オンプレPBXとクラウドPBXの違いや特徴、メリット・デメリットを徹底比較!

インバウンド・アウトバウンド問わず、コールセンター業務には欠かせないPBX。

しかしPBXの導入コストや、交換機を設置するスペース、維持管理費などに不満を感じている方も多いのではないでしょうか。

クラウド型のPBXであれば、それらデメリットを解消することができるかもしれません。

このコラムではクラウド型のPBXについて、オンプレミス型との比較や、メリットやデメリットを詳しくご紹介していきます。


クラウドPBXとは?

クラウド型PBXとは、外線との接続や、保留、転送などのPBXの機能をクラウド上で利用できるサービスです。

インターネット環境さえあればどこでも使えることや、設置の工事が不要など、クラウドPBXにはさまざまなメリットがあるため、多くのコールセンターで導入が進められており、今後さらに普及の波が広がっていくといわれています。

オンプレミス型とクラウド型の比較

オンプレミスPBXとクラウドPBXの違いは、オフィス内に「主装置」と呼ばれる機器があるかどうかです。オンプレミスPBXはその機器をオフィスに設置しますが、クラウドPBXはインターネット上にあるため、オフィスには機器が必要ありません。

まずは、オンプレミス型とクラウド型PBXを比較していきましょう。

項目/種類 クラウド型 オンプレミス型
初期費用 安い 高い
保守費用 安い 高い
管理者 不要※ 必要
構築期間 短い 長い
移転・規模変更 簡単 難しい
会計処理 費用計上 資産計上

※サービスによっては管理者が必要になる場合があります。

 

オンプレミス型のPBXには以下のデメリットが挙げられます。

  • 設置にかかる、初期費用が高い
  • ハードウェアの、保守費用(ランニングコスト)がかかる
  • 社内にPBXの管理者が必要なため、人件費がかかる
  • サーバーの構築に半年〜1年半の、期間がかかる
  • 事務所の移転の際には、業者に設定を変更してもらう必要がある
  • 資産として計上されるため、固定資産税がかかる

 

クラウド型のPBXならば、これらのデメリットをほぼ全て解消することが可能です。

ここからは、クラウド型PBXのメリットについて詳しく見ていきましょう。

オンプレミスPBXを導入するメリット

オンプレミスPBXは、高いカスタマイズ性、既存システムとの連携の容易さ、強化されたセキュリティがメリットです。業務ニーズに応じた柔軟な設定が可能で、通話品質も安定しています。

カスタマイズ性の高さ

オンプレミスPBXは、自社で完全に管理できるため、業務ニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能です。電話とコンピュータの連動を実現し、着信時に発信者情報を表示するなど、業務の効率を大幅に向上させます。自社に適した機能を選択することで、使いやすさが向上し、社員の生産性を高めることができます。

既存システムとの連携

オンプレミス型PBXは、自社の既存システムとの統合が容易です。CRMやCTIとの連携を通じて、業務プロセスの効率化を図れます。商用ソフトやミドルウェアの自由な利用が可能なため、特定の業務フローに特化したカスタマイズも実施でき、業務の最適化に貢献します。

強化されたセキュリティ

オンプレミスPBXは社内ネットワークを使用して通話するため、インターネットによるセキュリティリスクを回避できます。自社の安全基準に合わせたセキュリティ対策を自由に施すことができ、情報漏洩のリスクを低減します。また、インターネット環境に依存しないため、通話品質も安定しており、クリアな音声通話が実現します。

オンプレミスPBXのデメリット

オンプレミスPBXのデメリットは、初期投資が高く、ハードウェアの維持管理やアップグレードにかかるコストが継続的に発生することです。また、トラブル時には自社で対応が必要で、迅速な解決が難しい場合があります。さらに、災害時のリスクが高く、セキュリティ対策も自社の責任となるため、運用負担が大きくなります。

クラウドPBXを導入するメリット

クラウドPBXは、クラウド上で完結するため、オンプレミス型にはなかった大きなメリットが複数あります。

  • 初期導入費用の削減
  • 月額費用の削減
  • 通話料の削減
  • テレワーク・在宅勤務が可能
  • 規模を柔軟に増減可能
  • 短納期で利用可能
  • CRM/CTIと連携が可能

 

クラウドPBX導入のメリットをそれぞれ詳しくご紹介します。

初期導入費用の削減

オンプレミス型のPBXを導入する場合、PBX購入費用・通話録音機器費用などに数百万円から大規模なものになると数千万円の費用がかかります。

しかし、クラウド型のPBXであれば、ハードウェアの購入が不要なことと、業務構築に要する費用が削減できるため、数十万円の初期費用で導入することが可能です。

 

また、クラウド型のPBXは、インターネットさえあればスマートフォンやソフトフォンから利用できるため、ビジネスフォンを新たに購入する必要はありません。設置にかかる工事費用もかからないため、コストの大幅削減が期待できるのです。

 

月額費用の削減

 

PBXをクラウド化することで、月額料金を含むランニングコストを大幅に削減することができます。

クラウド型PBXの月額費用の相場は、サーバー費用や保守管理費用を含めて1回線ごとに数千円から2万円程度です。

また、クラウド型PBXでは管理者が不要になるため、人件費の削減にも大きく貢献します。

オフィスの移転や移動の際も工事は不要なため、無駄なランニングコストを抑えながら、PBXを利用することができるのです。

 

