応答率70%以下は危険信号!適正値を保つためのシステム活用法を徹底解説

コールセンターを運営する上で、応答率は顧客満足度に直結する重要な指標です。応答率の高さは「つながりやすさ」の1つの目安であり、円滑な運営が行われているといってもよいでしょう。一方、人員不足やマニュアルの整備不足などの課題を抱えるセンターでは、応答率が低くなるといった傾向がみられます。
そこで今回は、応答率の低下が招くデメリットや応答率の低下要因、改善策に合わせて人的リソースに頼らず応答率の向上に役立つシステムの活用方法について詳しく解説していきます。


応答率とは

応答率とは、顧客からコールセンターに寄せられる入電数に対してオペレーターが応答できた割合のことで、電話の「つながりやすさ」を表しています。応答率が高いほど、顧客からの問い合わせに多く対応できており、いわゆる「つながりやすい」状態を維持していることを示しています。反対に応答率が低い場合、電話が「つながらない」状態となっており、顧客へのストレスや売上低下の原因となります。
応答率はコールセンター運用において最も重要な要素であり、顧客満足度やコールセンターが正常に稼働できているか図る指標といえるでしょう。

応答率の計算方法

応答率はオペレーターが応対した件数を入電数で割ることで計算できます。
計算方法としては以下のとおりです。

  • 応答率(%)=応答件数÷入電件数×100

入電数は時間帯により変動があるため、応答率を計算する際は、30分・1時間単位で計測するのが理想とされています。時間帯で応答率を計算しデータを蓄積することで、リアルタイムでの入電数の変動傾向がみえてきます。こうしたデータから適正な人員配置や対応法など、スムーズなコールセンター運営に活かすことができるでしょう。

応答率をKPIに設定する際の注意点

応答率はコールセンターを運営する上で非常に重要なKPIです。しかし、応答率の高さだけに重点を置いてしまうと、必要以上にコストが掛かる原因にもつながります。ここでは応答率をKPIに設定する際に注意したい、以下3つのポイントについて詳しく解説していきます。

  • 人件費
  • 時間帯別の分析
  • 入電件数に含む内容の基準を決める

人件費

高い応答率を維持する方法として、オペレーターの増員があります。しかし、時間帯によって入電数は変動するため、オペレーターを増やすことが必ずしも正しい対策とはいえません。単純にオペレーターを増やしてしまうと、入電数の少ない時間帯や時期によっては、余剰人員を抱えることになり必要以上にコストが掛かってしまいます。
応答率を高めることだけでなく人件費とのバランスや費用対効果を考えることがコールセンターを運営する上では重要です。

時間帯や曜日別の分析

顧客からの入電数は、時間帯によって変動するため30分・1時間単位で計測します。一般的に課題解決に日次や週次、月次などの統計データを用いることもありますが、リアルタイムなデータではないため精度が低く、具体的な課題が見えにくくなるといったデメリットがあります。
例えば、時間帯ごとに細分化して応答率を見ることで、時間帯によっては100%に近い応答率の時もあれば、50%以下と低い応答率の時もあるでしょう。応答率の高い時間帯が1日の応答率を底上げしている可能性もあるため、より具体的な課題の洗い出しを行うのであれば応答率は30分もしくは1時間単位で計測しましょう。

入電件数に含む内容の基準を決める

顧客からの入電の中にはオペレーターに着信する前に切れてしまう「途中放棄呼」が存在します。途中放棄呼はオペレーターのスキルやシステムで制御できません。応答率を計測する際は、途中放棄呼を入電数に含むか予め決めておきましょう。途中放棄呼を応答率に含めてしまうと、本来、目標とする指標の認識と異なるため正しい対策を打つことができないので注意が必要です。

コールセンターにおける応答率の適正な目安とは

コールセンターを正常に稼働させるための適正な応答率は、80%~89%が目安といわれています。応答率は90%以上を維持することが、取りこぼしやクレームリスク軽減となりコールセンターを運営する上で理想とされているからです。
しかし、90%以上を維持しようとすると、人件費などコスト面での問題が発生します。重要なのは、一般的な目安に合わせて応答率の目標を定めるよりも、自社の分野や運営方針に合わせて適切な目標設定することが大切です。

応答率で変わるコールセンターの稼働状況と顧客への影響

応答率の変化により起きるコールセンターの稼働状況と顧客への影響は以下の通りです。

応答率 状況
90%以上 ・入電数が増加するピークタイムでも取りこぼしが少なく、クレームリスクも軽減できる理想的な応答率

・入電がない時間にも多くのオペレーターが待機しておりコスト面と応答率のバランスが取れていない状態

・応答率を維持した上でコスト削減のためシステム導入を検討

80%~89% ・コスト面と応答率のバランスが取れている状態

・つながりにくいと顧客から不満が出始める水準

・サービス品質として許容できるギリギリの範囲

・応答率の向上のためシステム導入を検討

79%以下 ・業務が回っていない状態で至急対応が必要な状態

・顧客の不満が募り満足度の低下やクレームにつながる

・オペレーター数の不足とスキル不足の可能性がある

・オペレーターの負荷が大きく、疲弊し離職につながる

・システムの導入を検討

応答率の低下が招く3つのデメリット

コールセンターの応答率が低下するとさまざまなデメリットが生じます。その中でも最も深刻な問題である、以下3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

