【コールセンター向け】FAQをエクセルで作成する際の4つのポイント
コールセンターのサービス品質向上に役立つFAQの導入が進んでいます。
FAQは普段業務で使っているエクセルを用いて作成することも可能です。エクセルでFAQが作れれば便利に思えますが、実際の使い勝手はどうなっているのでしょうか。
今回は、エクセルでFAQを作成する際のポイントと、導入するメリットや注意点もまとめて紹介します。
エクセルでFAQを作成するときのポイント
コールセンターで用いられるFAQはエクセルで作成することが可能です。
普段の業務で使い慣れているエクセルで本格的なFAQが作れればコスト面でも実務面でもいろいろ便利です。
しかし、単に情報を入力するだけではFAQとして機能しません。
使い勝手のよいFAQにするためにも利用する立場で使い勝手や、掲載する情報を考えることが大切です。
ポイントを押さえてよりよいFAQの完成を目指しましょう。
何のためのFAQなのかを明確にする
FAQを作成するときにもっとも重要なのが、何のためのFAQなのか目的を明確にすることです。
ひとくちにFAQといっても用途はさまざまです。
顧客にヘルプ情報を提供するのか、内部資料として業務マニュアル的な使い方をするのか、研修時にも役立つ事例集のようにしたいのかなど、同じFAQでも目的によって理想的な形は変わります。
何のために使うFAQなのかを明確にすることが、エクセルを使ったFAQづくりのスタートになります。
チームでFAQを作成するなら目的を共有しないと方向性が定まらないため、最初の作業として目的を明確にするところからスタートしてください。
設定する項目を決める
どんな内容を記載するのか、設定する項目を決めてからFAQを作成しましょう。
FAQは単なる情報の集合ではありません。トラブル解決や情報収集に用いる実用的なデータであるため、寄せられるであろう質問を想定し、ふさわしい項目を設定する必要があります。
項目設定が行われていると見やすく使いやすいFAQに仕上がります。
過去の問い合わせ事例を参考によくある質問をピックアップし設定する項目を決めてください。
質問のカテゴリ分けをする
質問のカテゴリ分けがされているとFAQの使い勝手がよくなります。
FAQを使う立場になって考えると、FAQに一番求められているのは知りたい情報を正確かつ素早く探せることは明らかです。
質問をカテゴリ分けしておくことで初めてFAQを使う人でも情報を探しやすく、より少ない手順で求める情報へとたどり着けるようになります。
シートを管理する人を決める
エクセルを利用してFAQを作成する場合はシートを管理する責任者を決めておきましょう。
FAQ用のエクセルを複数人で共有した状態でそれぞれが勝手に更新してしまうと、FAQの全体像を把握できなくなってしまいます。
FAQを正しく運用するには全体像を把握して的確なメンテナンスを継続する必要があります。
情報の更新やバージョンアップは必ず管理者の責任に置いて実行するようにルールをつくっておけばFAQをめぐる混乱を防げます。
エクセルによるFAQにはデメリットも
扱い慣れたエクセルでFAQを作成するとさまざまなメリットがあります。
しかし、エクセルで作成したFAQならではのデメリットもつきまとうことを忘れてはいけません。
エクセルを用いるデメリットは意外と多く、中には運用に支障をきたしかねない重大なものもあるのです。
エクセルFAQの導入を検討するならメリットだけでなく、デメリットもきちんと理解して判断する必要があるので注意してください。
回答が探しづらい
エクセルで作成されたFAQには回答を探しづらいというデメリットがあります。
エクセルにも検索機能はありますが、あくまでも表計算ソフトとしての最低限の検索機能に過ぎません。
本格的なデータベースとして機能するFAQ用の検索機能としては充分とはいえず、求める情報を瞬時に探すには不向きです。
たくさんの回答や情報を掲載しても情報が探しづらく使いにくいと、利用者の満足度が下がってしまい、定着しない恐れがあります。
同時編集ができない
エクセルはデータを共有している人のうち人のユーザーがシートを開いていると他のユーザーはシートを開けても編集はできません。
FAQのエクセルシートを複数の担当者が共有しリアルタイムで更新する同時編集は不可能です。
同時編集ができないということは常に更新作業はひとりで行われるということです。
重要な更新内容も他にシートを開いている人がいれば作業が終わるまで待たなくてはならず、常に最新情報を掲載する必要があるFAQの運用にはデメリットとなります。
また、同時編集が可能なGoogleスプレッドシートを利用する場合でも、通信障害が発生した場合に一切利用できないというデメリットが存在します。
また、エクセルほどノウハウ本が発行されておらず、いざという時にどのような機能を使えばいいかわからないという可能性があるなど、細かいデメリットについても留意しておきましょう。
