2020/12/8
FAQ
FAQシステム(FAQサービス)を徹底比較!選び方や料金について詳しく解説
現在、FAQシステムは多くの企業で活用されています。
しかし多くのFAQシステムが普及しており、システム選定に頭を悩ませている担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、数あるFAQシステムの中から自社にあったサービスを選ぶための、基準となる考え方やポイントをまとめています。
FAQシステムを比較・検討する際、ぜひご参考にしてください。
目次
FAQシステム(FAQサービス)とは?
FAQシステムとは問い合わせに対し答えを提示するシステムと思われがちですが、機能はそれだけではありません。
FAQシステムの対象は顧客だけでなく、社内から社内へ問い合わせが行われるヘルプデスク向けなど多岐に渡り、日々蓄積される質問や回答は、有益なナレッジツールとして活用できます。
FAQシステムでは問い合わせに対し、得た知識、事例、解決方法などを体系的にまとめ上げることで、顧客に提供するサービスの品質や社内業務効率化に直結させることも可能です。
FAQシステムに搭載されている機能
FAQシステムには主に以下表の機能が実装されています。
機能 | 説明 |
---|---|
QA管理 | ユーザーからの質問とそれに対する回答を管理し、必要に応じて編集、削除、追加できる機能 |
カテゴリ分類 | 質問や回答をカテゴリに分類し、利用者が関連する情報を見つけやすくする機能 |
検索機能 | 利用者がキーワードやフレーズを入力して質問や回答を検索できる機能 |
ユーザーのフィードバック収集 | 利用者からのフィードバックを収集し、FAQの品質向上や新たな質問の発見に役立てる機能 |
分析とレポーティング | 利用状況や検索キーワードの分析、FAQの効果や改善点を把握するための機能 |
カスタマイズ可能性 | デザインや機能のカスタマイズ、外部システムとの連携などを可能にする機能 |
FAQシステムの主な利用シーン
FAQシステムの主な利用シーンは以下です。
利用シーン | 目的 | 詳細 |
---|---|---|
ユーザー向け | 自己解決の促進 | ウェブサイトやECサイトに設置されたFAQで、ユーザーが自分で情報を検索し、問い合わせる前に疑問を解決。 |
コールセンター向け | 迅速な対応の実現 | コールセンターのオペレーターが利用するFAQシステムで、顧客からの一般的な問い合わせに迅速かつ正確に回答。 |
社内ヘルプデスク用 | 社内サポートの効率化 | 社内のヘルプデスクやサポートチームが利用するFAQで、社員が自分で解決策を見つけることができるようにする。 |
チャットボットとの違い
FAQシステムとチャットボットは、どちらもユーザーの質問に回答を提供するツールですが、そのアプローチと機能にはいくつかの違いがあります。
以下に、それぞれの特徴を簡潔に説明します。
ツール | アプローチ | 機能 | ユーザーの利便性 |
---|---|---|---|
FAQシステム | 検索ベース | 静的な情報提供 | 自己解決の促進 |
チャットボット | 対話ベース | 動的な対話とパーソナライズ | 気軽な質問と迅速な回答 |
言い換えると、FAQシステムは広範な情報を提供し、ユーザーが自分で答えを見つけるのに適しています。
一方で、チャットボットは対話的で、個々のユーザーのニーズに合わせた回答を提供することができます。
どちらのシステムも、ユーザーの問題解決を支援するために設計されていますが、利用シーンや目的に応じて適切なシステムを選択することが肝要です。
比較の前提となる「FAQ導入の目的」
FAQシステムの導入を検討する前に、導入の目的を再度確認しましょう。
FAQシステムは冒頭で挙げたように、単なる『問い合わせと回答』を提供するだけのツールではありません。
導入の目的によってFAQシステムも様々選ぶことができます。
ここでは目的別に導入するべきFAQシステムの種類について解説していきます。
顧客向けFAQ
顧客向けのFAQ導入の目的は顧客満足度の向上が第一に考えられます。
顧客は本来、企業へメールや電話をすることに抵抗を感じるものです。
時間がとられることも要因ですが、現代ではインターネットやSNSの普及により、電話をかけることに抵抗がある人も多く存在します。
そのため時間がかからず、余計なストレスを感じることなくFAQの閲覧だけで問題を解決することができれば、顧客満足度の向上が図れます。