  • 顧客満足度の低下
  • 売上(利益)の低下
  • オペレーターのストレス増加

顧客満足度の低下

顧客は、商品・サービスに関しての質問や何らかのトラブルをいますぐ解決したい時、コールセンターへ連絡します。このような時、電話がすぐにつながらなければ、顧客のニーズを満たせず、コールセンターへの信頼度は低くなるでしょう。
このように応答率が低いコールセンターは「必要としている時につながらないコールセンター」として認識されるため、顧客満足度の低下を招く原因になる他、クレームや顧客離れにもつながります。

売上(利益)の低下

顧客からの商品・サービスに関する問い合わせや申し込みに即座に応対できなければ、受注の機会を失います。また、新規顧客からの問い合わせに対応できなければ「電話をしてもつながらないコールセンター」という悪い印象を与えかねません。1度、悪い印象を持った顧客からは再び注文の電話が来る可能性は低くなるでしょう。このように応答率の低い「つながらないコールセンター」は、受注や新規顧客獲得のチャンスを逃すことになり、結果、売上・利益の低下につながります。

オペレーターのストレス増加

応答率が低下すると電話が鳴り続けるため、オペレーターはすべての対応が終わるまで休憩を取ることができません。また、電話がつながらない状態が続くことで、顧客の待ち時間も長くなり、不満やストレスを感じさせることにもなります。こうした待ち時間の長さはそのままクレームの発生に通じるため、オペレーターのストレスはより増加します。
オペレーターのストレスが増加すると応対品質の悪化や欠勤、離職につながるでしょう。

応答率を下げる要因

応答率が低下にはいくつかの要因が考えられます。応答率改善に取り組むには、低下している要因を分析し適切な対策を打つことが重要です。ここでは応答率を下げる5つの要因について詳しく解説していきます。

  • 人員の不足
  • 予想以上の呼量
  • 応答時間(CPH)が長い
  • 処理時間(ATH)が長い
  • FAQが不足

人員の不足

オペレーターの人員が不足すると入電数とのバランスが取れず応答率が低下します。人員不足の背景には、コールセンター運営にかかる費用のコスト削減が大きく関わっています。コールセンター運用に掛かるコストの3分の2は人件費だといわれており、いかに人件費を抑えて運営を行うかに力を入れているコールセンターも少なくありません。
しかし、人件費削減にばかり注力し応答率を下げると応対品質や顧客満足度の低下、受注の機会損失などにセンターの運営自体に悪影響を与えることになります。応対率を低下させないためにもまずは運用方法の見直しや、業務の効率化による無駄コストの削減から行っていきましょう。

予測以上の呼量

災害やトラブルなどの影響により、問い合せ数が急増し応答率が低下するケースがあります。一時的に入電が集中し応答率が低下しますが、時間とともに落ち着いていきます。また、新商品・サービスの提供に伴う大規模な広告やTVCMの放送直後は、予測を超えて問い合わせ件数が急増することがあります。コールセンターには多くの入電が入るため、必然的に応答率は低下します。新商品の提供やテレビCMなど予め入電数の増加が予測できる場合は、社内で情報共有を行いスポットで人員の増加など対策を打ちましょう。

応対時間(CPH)が長い

オペレーターの数が充分であったとしても顧客1人との通話時間が長くなると応答率は低下します。応対時間が長くなる要因として、マニュアルの不足、トークスクリプトの精度が低い、オペレーターのスキル不足が考えられます。
これらの対応策として、マニュアルなどのハード面の整備とオペレーター教育などのソフト面の改善が必要になります。
ハード面の改善として、VOCを基にしたマニュアルの更新、顧客とオペレーターの通話音声を参考にしたトークスクリプトの更新を行いましょう。
オペレーターのスキル不足については、まずセンター全体の問題なのか、特定のオペレーターの問題なのかを明らかにします。センター全体の問題であった場合は全体研修の実施、特定のオペレーターであった場合は個別のロールプレイングなどでスキル強化を行いましょう。
また、スキルは充分でも応対品質を意識しすぎることで、応対時間が長くなるケースもあります。応対品質は重要ですが、応答率が低下すると結果的に顧客満足度も低下します。応対品質と応対時間のバランスを調整し、応答率を下げることなく運営することが重要です。

処理時間(ATH)が長い

処理時間が長ければ次の入電に応対できず応答率は低下します。処理時間が長くなる要因としては、PCスキルの不足や顧客との通話履歴を残す内容が長いなどが考えられます。PCスキルの不足については、単語登録などによる操作の入力操作の簡略化を行いましょう。通話履歴の記入方法に悩むオペレーターには、入力する内容のフォーマットを用意することで対応することができます。
処理時間を短くすることで、事務処理の時短が可能になります。こうしてできた時間を顧客対応に割くことで応答率の改善が可能になります。顧客満足度向上につながるでしょう。

