CTIとは 機能やメリット・デメリット、選び方、注意点などを徹底解説!

コールセンターが設置されている企業では、顧客満足度の向上や売り上げアップのために迅速かつ的確なアドバイスを行えるようになることが課題となっているはずです。
しかし、コールセンター業務において、顧客からの着信量やお問い合わせ内容によっては、的確な対応を行うのは非常に困難になる場面も多いでしょう。
そのため、現在コールセンターにCTIを導入している企業が増えてきています。
今回はCTIをご存じではない方や、名前は知っているけど詳しくは分からないといった方に向け、コールセンター業務で活躍するCTIについて、機能や活用事例をご紹介していきたいと思います。
コールセンターシステムのCTIとは
CTIは、Computer Telephony Integrationの略で、日本語で言うと「コンピューター電話統合」と呼ばれることもあります。
コンピューター・電話機・FAX・モデムなどの電話に関する装置を統合することで、電話での業務が多いコールセンターやサポートセンターでの情報機能を効率化することが可能です。
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CTIの種類一覧
ここではCTIの種類と、それぞれのメリット・デメリットをご説明いたします。
ご提供の種類
①オンプレミス型
オンプレミス型の場合、自社でサーバーを保有することになるので、初期費用等は高額になる場合が多いのですが、その分自社の運用にマッチしたカスタマイズがしやすいことがメリットになります。
②クラウド型
クラウド型の場合、自社サーバーを保有する必要がないため、初期費用を安く抑えることができます。また、注文をしてからだいたい1~2週間という短納期で、運用が開始できる部分も大きなメリットになります。
ご業務別の種類
①インバウンド型
インバウンド型は、受電対応に特化したシステムになります。着信時にオペレーターごとに自動で振り分ける「ACD機能」や「IVR機能」、お客様情報をポップアップさせることも可能です。
②アウトバウンド型
アウトバウンド型は、発信業務に特化したシステムになります。テレアポ業務などを行う際のリスト管理や、リストに対して自動で発信する「オートコール」など、発信業務効率のための機能が備わっています。
PBXとCRMの違い
PBX | CRM | |
---|---|---|
正式名称 | Private Branch eXchange | Customer Relationship Management |
日本語名 | 回線切替機・内線集約装置・内線交換機 | 顧客関係管理・顧客管理システム |
機能 | 特にコールセンターなどで導入されており、 コールセンターの電話番号は1つしかありませんが、 顧客が電話した目的ごとに担当のオペレーターへ電話を繋ぐことができる |
顧客情報を集約し、分析を行うことで、顧客に対する効果的なアプローチを行うことができる |
導入するメリット | 会社運営の際に発生するコスト削減が実現 | コールセンター業務の効率化およびオペレーターの負担軽減が実現 |
導入しないデメリット | コールセンターへ1件でも電話がかかってきた場合、コールセンター全ての電話が鳴ってしまうので、オペレーターが顧客からの電話に対応するのが難しくなり、効率も非常に悪くなります。 | 顧客管理を、台帳に顧客情報を書いたり、エクセルや会計ソフトで管理になり、その顧客情報からニーズを汲み取ろうとするのは非常に難しい |
CTIの機能とは
CTIの機能は、コールセンターなどで使用されるケースが多く、顧客から企業への問い合わせなどで利用されます。
ここからはコールセンターにCTIを導入することで、どういった機能が使えるのかを説明していきます。
1:ポップアップ機能
ポップアップ機能は、顧客からの着信の際にPC上に顧客などの情報が自動的に表示される、CTIシステムの基本的な機能です。
着信時に自動表示される項目としては、着信リストや電話ステータスから顧客情報の詳細などが挙げられます。
顧客情報では主に、氏名・性別・来店回数・会社名・部署などの情報が表示されます。
情報検索のための保留時間が削減されるため、顧客満足度の向上が期待できます。
2:自動音声応答(IVR)機能
IVRは、コールセンターに電話をかけた際に、顧客の要望に合う適切なオペレーターへ電話を割り振るために流れる自動音声アナウンスのことです。
自動音声により24時間顧客からの電話受付が可能になる自動応答が可能となることや、顧客の要件ごとに自動音声アナウンスが適切なオペレーターへ繋いだり、要望解決のため内容への対応を自動的に行うため、業務の効率化およびオペレーターの負担を軽減させることが可能です。
3:通話録音機能