企業側にとっても顧客向けFAQを充実させることができれば、窓口への問い合わせ件数(呼量)が減り、その分、社内業務に時間を割けるようになるため、業務効率化を図ることができます。さらに通信費や人件費などのコスト削減も可能となります。
オペレーター向けFAQ
オペレーター向けFAQ導入の目的は「顧客満足度向上」「業務効率化」「応対品質向上」の3点です。
顧客からの問い合わせに対しスピーディーに回答へ導くことで顧客満足度向上に繋がることはもちろん、質問の回答を得るための時間や負担が大幅に軽減され、オペレーター自体の業務効率をアップさせます。
特にコールセンターにおいては一定以上の品質が求められるため、能力にばらつきのある複数のオペレーターが在籍していても、ある一定の品質を保った回答が可能となります。
ヘルプデスク向けFAQ
ヘルプデスク向けFAQ導入の目的は何といっても「社内業務効率化」です。
社内PC設置時の問い合わせなど、技術的なサポートFAQについてはもちろん、社内の細かい問い合わせにも対応できます。
社内でよくある質問をヘルプデスク向けFAQシステムに登録しておくことで、オペレーターが対応できる問い合わせ内容が増え、社内業務の効率化を図ることが可能になります。
FAQシステム導入のメリット
FAQシステム導入のメリットは多岐に渡ります。
顧客への対応品質向上はもちろん、データの蓄積による品質の安定化やFAQ データの充実による問い合わせ数の減少、共通FAQ使用による情報の一元化管理など様々です。
ここではFAQシステム導入の様々なメリットについて詳しく解説していきます。
問い合わせ件数の削減
顧客に自己解決してもらうことで、問い合わせ件数が減れば人件費・光熱費・教育費など様々なコストをカットできます。
例えば、問い合わせ件数が多いということは、その分オペレーターを増員して対応にあたるか、対応しきれない件数を少ない人数で対応することになります。
その場合、応答率やサービスレベルは悪化し、顧客満足度の低下に繋がります。
さらに、無理な対応をさせられたオペレーターは離職率が高くなり、さらなる人員を確保するためのコストが増えるという悪循環に陥ります。
したがって問い合わせ件数の削減はFAQシステムによる非常に大きなメリットといえるでしょう。
オペレーターの負担削減
なぜオペレーターの負担を減らすことが大切かというと、オペレーターの離職を防ぐために他なりません。
コールセンターにおいて直接顧客と対峙するオペレーターは、日々複数のコールに対応をしていますが、顧客に対して正しい情報を的確に伝える必要があるというプレッシャーは大きく、ストレスを抱えがちです。
それは離職率に現れており、『2019年コールセンター白書』によると、他業種と比較してもコールセンターの離職者は年間30%以上を上回ることもあります。
社内FAQの設置によって、応対のルールをわかりやすくすることで、オペレーターの負担を削減し、新人オペレーターでも精神的負担も少なく業務に取り組むことが可能になります。
顧客満足度の向上に繋がる
適正なFAQシステムが導入されていれば、対応件数削減やオペレーターの負担が軽減され、結果オペレーターの品質向上に繋がります。
また、FAQシステムの導入によりオペレーターの作業時間が減り、対応時間を短くできることで、顧客が素早く適切な答えを得られるようになり、結果顧客満足度の向上に繋がります。
FAQシステムのデメリット
比較的管理に手間がかからないFAQシステムですが、ただ導入して安心という訳にはいきません。
FAQの情報を活用するための使い方や知識、メンテナンスなどが常に必要となります。
ここではどのような点がデメリットになるのか解説していきます。
顧客の疑問の蓄積が必要になる
FAQシステムでは問い合わせが行われた件数や問い合わせ内容が多ければ多いほどナレッジとして充実していきます。
逆にいえば、少ない問い合わせに対する回答は精査が行われず、そのまま精度の低い回答のままになってしまう恐れがあります。
日々顧客の問い合わせを蓄積していけば、おのずと回答の精度も向上していきますが、充分なデータが蓄積されるまでに時間がかかる点がデメリットといえるでしょう。
また、問い合わせに対し、ある程度情報が蓄積されるまでは、何の閲覧数が多いのか、正しい回答を返しているかなど計測や分析などを行う必要があります。
定期的な更新が必要になる
導入したばかりのFAQシステムはその時点での情報は最新の状態でも、日がたつにつれ情報は古くなってしまいます。
