FAQシステムでコールセンターの課題をまるっと解決 失敗しない導入方法もご紹介

「FAQシステムを使うことに興味はあるけれども、一体どのように導入すればいいのか」
「そもそもFAQシステムにはどんな機能やメリットがあるのか」
といった悩みを持つ方も多いかと思います。
この記事ではFAQシステムについて、基礎的な部分から、導入に必要なことやメリットまで、詳しく解説していきます。


FAQシステムとは?

FAQとは英語で「よくある質問」を省略した言葉です。
頻繁に尋ねられる質問が多い場合は1件ごとに回答するよりも、情報を蓄積した上で管理し、ナレッジをまとめて公開したほうが効率化でき、経費の削減にもつながります。
企業のホームページを見たときにFAQコーナーを検索したことがある方も多いのではないでしょうか?
そのような「よくある質問」のコンテンツ作成を、HTMLなどの専門的な知識が無くても作って管理することができるのがFAQシステムです。
質問内容の分析などの機能も持つことから、顧客満足度の向上にも役立ちます。

社内用と顧客用の2つがある

社内用FAQシステムは、社内の業務システムなどを管理・共有し、PCトラブルなどを自己解決できるように作成するFAQシステムです。
対して顧客用FAQシステムは、企業のホームページなどに掲載され、自社の商品やサービスを購入した顧客や、購入を検討している見込み顧客に向けて作成するFAQシステムです。

オンプレ型とクラウド型の違い

自社で構築するオンプレ型はカスタマイズ性が高く、既存の自社システムとの連携も行うことができます。また、セキュリティ強度も高いという特徴があります。
クラウドベンダーの管理するサーバ上で構築されるクラウド型は、専用機器を自社で用意する必要が無く、定期メンテナンスも不要なので低コストでの導入と利用が可能です。

Q&Aとの違い

Q&Aは「質問と答え」の略ですが、FAQは「よくある質問」の略となりますので、Q&Aの中でも頻繁に尋ねられるものがFAQであるということができるでしょう。
自社で想定した質問と答えならばQ&Aですが、仮にユーザーから特定の質問が多く寄せられ、それらの質問と回答をまとめたとするとFAQとなります。

チャットボットとの違い

チャットボットとはチャットとロボットを組み合わせた造語で、AIを使った自動会話プログラムです。
FAQシステムではユーザーが質問を検索しますが、チャットボットでは会話形式で質問メッセージを送信し、管理者の設定したキーワードからシステムによって質問内容が判別され、その回答が返信されます。

FAQシステム導入のメリット

FAQシステムの導入によって、企業にとっては問い合わせの軽減や対応の効率化が期待でき、ユーザーにとっては質問から回答まで時間をかけずに到達できるため、負担の軽減につながります。
このように、双方にとって効率的なシステムであることがFAQシステムを導入する最大のメリットといえます。
FAQシステム導入のメリットについて具体的に見ていきましょう。

顧客の自己解決が可能になる

顧客が商品やサービスについて何かわからないことや疑問があったとき、その会社がFAQシステムを導入していれば、顧客が自分で質問内容に関するキーワードを検索して回答を得ることが可能になります。
会社に問い合わせをしなくても、短時間で回答を閲覧することができるので顧客の負担を軽減することができます。
また、このような顧客データを蓄積し把握することで顧客への対応を正確に、滞りなく行うことができます。

オペレーターの負担を軽減できる

似た内容の質問が大量にコールセンターに寄せられることは少なくありません。
オペレーターがFAQシステムを使って「よくある質問」をホームページ上に設置することで顧客の自己解決が可能になれば、オペレーターが回答しなければならない質問の数を減らすことができます。
また、オペレーター向けのFAQシステムを構築しておくことで、オペレーターが顧客の質問から回答にたどり着くまでの過程を簡単にすることも可能です。

顧客満足度の向上

顧客が企業に問い合わせて質問をした際に、その担当者の知識や経験によって対応や時間に幅がある場合がありますが、顧客にとっては解決までに時間がかかったり、サービスの質が不安定であることは好ましいことではありません。
顧客がFAQを閲覧することで自己解決できたり、社内FAQシステムによる質問と回答のマニュアル化によって担当者が提供するサービスの質の安定へとつながるため、顧客満足度の向上にもつながります。

