2020/11/2
通話録音・活用
コールセンターの通話録音とは?メリットや法的ルール、システムの選び方を徹底解説
コールセンターではサービスを円滑に進めるために様々なシステムが導入されていますがその中でも特に重要なシステムが、通話内容の録音ツールです。
しかし、一見オペレーター業務に直接効果がなさそうな録音ツールが、なぜ必須として扱われているのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
実はコールセンターの通話録音ツールは、むしろSVや管理者にメリットが大きいシステムなのです。
この記事では、コールセンターの通話録音ツールにどんなメリットがあり、どのように活用されているか具体的にご紹介していきます。
目次
コールセンターにおける通話録音とは?
コールセンターでは、通話内容の録音が行われており、これはオペレーターの教育、トラブル時の証拠、コンプライアンス意識の向上のために使用されています。
録音は一般的にはシステムによって行われており、クラウドPBXでは音声システムと録音が一体化し通話と同時に録音が開始されるものもあります。
コールセンターの運営に通話録音が必須な理由とは?
コールセンターの運営に通話録音が必須と言われる理由は、主にオペレーターの教育指導面で多大なメリットがあるからに他なりません。
企業においてコールセンターの業務は顧客の満足度を向上させることが求められ、そのためにはオペレーターに十分な教育を施す必要があります。
それぞれの理由について、さらに詳しく見ていきましょう。
オペレーターの教育に活用できる
通話録音ツールの最も重要なポイントはオペレーターの教育にあります。
オペレーターの教育にはそれぞれの電話対応の内容にどのような問題があるかを把握する必要がありますが、対応をしているその場で問題を分析することは簡単ではありません。
顧客との会話内容を音声データとして保存し後で再確認できるようになれば、一人一人の問題点を浮き彫りにして効率的な指導をしやすくなるので、SVや管理者側の負担も軽減できるでしょう。
トラブル対応の品質向上に繋がる
クレーマーに上席対応を求められた時の対応方法や、既存顧客と対応オペレーターがどのような応対を行ったかなど、共有するべき情報は多いものです。
しかし、ただ概要を伝えられても理解しにくいので、実際のやり取りを聞きながら共有する必要があります。
録音した音声データは正にその実例なので、対応の品質向上のために情報共有するなら欠かすことができません。
オペレーターの聞き漏らしのリスクを軽減できる
通話中にオペレーターが相手の言葉を聞き漏らすというのは、コールセンターでは日常茶飯事ともいえるくらい多いヒューマンエラーです。
予防することは非常に難しいですが、通話内容を再確認することができれば、そのリスクは軽減できます。必ず起こり得る問題の効果的な対策は、非常に魅力的なポイントといえるでしょう。
クレーム対策に繋がる
コールセンター業務はクレームとの戦いともいえますが、その対策にも非常に有用です。
実際にクレーム対応の好例と悪例の録音データを使うことで、クレームにはどのように対応するのが正解か、どのような対応はしてはいけないのか、そうした初歩的なガイダンスの内容を、新人オペレーターでも把握しやすくなるでしょう。
また、通話を始める前に通話を録音する旨を伝えることで、顧客は無意識に言葉を選ぶようになる傾向があるため、クレームの発生自体を予防することにもつながります。
コールセンターに導入する録音システムの選び方
コールセンター業務に録音は必須機能ですが、そのための録音システムも無数にあります。
選ぶためのポイントを理解し比較することが、良いシステムを導入するコツです。
必要な機能は搭載されているか
通話録音機能はそれ単体のシステムではなく、他の機能も搭載されているものが少なくありません。
音声ガイダンスによる自動応答機能や、自動で通話内容を分析・集計するパケットキャプチャなどは、その代表とも言えるでしょう。
どのような機能が搭載されているかを確認し、必要な機能が搭載されているものを探して選ぶべきです。
外部システムとの連携は可能か
顧客との通話内容はさまざまな部門で役立つ情報の源なので、外部システムと連携できるかどうかは非常に重要なポイントです。
顧客満足度を考えれば顧客管理システムとの連携も必須となるでしょうし、音声データをもっと確認しやすい形で保存する機能も必要となるでしょう。
そういった時のために、外部システムとも連携可能なものを選ぶ必要があるのです。
導入コストとランニングコスト
当然ですが録音システムの導入と継続利用にはコストがかかります。
配線工事をしないと導入できないものもありますし、サーバー機器を設置する必要があるかも、サービスによって違います。
また保守管理費用などもシステムごとに違うので、コストと性能が見合っているかは、重要なポイントです。
録音ツールは音声認識システムとの併用もおすすめ!