顧客が探しやすいいような質問のカテゴリの設定や、新商品や新サービスに関するFAQを追加したりと、日々更新や追加作業を行わなければなりません。
FAQシステムは導入して終わりではなく、最新の情報を保つため更新作業が必須となるのです。
答えにたどり着かないFAQだと顧客に不満を持たせる
顧客がFAQで回答が得られず、コールセンターへ問い合わせを行う場合、FAQでの検索作業という無駄な工数が増えてしまっています。
この場合、顧客の検索ワードが設定できていないのか、探し方の問題なのか分析し、オペレーターや管理者がナレッジとして積み上げ、改善に活かすことが必要となります。
FAQシステムの料金相場
FAQシステムの料金相場は、クラウド型が月額数千円から数十万円程度です。
一方で、オンプレミス型のFAQシステムの費用は、ソフトウェアの種類やライセンスによって異なります。クラウド型と比較して初期導入費用は高いですが、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。
正確な料金はサービスプロバイダによって異なりますので、気になるベンダーに見積もりを取ってみましょう。
FAQシステムの料金比較表
ここからは、実際にFAQシステムを導入した場合の費用について、一般的なサービスの料金を比較しながらご紹介していきます。
システム形態 | 価格 | 無料トライアルの有無 | |
コラボス[CollasQ] | クラウド型 | 初期費用:0円
月額費用:4万円 |
あり |
A社 | クラウド型 | 初期費用:25万円~
月額費用:5万円〜 |
あり |
B社 | クラウド型 | 月額費用:15$(1,558.70 円)〜 | あり |
C社 | オンプレミス型 | 初期費用:10万円〜
月額費用:20万円〜 |
なし |
D社 | クラウド型 | 初期費用:要問い合わせ
月額費用:8万円〜 |
なし |
FAQシステムの初期費用・月額費用は提供しているベンダーによって大きく異なります。
また、比較して見ていくと、オンプレミス型とクラウ型で大きくコストが変わってくることがわかります。
FAQシステム導入の際は、実際の費用対効果を想定するためにも、無料トライアルプランを利用して様々なサービスを実際に利用して比較することをおすすめします。
FAQシステムを種類で比較
FAQシステムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。
オンプレミス型は、自社内に設置したサーバーでシステムを運用する方法です。社内から外部に接続しない方法であるため、セキュリティ的に安全である一方、管理の手間や大きなコストがかかります。
逆にクラウド型は、インターネット上にあるサーバーで運用するタイプであるため、自社サーバーとは違い、費用や管理の負担が少なく費用も安いというメリットが大きいのですが、セキュリティ面がオンプレミス型と比べると脆弱なため、導入できない企業もまだまだ多くあります。
ここではクラウド型とオンプレミス型の違いをさらに詳しく解説し、企業様にとってどちらが有益なシステムなのかご紹介したいと思います。
オンプレミス型FAQシステムの特徴
オンプレミス型最大の特徴は比較的セキュリティ面が強い点です。
自社のサーバーを設置し、自社ネットワークの中でシステムを構築するので、全て『自社内』で完結させることができ、安全性が高いのです。
またシステムを複数使用している場合、既存システムと連携して、よりカスタマイズされたシステムを構築することが可能です。
ただし、サーバー、機器、システムなど初期費用に加えて、保守や運用コストがかかり、システム構築まで、数週間~数ヶ月の時間がかかります。
さらに設置した場所や設定した環境(パソコン・電話)でなければ利用できないなど、制限がかかります。
クラウド型FAQシステムの特徴
クラウド型最大の特徴は自由度が高い点です。
クラウド型では提携会社と契約すればサーバーや機器、CTIシステムなどが全てセットで利用でき、システムにログインできるインターネット環境さえあればどこでも利用することができるため、移転や席の増減にも柔軟に対応することができます。
また、自社専用サーバーが不要のため、初期費用や保守・更新コストが安く抑えられます。
既存システムとの兼ね合いでカスタマイズが難しい場合があります。また、社外にサーバーがあるためセキュリティ面に多少心配があるでしょう。これは信頼できるベンダーを見極めて利用する必要があります。
低価格・短納期で導入するならクラウド型がおすすめ!
