2020/11/19
マネジメント
業界別!コールセンターのシステム構成例を解説!選ぶ際の比較ポイントも紹介
コールセンターは企業と顧客を結ぶために必要不可欠な存在ですが、コールセンターシステムの選択を誤ってしまえば顧客とのトラブルの原因にもなりかねません。
まずはコールセンターのシステムはどのような構成で成り立っているのかを知ることで、おのずとどのコールセンターシステムを選べば良いかがわかってくるでしょう。
目次
コールセンターを構成する5つのシステムとは?
コールセンターの構成は大きく5つに分けることができますが、それぞれに大きな特徴がありますのでその違いを簡単に説明していきます。
それぞれの特徴を踏まえて、自社に導入すべきコールセンターシステムを選びましょう。
PBX
PBX(Private Branch Exchange)とは、「構内交換機」を利用するもので、顧客からかかってきた電話をまず自動音声で案内して問い合わせ内容に応じて担当のオペレーターにつなぐシステムです。
直接オペレーターに入電することがないので、効率的に顧客からの問い合わせを振り分けることができます。
企業内で多岐にわたる業務を行っている場合、顧客を待たせることなく担当者につなぐことができるので一つの入電に対してかける時間の短縮が可能になります。
CRM
CRM(Customer Relationship Management)とは顧客との関係を管理していくマネジメント手法のことを意味しますが、コールセンターにおいては、顧客情報を一元管理するためのツールのことを指します。
顧客情報の管理自体は手書きやエクセルなどでも行うことはできますが、近年顧客情報は応対履歴を把握するためではなく、分析のためにも活用されています。
CRMは顧客情報のデータベース化に役立つだけでなく、自社を利用している顧客のニーズを総合的に解析してサービスの向上につなげることも可能になります。
CTI
CTI(Computer Telephony Integration)は電話、FAX、コンピュータを統合し、顧客情報を集約して効率化させるシステムです。
CTIを利用すると顧客からの入電がIP電話へと自動変換されるので、ネットワーク上での通話が可能になります。
コールセンターのCTIシステムには
状況に応じた着信振り分けを行うACD機能
自動でアナウンスを流す自動音声機能(IVR)
オペレーターにだけ声を届けるウィスパリング機能
通話中のオペレーターを確認できるモニタリング機能
などが標準搭載されているケースがほとんどです。
通話録音・音声認識システム
通話録音システムは文字通り、通話内容を録音するシステムです。
通話録音システムは、引き継ぎの際の情報共有や、クレーム対策、フィードバックの効率化などに活用可能です。
一方音声認識システムは、通話内容をテキスト化するシステムです。
音声認識システムを導入することで、通話内容の確認の際に音声を聞き直す必要がなくなるため、大幅な時間短縮が期待できます。
また、最近では通話をリアルタイムでテキスト化するシステムも登場しています。
リアルタイムテキスト化が可能な認識システムには名前や電話番号の聞き直しや、通話中のメモが不要になるなどさまざまなメリットがあります。
また、通話の中で発せられた単語から自動的に必要な情報をPC画面に表示する搭載されているシステムもあり、導入することで応対品質の向上が期待できるでしょう。
データ分析・活用システム
顧客から寄せられた問い合わせ内容をシステムに記憶させて顧客ごとに解析することで、企業を支持するいわゆる「ロイヤル顧客」を作るためのデータを自動的に構築していくシステムです。
その企業にとってロイヤル顧客となるような客層を解析モデルとして、新たなロイヤル顧客になりそうな人を見つけ出すため、無駄のないアプローチが可能となっています。
すべて自動的に解析されるので、専門知識いらずで効果的な顧客分析を行うことができます。
関連記事:顧客分析ツールとは?メリットや導入事例をご紹介
コールセンターシステムを導入するメリット
企業にコールセンターシステムを導入することで得られるメリットは大きく、これまでの業務とは全く違う環境を作ることが可能になります。
顧客情報を上手に活用することで企業のグレードアップを図り、顧客満足度の向上を望めるでしょう。
コールセンターシステムの目的とそのメリットを理解して導入を進めましょう。
負担軽減
従来のコールセンターでは、入電からオペレーターが情報入力しながら対応したり、問い合わせ内容によっては担当者へ何度もたらい回しになってしまうという事例があり、顧客にとっても強いストレスとなっていました。
コールセンターシステムを導入すれば、それらをある程度までコンピュータが自動的に記録・集計・解析・分配を行うので、オペレーターやSVの負担が大きく軽減されます。
例えば、PBXとCRMを CTI連携し顧客情報の入力の自動化させることで、後処理時間の削減だけでなく、タイピングミスや入力漏れのリスクを下げることができます。
また、IVR機能(自動音声案内)とACD機能(振り分け)で予め顧客の質問内容を絞り、対応可能なオペレーターへ振り分けることで、無駄な転送の大幅な削減が可能です。
コスト削減
コールセンターシステムは通信費や人件費などのコスト削減にも貢献します。
システムを活用することで、情報の検索などがスムーズに行えるため、保留時間を大幅に削減することができます。また、無駄な転送などもなくなるため、通話時間を短縮することができるでしょう。