コールセンターで通話録音機能が必要とされる理由として、まずオペレーターが対応した通話内容の聞き漏らし防止が挙げられます。
コールセンターでは、さまざまな内容のお問い合わせが多くかかって来るので、内容を聞き漏らす可能性があり、また、内容を聞き漏らしてしまうかもしれないというオペレーターの精神的な負担軽減などの効果があります。
そのほかにも、トラブル時の証拠として利用したり、自動音声応答の記録をもとにしたオペレーター教育や通話の録音をしていることを事前に顧客に伝えることで、クレーム対策にも役立ちます。
また、最近では音声認識の技術が向上してきており、録音した音声を自動でテキスト化するシステムも登場しています。
テキスト化した文章をAIによって分析することで、今まで気づくことのなかったキーワードを抽出し、マーケティング戦略に活用する企業も増えてきています。
4:モニタリング機能
モニタリング機能は、センターの管理者向けの機能となります。オペレーターとお客様との会話を、第三者の立場で聞くことができます。主に、新人オペレーターの教育や、クレーム対応の際などで活用できる機能となります。
5:電話制御機能
電話制御機能は、一人のおオペレーターへ着信が集中しないように、他のオペレーターへ均等に振り分ける機能となります。オペレーターへの負荷を分散することができるため、業務効率化や、負担軽減が望めます。
6:CRMとの連携
CTIとCRMは個別でも利用可能なシステムで、CTIとCRMを連携させることで、より高い効果を発揮することが可能です。
顧客情報をもとに、お問い合わせに対し最適な対応を行ったり、コンタクト履歴のあるオペレーターに電話を繋ぐなどすることで、顧客の満足度を向上させ、ロイヤルカスタマーを育てることが可能になります。
また、中規模〜大規模なコールセンターの場合、同じ相手にそれぞれのオペレーターが電話をかけてしまい、相手に迷惑と感じさせてしまうケースが多々発生します。
CRMと連携することで、リアルタイムで通話履歴を共有できるため、重複して架電してしまうリスクを取り払うことが可能となります。
その他の機能
CTIの機能についていくつかご説明しましたが、その他にも以下のような機能を搭載しております。
着信履歴(レポート機能)
発着信の履歴を確認することができます。オペレーターごとや業務ごとに、詳細なデータを確認することも可能です。
ワンクリック発信
手入力などで発生するミスを防ぐために、有効な機能となります。また入力の手間も省けるため、業務効率化も見込めます。
CTIシステムの料金相場
CTIシステムの料金相場は、提供企業によって様々ではありますが、初期費用は0円~300万円ほど、オンプレミス型ですとさらに費用が発生する可能性があります。また月額費用としてもシステム利用料や、通話料金が発生します。さらに運用方法によっては、オプション機能の契約も必要となるので、自社センターの課題や運用に合わせて、システム契約をする必要があります。
CTIシステムを導入するメリットとは
CTIシステムを導入するメリットは様々ありますが、主に「コスト削減」や「業務効率化」、「顧客満足度の向上」などがあげられます。着信ポップアップ機能などを用いて、無駄な工数を削減、通話録音やモニタリング機能を用いて、オペレーターを育成することで顧客満足度の向上につなげたりすることも可能です。その結果、長時間のクレーム対応を減らすことができたり、お客様をお待たせしたりする時間を減らすこともできるため、月々のコスト削減にもつなげることができます。
CTIシステムを導入するデメリットとは
ここまでメリットについてご説明しましたが、CTIシステムの導入にはいくつかのデメリットも存在します。オンプレミス型の場合は、自社でサーバーを保有するため費用が高くなりがちです。また、オンプレミス型、クラウド型問わす、新しいシステムを導入するということで、今までの電話とは使い勝手が変わってきます。使い方になれるためにも、研修期間が必要であったり安定した運用までに時間を必要とする場合があります。
CTIシステムの導入がおすすめな企業・業種
様々な導入メリットがあるCTIシステムですが、ここでCTIシステムの導入がおすすめな企業、業種をピックアップしていきます。
企業・通信事業
通販事業を展開している企業では、注文受付の窓口やカスタマーセンターなどでCTIシステムを導入していることが多く、通販業務でよく利用されるカートシステムとCTIシステムを連携させることで、無駄な工数を省くことも期待できます。
企業・テレアポ事業
テレアポ事業を含めたアウトバウンドの業務では、リスト管理や自動的に架電するオートコール機能などが使用できるCTIシステムを導入することで、業務効率を図ることが可能になります。
企業・BPO事業