録音システムを使うなら、音声認識システムとの併用は非常におすすめです。
音声認識システムはその名の通り、音声の内容を自動で認識し、テキストとして文字起こしを行うというシステムです。
通話録音システムを導入している多くのコールセンターでは録音システムと併せて導入されています。
以前は音声認識率の低さと、その影響による誤字率が問題でしたが、近年ではAIを活用している音声認識システムも出てきており、認識率も非常に高くなっています。
コールセンターに音声認識システムを導入するメリット
音声認識システムは録音データをテキストにするだけのシステムですが、たったそれだけでも、コールセンター業務を大きく効率化してくれるものです。
導入の具体的なメリットを見ていきましょう。
後処理時間の削減
コールセンターはかかってきた電話に対応して終わりではなく、データベースにその対応履歴を残すまでが、1つの電話対応です。
この後処理に時間を取られがちであり、その時間の削減は多くのコールセンターの課題となっています。
音声認識システムが通話内容をリアルタイムに自動で文字起こししてくれれば、後処理の手間も大きく省けるので、後処理時間も数割単位で短縮できるでしょう。
応対品質の向上
録音データと比べるとテキストは内容の把握にかかる時間が短いので、応対の実例により多く触れることができます。
また情報の共有もしやすく、視覚と聴覚のダブルチェックで内容の聞き漏らしも減るでしょう。
通話録音をより効率的に使えるようになるだけに、そのメリットである応対品質の向上も、録音システムを単体で使うより効果的になります。
コールセンターで通話録音システムを導入する際の注意点
法令やガイドラインの遵守
コールセンターで録音システムを使用する際は、個人情報保護法と一般社団法人日本コールセンター協会の業務倫理ガイドラインを守ることが重要です。以下のポイントに注意しましょう。
- 録音の公表
- ホームページや会社のパンフレットで、通話内容が録音されることを知らせる。
- 通話の前に、会話内容が録音されることをアナウンスする。
- 録音データの活用と管理
- 録音データの利用方法を明確にし、公表する。
- 録音データを適切に管理する。これは、企業がデータを活用するためだけでなく、顧客からの開示要求に迅速に対応するためでもあります。
顧客への配慮
通話内容が録音されることは、顧客にストレスや不安を与える可能性があります。以下の点に注意しましょう。
- 通話前のアナウンスは、顧客が警戒心を抱かないよう配慮する。
- オペレーターは、会話の中で顧客の不安を取り除くよう努める。これには、顧客の心を開かせるためのコミュニケーションスキルが求められます。
オペレーターへの配慮
録音はオペレーターにも不安やストレスを与えることがあります。以下の点に注意しましょう。
- 録音システムの導入目的や活用方法をオペレーターに明確に伝える。
- 録音システムのメリットを説明する(例:聞き逃しや聞き間違いの防止、顧客とのトラブル防止、録音データの共有)。
多くのコールセンターシステムには、録音システム以外にもさまざまな機能が備わっています。業務の効率化に役立つ反面、使い方がわからなければストレスになるため、オペレーターが使いやすいシステムを選ぶことが重要です。
コールセンターの通話録音・認識システムならコラボス
コールセンターの通話録音・認識システムを併せて導入するなら、さまざまなクラウド型コールセンターシステムを提供しているコラボスにお任せください。
コラボスでは、通話録音システム「Packet Folder」と音声認識システム「AmiVoice Communication Suite provided by コラボス」をご提供しています。
それぞれの特徴と機能をご紹介しましょう。
Packet Folder
コラボスの提供しているクラウド型録音システムが、Packet Folderです。
パケットキャプチャを採用しており、保留して無音になった後や声が小さくても録音漏れが起こらず正確に録音可能です。
クラウド型なので導入コスト・ランニングコストも安価で導入もしやすいので、手軽に使える通話録音システムをお探しならぜひ弊社までお問い合わせください。
AmiVoice Communication Suite provided by コラボス
弊社クラウドPBXサービス「@nyplace」を導入されている企業で同時に導入する例が増えている音声認識システムです。
世界最高峰の音声認識エンジンを搭載しており、通話内容をリアルタイムで正確にテキストとして「見える化」します。
また搭載されているAIは認識率を上げるだけでなく、客観的で透明性の高く、オペレーター育成に極めて効果的な通話品質自動評価を行います。
ただの文字起こしではなくプラスアルファのある認識システムをお求めなら、ぜひAmiVoice Communication Suite provided by コラボスをご利用ください
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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