文章での説明しかできない
エクセルのFAQで利用できるのは基本的に文章のみです。
エクセルの機能としては図や画像も使用できますが、FAQという形でまとめるとなるとスタイル崩れやエラー防止の観点から文章のみに絞るのが現実的です。
文章のみでの説明には限界があります。イラストで説明すればすぐに理解できる回答も文章だけではなかなか伝わらないケースは多く、理解しやすいFAQを作成するには不向きです。
ファイルが重くなる
エクセルファイルは内容が増えるほどデータ量が膨らみファイルは重くなっていきます。
小規模なFAQならそれほど影響はありませんが、膨大な情報を入力した本格的な大企業向けFAQともなればファイルの重さが作業に大きな支障をきたす可能性があります。
ファイルが重くなると起動だけでなく通常使用でも遅れやエラーが出る可能性があります。データの保存や更新がうまくいかずファイルそのものがクラッシュしてしまうリスクも高まります。
簡単にFAQを作成するならシステム導入がおすすめ
エクセルでFAQを作成することは可能ですがメリットとデメリットの両方を考慮すると、企業用FAQとしては必ずしもベストの選択とはいえません。
特に理由がないのならば、エクセルを使ってのFAQ作成にこだわる必要はなく、専用のFAQシステムを導入したほうが確実です。
FAQシステムはエクセルFAQのデメリットを解消しさらに大きなメリットをもたらします。規模の大きい本格的なFAQを検討しているならFAQシステムの導入がおすすめです。
FAQシステムを導入するメリット
FAQシステムを導入するメリットはひとつではありません。エクセルFAQでは成し得なかったメリットもありますし、メリットをさらに延ばすことで新たな価値も生まれます。
多くの企業がFAQシステムを導入している現状は、エクセルを使って作成するFAQよりも高い価値があると認められている証拠です。
FAQシステムを導入するメリットを正しく理解したうえで、どのようにFAQを導入するべきか考えてください。
顧客対応の迅速化
専用のFAQシステムを導入することで時間がかかっていた顧客対応が迅速化します。
エクセルFAQには情報を探しにくく、動作が重くなりやすいというデメリットがありスピーディーな顧客対応の妨げになっていました。
FAQシステムには必要な情報を素早く探せる強力な検索機能や、膨大なデータ量でも重くならない安定した動作性があります。
大企業ともなるとFAQの情報量はかなりのものになりますが、専用のFAQシステムなら多くの回答の中から、顧客の求める情報を正確に提供する迅速なサービスを行えるため顧客満足度向上に貢献します。
属人化を防ぐ
業務処理能力がオペレーター個人の能力に依存してしまう属人化の問題はベテランが増えるほど悩みのタネになります。
応対スキルや知識を身に付けてオペレーターが成長するのは喜ばしいことですが、あまりに仕事が属人化し過ぎるとスタッフが退職した途端に処理能力がガタ落ちしてしまうためリスク要因になります。
専用のFAQシステムに必要な情報を入力しておくことで、担当者が交代しても業務処理能力への影響を抑えることができます。
誰が使っても必要な情報を正確に提供するFAQシステムにより、属人化を防ぐことで人材の流動性が高まってもサービス品質を一定に保てます。
オペレーターの負担軽減
FAQシステムを導入するとオペレーターの負担は軽減されます。
コールセンターへ寄せられる問い合わせのうち、専門知識がないと対応できないような高度な質問はごくわずかです。
大半の質問は簡単な質問ばかりなのですが、実際にはよくある簡単な質問対応のために多くの労力が割かれてしまい、優秀なオペレーターに負担がかかっています。
よくある質問への回答を簡単に調べられるFAQシステムを導入することで、多くの利用者はオペレーターに電話をかけること無くトラブルを自己解決できるようになります。
電話の数そのものが削減され、オペレーターにつながる相談内容はでは解決困難な高度な質問に絞りこまれます。
簡単な質問はFAQが対応し高度な質問はオペレーター対応という分業体制が確立することでオペレーターの負担を軽減しながらサービス品質も向上します。
FAQシステムなら「CollasQ」
コールセンターへFAQシステムの導入をご検討中の方はぜひ、コラボスの「CollasQ」をご利用ください。
「CollasQ」はクラウド型のFAQシステムです。
外部FAQとして高い実用性を持つだけでなく、内部FAQとしても活用できるのでコールセンターやヘルプデスクの業務負担軽減に役立ちます。
実用性の高いFAQシステムをお探しならぜひ、コラボスまでお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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