クライアントからの複数業務請負や、スポットなど短期間での業務対応などを行う場合も、CTIシステムの導入がおすすめです。席数の変更や、番号の追加など、より臨機応変に対応可能になるため、CTIシステム導入によって請け負える業務の範囲が広がることが見込めます。
CTIシステムの選び方とは
ここまで、メリット・デメリットや、CTI導入をお勧めする企業や業種をご紹介してきました。ただし、こちらはあくまで一例にすぎないため、CTIシステムの導入を検討する場合は、まず自社のコールセンターの課題をしっかりと分析し、どのように改善していくべきなのか、方針を定める必要があります。
そのうえで、自社で運用していくには、オンプレ型かクラウド型か、費用はどのくらいなら検討できるのか、どのような機能が最低限必要なのか、検討し選定する必要があります。
CTIシステムを導入する前の注意点
上記項目でも少し触れましたが、CTIシステムを導入する前の注意点として、自社の課題の洗い出しや、どのようなセンターを目差したいかなど、自社のコールセンターの方針を固めておくことが必要です。
その方針に沿って、必要な機能を搭載したCTIシステムを導入する必要があります。また導入後には使用感になれるため、研修などを実施する必要があります。導入して終了、ではなく運用が安定するまでは時間がかる可能性も高いので、なるべく早い段階で、検討の情報収集などを始める必要があります。
コールセンター のCTI活用事例
実際にコールセンターへCTIを導入したことにより業務効率化に成功した例や、導入時と導入後の事例をご紹介したいと思います。
株式会社かいげつ
■導入時の課題
・電話が繋がりづらいため、呼損が増加し機会損失が発生している。
・電話対応における履歴を記録していないため、過去の問い合わせ内容を把握することができず、再入電時に聞き返すなどしてしまい、お客様に負担を与えている。
・質問内容のデータ化を行っていないため、電話対応が属人化している。
・電話対応が多く、オペレーターの研修や教育をする時間が確保できない。
■導入時の改善効果
・時間帯ごとの入電数の傾向を明確化されたので、適切な人員配置を行うことができたので、呼損が減るとともに応答率が90%を超えた。
・顧客からの着信時に、ポップアップ機能によって、名前や過去のお問い合わせ内容を見ながら対応できたので、オペレーターが顧客応対をする際の負担が軽減できた。
・問い合わせ内容の一元管理が可能になったので、よくある質問のデータ化を利用して、オペレーターの属人化解消に成功。
・各時間帯ごとの入電数の傾向が把握できるようになったので、オペレーターの研修・教育の時間を確保できるようになった。
株式会社ママスクエア
■導入時の課題
・新システム導入によるオペレーターの負担を減らすためなるべくシンプルな操作方法が望ましい
・オペレーター研修などの教育システムの確立
・保守管理による工数および費用の発生、またコールセンター責任者のエリアマネージャーへの負担
■導入後の改善効果
・サービスの導入・構築・運用に関わる手厚いサポートによる、円滑なシステム移行
・通話録音機能を利用した、オペレーターによる相互教育システムが確立された
・コールセンターシステムの保守管理全般をコラボスが対応してくれたため、エリアマネージャーがマネジメント業務に集中して取り組める環境を実現できた。
@nyplaceのご紹介
コールセンターへのCTI導入をご検討中の方はぜひ、コラボスの@nyplaceもご覧ください。
@nyplaceはAVAYA社製IP電話交換機システムを低価格、短納期で利用できる、クラウド型のCTIシステムです。
PBX機能、着信振り分け機能など基本的な機能はもちろん、通話録音機能やCRM連携なども可能なため、コールセンター業務の効率化が期待できます。
また、通常のCTIシステムでは、発注から導入完了まで平均半年〜1年の期間がかかりますが、@nyplaxeなら発注から1〜2ヶ月で運用をスタートすることが可能です。
また、業務の規模や量に合わせて月額料金をフレキシブルに変更可能なため、大幅なコストダウンも期待できます。
コールセンターへCTIを導入する際はぜひ、@nyplaceをご利用ください。
まとめ
ここまで、CTIシステムの違いや選定のポイントなどご紹介してきました。ますは一度、自社のコールセンターの運用を見直し、改善点や課題感が見つかりましたら、是非一度CTIシステムの導入を検討してみてください。
貴社業務の効率化や顧客満足度の向上など、様々な効果を期待できるかもしれません。また選定に関してお困りごとがございましたら、当社コラボスへお気軽にご相談ください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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