通話料の削減

クラウド型のPBXでは外出先と社内で内線通話できるため通話料金の削減が期待できます。

 

また、PBXの通話料金は3分単位で計算されるものが多く、30秒の通話時間であっても最低3分の通話料金がかかります。

しかし、クラウドPBXを提供する企業の中には、1分単位、30秒単位、1秒単位の料金プランを設定している企業があるため、無駄な通話料金がかけずにPBXを利用できるケースがあります。

クラウドPBXのメリットを最大限に発揮させるのであれば、契約前に通話料金の課金体系についてもしっかりと確認することをおすすめします。

 

テレワーク・在宅勤務が可能

テレワークや在宅勤務における課題として、会社の電話番号を外部で利用するにはどうするべきか、ということが挙げられるかと思います。

 

規模を柔軟に増減可能

事業内容によっては、閑散期と繁忙期でコール数が大きく異なることもあるかと思います。

クラウド型のPBXは大規模なハードウェアが不要なため、業務の量や、コールセンターの規模に合わせて柔軟に導入数を変更することができます。

また、導入や移動の際に工事が不要なため、オフィスの移転や部署の移動などの際も、無駄なコストをかけずに、スムーズに移動することができます。

 

短納期で利用可能

オンプレミス型のPBXの場合、導入までに約半年から1年の期間がかかります。

しかし、クラウド型のPBXであれば、物理な機器が必要ないため導入の際の工事は不要です。そのため、発注から数週間でスピード感を持って運用を開始することが可能です。

 

CRM/CTIと連携が可能

PBXとCRMやCTIを連携することで、顧客情報と通話を紐づけ、通話中に顧客の情報をすぐに確認することができます。

また、録音内容を顧客情報に自動で追加する機能も利用できるなど、PBXの活用の幅を広げることができます。

 

オンプレミス型のPBXでCRM機能やCTI機能を利用する場合、機能の追加には1,000万円単位の費用がかかります。

しかし、インターネット上で完結するクラウド型のPBXであれば、CRMツールと容易に連携できるため、予算を50万円程度に抑えて利用することができます。

CRMに蓄積した顧客情報は営業活動の課題解決やマーケティング施策の立案に役立てることができるので、クラウド型のPBXの運用を検討している場合には、CRMやCTIとの連携も視野に入れることをおすすめします。

クラウドPBXのデメリット

ここまでは、クラウドPBXのコストの削減や、利便性の高さ、業務効率の向上などさまざまなメリットをご紹介してきました。

ここからはクラウドPBXのデメリットについて解説していきます。

特殊番号にかけることができない

クラウド型のPBXでは、110番や119番などの特殊番号にかけられない仕様のものもあります。

特殊番号にかけることがある事業内容の場合は、事前に導入予定のクラウドPBXの仕様を確認しておくことをおすすめします。

 

環境によって接続が不安定になることも

通常、クラウド型PBXの音質はオンプレミス型のPBXとほとんど変わらない高音質な通話が可能です。

しかし、クラウド型PBXの音質はインターネット環境に依存するため、通信環境によっては音質が低下する恐れがあります。在宅やテレワークの際、音質が低下する可能性があるため、注意が必要です。

また、社内のインターネット接続数が多くなる時間帯なども状況によっては音質が下がる可能性があるため、トライアル期間などを利用して、社内のインターネット回線でも問題なく利用できるか確認することをおすすめします。

オンプレミス型がおすすめの企業

セキュリティを重視する企業には、オンプレミスPBXが最適です。特に金融業界では、高いセキュリティが求められるため、クラウドPBXではその基準を満たすのが難しいことがあります。

しかし、最近のクラウドサービスはセキュリティ面でも進化しているため、自社のセキュリティ要件を満たす製品があるかどうか、販売会社に相談してみることが重要です。

クラウド型がおすすめの企業

コストや導入の手軽さを重視する企業には、クラウドPBXが人気です。特に、社員数が変動する企業では、内線電話の設定を簡単に変更できるクラウドPBXを選ぶことが多いです。

さらに、スマートフォンを内線電話として使えるため、リモートワークにおいても便利です。災害時の業務継続計画(BCP)としても効果的で、多くの自治体でも導入が進んでいます。

まとめ

今回はクラウドPBXのメリット、デメリットについて解説してきました。

特殊番号を利用するケースはほとんどないことや、インターネットが余程弱くないかぎり音質の低下は発生しないため、クラウド型PBXはメリットと比較するとデメリットは非常に少ないといえるでしょう。

これからPBXの導入や入れ替えをご検討の場合、利便性の高いクラウド型のPBXがおすすめです。

 

コラボスが提供するクラウド型PBX「@nyplace」国内コールセンタートップシェアのAVAYA社製のIP電話交換機システムをクラウドで提供するサービスです。

ACD機能(着信振り分け)やIVR機能(音声自動応答)、通話モニタリングなど、コールセンターに必要な10種類の機能をワンストップでご利用いただけます。

 

また、コストをさらに抑えてクラウド型PBXをご利用した場合は、「COLLABOS PHONE」をご検討ください。

COLLABOS PHONEでは、1秒単位の通話料金の課金プランをご用意しているため、無駄な費用を省き、コストの最適化が実現可能です。

 

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この記事の執筆者

コラボスブログ編集部

株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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