また、通話記録を残し分析することで、より正確な呼量予測が可能となります。呼量予測を行うことで、適切な人員配置が可能となるため、無駄な人件費を削減できるでしょう。
さらに、コールセンターはオペレーターへの負担が大きいため離職率の高い職種といわれています。
コールセンターシステムはオペレーターの負担軽減にも貢献するため、離職率を下げ、採用・教育のコストの削減にもつながるでしょう。
顧客満足度の向上
顧客はコールセンターに対し、素早く正確な回答を求めています。
しかし、多くのコールセンターでは1本の受電に対する対応時間が長いため、窓口が足りなくなり、多くの呼損が発生してしまっているのが現状です。
顧客満足度向上のためにコールセンターを設置したにもかかわらず、電話がつながらなければ、逆に顧客満足度を低下させてしまう恐れあります。
コールセンターシステムを導入することによって、通話時間の短縮が実現可能なため、より多くの顧客に対し、正確な情報を提供することが可能となります。
業界別!コールセンターシステムの構成例
コールセンターシステム自体は多数の業界が提供していますが、一見すると似たような内容に感じてしまうかもしれません。そこで代表的な業界の構成例と特徴を詳しく解説していきますので、その違いを把握しましょう。
マツダパーツ株式会社
システム構成
CTI×PBX×CRM×通録音システム
マツダーパーツ株式会社様では以前まで全国4拠点にコールセンターを設置していましたが、CTIとPBXの導入で拠点を統合し、すべての顧客に安定したオペレーション対応を可能にしました。
一人の顧客と長期間の関係を続けることが必要な自動車業界ですので、CRMと通録音システムを導入して顧客情報を細かく管理し、問い合わせた顧客の要望を短時間で叶える効率化アップにつながっています。
さらに顧客との通話中にも新たに投げかけられた問い合わせに即座に回答できるような検索システムも顧客満足度の向上に貢献しています。
ザ・プロアクティブカンパニー株式会社
システム構成
CTI×PBX×音声認識システム
ザ・プロアクティブカンパニー様ではBtoCの商品を取り扱っているゆえ、顧客からの問い合わせも多数受けています。
そこで、CTIとPBXを導入し、問い合わせごとの自動振り分けを行いその分野に特化した担当オペレーターへ直接つないで顧客へのソリューションの提案を迅速に行えるようにしました。
また、音声認識システムも構成に導入したことで、問い合わせ内容を自動解析してどのような問い合わせが多いかをデータ化し、サービス向上・クレーム対応の早期発見につなげています。
プレミアムウォーター株式会社
システム構成
CRM×データ分析・活用システム
ウォーターサーバーのレンタル、定期配送サービスを行っているプレミアムウォーター株式会社様では、顧客の問い合わせや要望に迅速な対応が求められています。
そこで、CRMを導入し、顧客ひとりひとりのデータを集計し、どのようなサービスを求める顧客なのかをすべての社員が把握し、誰でも対応可能にしました。
同様に、データ分析・活用システムも活用することで、顧客がウォーターサーバーのニーズに応える長期契約しやすいサービス提供につなげています。
さらに、解約する可能性のある顧客をピックアップしフォローすることで顧客離れの防止に取り組んでいます。
コールセンターシステム導入の比較ポイント
コールセンターシステムを本格導入する際には多数の企業を比較しますが、自社に合ったシステムを構成するために抑えておきたい比較ポイントがあります。
しっかりとポイントを抑えて必要なシステムを導入しましょう。
導入の目的を明確にする
まずは企業にコールセンターシステムを導入する目的を挙げ、導入によってどのようなメリットを得られるのかを明確にします。
例えば、現状のコールセンターでは業務が停滞しており顧客の不満が募っている、オペレーターの人数が足りずに効率化できない、問い合わせ内容を把握しきれず顧客の意見を見落としてしまう、などといった問題点を挙げ、コールセンターシステムによってどのように解決できるかという目的を示しましょう。
連携可能なシステムを選ぶ
コールセンターシステムの中にはシステム同士の連携だけでなく、ビジネスツールとの連携も可能なものがあります。
先程の構成例でもご紹介したように、顧客管理システムと通録音システムを連携させることでマーケティングリサーチにつなげることが可能になります。
他にも、アプリケーションやWEBサービスとの連携によって、顧客がより利用しやすい運コールセンターを運用できるため、現在使っているシステムやツールと連携できるサービスを選ぶことも重要です。
コールセンターシステムの導入ならコラボス
コールセンターシステムの導入をご検討中の方はぜひ、コラボスのクラウド型コールセンターシステムをご利用ください。
コラボスでは連携可能なPBX/CTI・CRM・通話録音・音声認識システム・データ分析システムをすべてご用意しており、お客様の抱える課題に対して、どのような構成でシステムを導入するべきかのサポートまで行います。
コールセンターシステムの構成について疑問をお持ちの方はぜひ、コラボスまでお問い合わせください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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