務に大きく影響を与える内容や顧客からのクレームにつながる内容があります。こういった緊急性の高い問い合わせには即時対応が必要です。
しかし、社内ヘルプデスクにいつどのような問い合わせがくるかの予測が難しく、正確な業務の見通しが立てられません。そのため、適切な人員の配置は難しくなります。同時にトラブルが発生した際、対応できる社員が少ないとトラブルの即時解決ができず、大きな問題に発展する可能性も考えられます。
柔軟な対応を行うためにも問い合わせ件数を減らすことが重要です。問い合わせ件数を減らすためには従業員が自己解決できる仕組み作りを行う必要があります。そのためにも、自社の課題にあったITツールの導入は非常に有効な手段といえるでしょう。
教育体制の強化
社内ヘルプデスクの課題解決にあたり、ヘルプデスクへ問い合わせる前に可能な限り疑問を解決する必要があります。そのためにも部署内での教育体制を強化するなど、社内全体での改善が大切です。部署ごとの問い合わせ件数が減らない場合、原因の追究を行い抜本的な改善を行いましょう。
特定の人のみが行える作業になりやすい
IT機器や業務システムなどの技術的なサポートを行うには社内にあるすべての機器やシステムに対して豊富な知識が求められます。社内ヘルプデスクの業務範囲としてはPCの故障やエラー、システムやソフトウェアの操作方法など技術的な知識が必要です。
対応する分野が専門的になるとノウハウや経験がある写真に問い合わせが集中してしまい、その社員が離職などで社内ヘルプデスクから離れてしまうと今まで通りの対応が行えず、トラブルの原因にもなりかねません。そうした事態に備え、FAQツールやチャットボットなどを活用し自己解決の仕組み作りや教育体制の強化を図り対策を行うとよいでしょう。
社内ヘルプデスクの業務効率を高めるポイント
社内ヘルプデスクが抱える課題を解決して業務効率を高めるための以下5つのポイントを詳しくご紹介します。
- 対応状況や進捗状況の可視化
- 知識やノウハウのマニュアル化
- 社内専用FAQを活用する
- チャットボットを活用する
- CTIシステムを活用する
対応状況や進捗状況の可視化
社内ヘルプデスクの効率化を図るためにも、技術的なサポートの問い合わせには個人ではなく複数人での対応を行うとよいでしょう。複数人で対応していれば、ノウハウが偏ることなくどのような状況でも業務の分担ができます。仮に誰かが離職や休職などしても別の従業員で対応ができるため、社内ヘルプデスクの業務の効率化につながります。
また、複数人で対応することでトラブルの発生状況や対応状況も共有できるため、今後の対応に活かすことで、より適切な対応ができるようになります。
知識やノウハウのマニュアル化
知識やノウハウをマニュアル化することで社内ヘルプデスクの効率化がはかれます。マニュアル化することで、従業員が自己解決できる情報が検索できるようになります。よくある質問などはマニュアルで解決できるので、社内ヘルプデスクへの問い合わせ件数も削減できるでしょう。また、社内全体にノウハウを共有できるため、生産性の向上にもつながります。
社内専用FAQを活用する
社内ヘルプデスクには、すぐに解決できるものから非常に緊急性の高い問い合わせなどさまざまな問い合わせが寄せられます。そのすべての問い合わせを担当者が対応していては緊急性の高い問い合わせへの対応が遅れるなど業務効率の低下の原因にもなります。よくある質問など自己解決ができるものなどについては、社内専用のFAQツールを活用しましょう。
社内FAQツールとは、社内の各部署から問い合わせ窓口に寄せられる「よくある質問」に関して、事前に回答を用意することで従業員が自己解決できるようにする仕組みです。社内FAQツールがあれば、まずはFAQツールで調べてわからなかった場合のみ社内ヘルプデスクに問い合わせするフローに変わるため負担が軽減できます。
社内FAQは、利用する側も時間など気にすることなくスムーズに必要な情報の入手が可能など利用者側にも大きなメリットといえるでしょう。質問を簡単に検索できるクラウド型CTIシステムのFAQツールを活用することで、より効率的に運用することができます。
社内FAQ作成のポイント
社内FAQ作成のポイントとしては必要な情報を簡単に見つけられるようにカテゴライズしてキーワード検索などできるようにするといいでしょう。また、従業員の利用状況を分析することで改善につなげていくことができます。
チャットボットを活用する
チャットボットとはチャット機能を活用した自動回答ツールで、事前に設定した想定される質問と回答の中から近しいものを選択して自動回答するツールです。
社内ヘルプデスクへの問い合わせ件数の増加の理由は、従業員が「どの問い合わせ窓口に確認すればいいのか」「どのマニュアルを確認すればいいのか」を把握していないことが主な原因です。中にはマニュアルを確認することで解決するものも多くあります。
チャットボットを活用することで、現場社員が求める情報を的確に探す手助けができるため、人員を割くことなく多くの問い合わせを処理することができます。万が一、必要な回答がチャットボットでできなかった場合も、専任担当者につなげることができるので従業員の不満も発生しません。
CTIシステムを活用する
社内ヘルプデスクの業務をより効率的に運用するためにCTIシステムを導入しましょう。社内ヘルプデスクの課題である問い合わせ件数を削減するには、FAQツールやチャットボットを活用して従業員が自己解決できる環境を作ることが大切です。CTIシステムとFAQツールやチャットボットを連携することで、「よくある質問」への対応に人員を割く必要がなくなり問い合わせ件数も減ることで緊急性の高い問い合わせの対応速度が上がります。このようにCTIシステムを活用することで社内ヘルプデスクの業務効率を高めることができます。
社内ヘルプデスクの自動化に役立つCTIシステム
CTIシステムとFAQツールやチャットボットを連携することで社内ヘルプデスクの業務を自動化できます。自動化するメリットとしては「人件費の削減」「業務効率化」「従業員満足度の向上」などがあります。
FAQツールやチャットボットを連携するためのCTIシステムにはオンプレミス型とクラウド型の2種類が存在します。オンプレミス型とは専用サーバーやインフラ設備を社内に構築する必要があるため、導入コストが高くいという特徴があります。
クラウド型はインターネット上にあるクラウドサーバーでサービスやシステムを利用するため、設備構築が必要なく、低コストで導入が可能です。社内ヘルプデスクの自動化を行い業務効率化や人件費の削減、従業員満足度の向上を図るためクラウド型CTIシステムを導入するといいでしょう。
まとめ
社内ヘルプデスクを設置することで「人件費の削減」「業務効率化」「従業員満足度の向上」などさまざまなメリットがあります。その反面、社内ヘルプデスクが抱える課題もありますが、FAQツールやチャットボットを活用することで課題に対する対策が行え、業務の効率化につなげることができます。
コラボスでは社内ヘルプデスクの自働化に役立つFAQツールやチャットボットを連携するのに適したクラウド型CTIシステムであるコラボスフォン「COLLABOS PHONE」を取り扱っています。社内ヘルプデスクの設置や業務の効率化をお考えの方は、ぜひ一度コラボスまでお問合せください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
会社情報について詳しくはこちら