FAQが不足

自社HPなどにあるFAQが不足していると、顧客自身で疑問点を解決できず、コールセンターに問い合わせすることになります。その結果、入電数が増え応答率が低下します。日々、顧客から寄せられる質問の中でよくある質問や基本的な質問については、顧客自身が解決できる体制を整えておきましょう。具体的には、自社のHPなどにFAQを作成し、顧客自身が確認できる環境を作るとよいでしょう。こうした体制つくりにより、入電数自体を削減できるので応答率の低下を防ぐことができます。

応答率を上げる改善方法

応答率を上げるためには、いくつか改善方法があります。
何が原因で応答率が低下しているのか分析し、見極めた上で適切な対策を取りましょう。
ここでは以下の応答率を上げる3つの改善方法について詳しく解説していきます。

  • 電話受付可能な人員の増加
  • 業務フローの改善
  • システムの導入

電話受付可能な人員の増加

単純に「電話を受けることができる人員」の増やすことで、応答率の向上につなげることができます。しかしコールセンターを正常に運営するためには、応答率だけではなくコスト面も考慮する必要があります。
そのため、単純に人員を増やすのではなく電話受付可能な人員の増加が重要です。受付可能なオペレーターを増やすには、待ち呼や離席中、後処理中のオペレーターの可視化を行いセンター内の状況把握を行います。
1度に休憩する人数の制限や待ち呼が多い状態であれば、後処理を中断して応対に移ってもらう指示が行えるため、人員を増やさずに応答率を上げることができるでしょう。
関連記事:「コールセンターの応答率向上のための4つの方法とは」

業務フローの改善

応答率を上げるためには業務のフローの見直しも重要です。例えば、問い合わせが多い内容に関しては、FAQや回答マニュアルの作成をすることで対応時間の短縮や入電数を減らすことにつながります。
また、顧客との対応内容を入力する後処理作業に数分かかっているケースもあるため、入力内容の簡略化や単語登録などで後処理時間を短縮することができます。

システムの導入

コールセンターシステムを導入することで、応答率に関するさまざまな課題解決につながります。例えば、システムを使うことで自動音声ガイダンスや応対していないオペレーターに電話をつなぐことができ応答率の改善ができます。
また、入電時に顧客情報をPC上に表示させるシステムを活用すれば、応対がスムーズになり顧客満足度の向上にもつながります。応答率を改善する上で、コールセンターシステムの導入は非常に効果的と言えるでしょう。

応答率の向上に役立つCTIシステム

CTIシステムとはコンピュータと電話・FAXを連携ことができるシステムです。CTIシステムにはさまざまな機能がありますが、中でも顧客の待機時間や応対時間の短縮により応答率の向上、業務効率化に役立つ代表的な機能を5つ紹介します。

名称 機能
ポップアップ機能 ・入電があった顧客の属性や取引の履歴をすぐに把握できる機能
電話制御機能 ・特定のオペレーターに電話が集中しないように複数のオペレーターに電話を割り振る機能
IVR(自動音声応答機能) ・営業時間外や電話が混みあっている時に入電を受けると自動音声につなぐ機能
ACD ・オペレーターの空き状況により電話制御・振り分けを行う機能

応答率の向上に役立つCTIシステムとその他システムの連携

CTIシステムは単体でも応答率向上に役立つシステムですが、FAQシステムやチャットボットのシステムと連携することでより効果的に活用できます。
FAQシステムとは、「よくある質問」を適切に整理し検索できるシステムです。自社HPに設置することで、顧客が疑問を自身で解決できるので入電数を減らすことができます。また、オペレーター向けにマニュアル検索機能が備わっており、応対中にわからないことがあればその都度検索して適切な回答を得られるため応対時間の短縮につながります。
チャットボットシステムは音声やテキストを利用して自動で会話を行うシステムです。チャットボットをコールセンターに導入することで、顧客からの電話問い合わせ数を減らすことができ結果的に人件費を増やさず応答率を向上することができます。

まとめ

応答率が低下には、顧客満足度や売上・利益の低下、オペレーターのストレス増加による離職といった大きなデメリットがあります。しかし、応答率を向上するため人的リソースに頼ると、応答率とコスト面のバランスが取れず運用面で大きな問題を抱えてしまうことになるでしょう。
コストの削減を行いつつ、応答率を向上させるには、CTIシステムやその他システムを導入が効果的です。システムを活用することで人的リソースに頼らない運営が可能になります。CTIシステムにはオンプレミス型とクラウド型の2種類があります。クラウド型はオンプレミス型と比べてサーバー構築が不要な分、低コストでの導入ができます。
コラボスではクラウド型CTIシステムであるCOLLABOS PHONEを提供しており、最低5chからの導入が可能なため、オペレーター数の少ないセンターも費用を押さえて導入することが可能です。応答率の改善をお考えの方は、ぜひコラボスまでお問い合せください。

この記事の執筆者

    コラボスブログ編集部

    株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
    960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
    本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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