FAQシステムにおいてクラウド型とオンプレミス型の2種類があることをお伝えしましたが、低価格・短納期で導入するならクラウド型FAQシステムをおすすめします。
オンプレミス型と比べクラウド型の場合、
・月額利用料が安い
・導入までの期間が短い
・自由度(拡張性)が高い
といったメリットがあるため、FAQシステムを導入するなら、総合的に考えて最もバランスがよいのがクラウド型システムだといえます。
なお、以前は難しかった社内ネットワークとの連携も、最近では拡張性が高くなり、別拠点でも簡単にFAQを共有することが可能です。
FAQシステムの選び方・比較ポイント
FAQシステムを導入する目的によって、選び方やポイントは異なります。
ここからはFAQシステムの選び方やポイントについて7つに分けて解説していきます。
まずは今一度「FAQシステムを導入する目的」をはっきりさせたうえで検討していきましょう。
顧客向けか社内向けか
顧客にとってわかりやすいFAQシステムを導入すれば、問い合わせ件数の削減に繋がります。
また、社内のフロント窓口、コールセンターのオペレーター向けFAQシステムの導入を目指せば、電話応対するにあたりマニュアルの検索精度向上でオペレーターの応対品質やスピードを向上させることもできます。
また社員から社員に向けたFAQシステムであれば、提出書類の書き方やパスワード再設定など人手が削減でき業務効率化を図れます。
FAQの更新が容易か
FAQシステムは導入して終わりではありません。
より回答の精度を上げるには日々最新情報に更新をしていく必要があります。
しかし更新方法が複雑なシステムの場合、情報の更新が滞るリスクが高く、回答の精度を高められず無駄の多いシステムとなります。
正しい情報をスピーディーに日々更新し続けることが必要となるので、専門の部署やチームで作業を行うことになります。
その専門部署やチームで動かしやすいシステムを選択することが重要です。
スマートフォンに対応しているか
スマートフォンにシステムが対応しているかどうかは、顧客満足度向上のために必須です。
現在では日本人のほとんどがスマートフォンを所持していることから、スマートフォンでFAQを利用できる点は重要になってきています。
気軽にアクセスし、問題を解決したいと考えている顧客のニーズにあわせ、スマホ対応で見やすいシステムを選ぶことをおすすめします。
オペレーターの負担を軽減できる機能があるか
オペレーターがFAQシステムで顧客の質問にスピーディーに回答できれば、オペレーターの負担を軽減するだけでなく、顧客満足度を向上させることができます。
例えば、顧客からの「よくある質問」をカウントし、問い合わせの多い順に探せる機能や、顧客がよく言い換える「検索ワード」など蓄積し、回答の精度を向上させることでオペレーターもスムーズに対応することができるでしょう。
オペレーターの負担を軽減することは離職を減らすことにも繋がります。結果、雇用コスト削減にもなりますので、充分検討するとよいでしょう。
顧客が検索しやすいか
顧客がFAQシステムを使用する際の検索ワードは様々です。
検索しても回答にたどり着けないFAQでは逆に顧客満足の低下を招きます。
例えば人工知能を使い、検索ワードに対する閲覧ページの分析や問い合わせ時間や内容などを割り出し、顧客が求めているFAQがどこにあるのか素早く反映させることで、スムーズな自己解決を促すことができます。
結果、顧客満足に繋がり、また、オペレーターへの問い合わせ件数が削減できます。
検索精度は高いか
いくら正確な回答を返したとしても、システムの操作がしづらく、回答までの導線が長ければ、顧客にストレスを与えかねません。
FAQシステムでは顧客の操作を認識してシステムを使いやすくし、検索精度を高めていく機能があるとよいでしょう。
この時、専門性が高すぎないか、どのような検索ワードでも検索精度は高いかなど含め、自分自身も使いやすいシステムかどうか判断基準となるでしょう。
ベンダーのサポートは万全か
FAQシステムは更新・運用が必要です。つまり、不明点があればサポートを受け正しく情報の蓄積を行っていくことになります。そのためベンダーのサポート体制は重要です。
もし使い方や運用で困ったことがあった場合など無料ツールではサポートもなく、自社で解決しなければなりません。
多少費用がかかってもベンダーのサポートがあるものを選択し、どこまでのサポートを受けられるのか、比較検討する必要があるでしょう。
適切なサポートが受けられるベンダーでのシステム導入はよいFAQシステムを作り上げるうえで非常に大切なポイントとなるのです。
おすすめのクラウド型FAQシステム「CollasQ」
現在、FAQシステムの導入をご検討中の方はぜひ、コラボスのクラウド型FAQシステム「CollasQ」をご利用ください。
CollasQは初期費用0円。月額費用4万円からご利用いただける、低コストで運用可能なFAQシステムです。
検索機能やタグ設定、サジェストワードの表示、SNSシェアなど、FAQシステムに必要な機能を全31種類搭載しているため、社内・社外問わず幅広いシーンでご活用いただけます。
また、クラウド型の懸念点ともいえるセキュリティの脆弱性は、強固なパスワードポリシーやIPアドレス単位でのアクセス制限などでカバーしているため、安心してご利用いただけます。
CollasQは現在、無料トライアルプランもご用意しております。FAQシステムの導入をご検討中の企業担当者の方はぜひ、コラボスまでお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
会社情報について詳しくはこちら