対応時間(AHT)の短縮

オペレーターの対応時間が長くかかってしまう原因として、回答を探す作業が挙げられます。
顧客から問い合わせを受けたときに、オペレーターのスキルレベルによっては回答が不十分なものになってしまったり、確認に時間が取られてしまったりといったことが起こるのです。
しかし、社内FAQを充実させることで、情報を探す時間を短縮することができるため、顧客からの質問に対してスピーディーな対応が可能となります。

FAQシステムの比較方法

利便性の高いFAQシステムですが、多くのベンダーが存在し、有料・無料を問わずさまざまなサービスが展開されています。
その中から自社に適合するものを選び、効率よく使うためにはどのような点を比較すればいいのでしょうか?
FAQシステムを使いたい場面や状況によって、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

システムの連携ができるか

自社ですでに使っているシステムやこれから使いたいシステムがあり、それと連携させたいという場合は、これから利用しようと思うFAQシステムが連携できるかどうかを確認しておく必要があります。
例えばAIを使ったチャットボットとFAQシステムを連携させると、社内用・顧客用のどちらにも便利なツールとして運用することが可能です。
また、CRMと連携させることによってCRMに蓄積されたナレッジからFAQを作成するといったことも可能です。

顧客・社員が使いやすいものか

顧客や社員が主にどのようなデバイスを使ってFAQを参照するかどうかもシステムを検討するにあたって参考になる点です。
システム自体が使いやすくても、視認性が良くなければ使いづらいものとなり、逆に負担が増加してしまうことにもなりかねません。
現在、Webサイトを閲覧するデバイスの割合はモバイルが半分以上を占めています。
さまざまなデバイスに対応させたいという場合はマルチデバイス対応のFAQシステムも選択肢に入れるといいでしょう。

オンプレミス型かクラウド型か

自社サーバでシステムを構築するオンプレミス型では、機材やメンテナンスなどのランニングコストは高くなってしまいます。
しかし自社の既存のシステムと連携できるFAQシステムを構築することが可能であるなど、カスタマイズ性に優れ、高いセキュリティ強度を持ちます。
一方、現在主流のクラウド型は、外部ネットワークを使用するため、ランニングコストが安くなります。
また、自社でサーバ管理をする必要が無いので業務の負担も軽減されます。

更新が容易か

FAQシステムを運用していくにあたって、更新が容易かどうかもパフォーマンスに影響します。
大量の正しい情報を継続して更新し続けることが求められますから、チームで運用していく中で共同作業がしやすいシステムを選ぶのがいいでしょう。
更新するにあたって作業効率を高めるため、作成したFAQを他の社員がチェックしてから公開できるチームパブリッシング機能が搭載されているかどうかも比較検討のポイントです。

外国語にも対応できるか

海外でFAQサイトを提供したり、FAQシステム運用の海外展開などによって海外の顧客や人材がFAQシステムを利用する場合には、日本語だけではなく外国語にも対応しているFAQシステムを選ぶ必要があります。
コールセンターやヘルプデスクなど、顧客のサポート対応業務を海外に置く場合でも、外国語に対応しているFAQシステムを利用することで、応対効率の高いオペレートが可能となり、業務の属人化も避けることができます。

FAQシステムは無料のものでも良い?

FAQシステムにはさまざまな種類がありますが、中には無料のものもあります。
ランニングコストを低く抑えたい場合はそういった無料のシステムを選んでもいいのでしょうか?また、ある一定期間は無料で使えるなど、無料トライアルを利用できるFAQシステムもあります。
ここからは無料のFAQシステムが実用可能かどうかを詳しく解説していきます。

無料トライアルを行っているFAQシステムとは?

有料FAQシステムの中には無料トライアルを行っているものもあります。期間は決められていますが、その間は機能制限無く使えるものも多くあります。
どのような使用感か、実際にはどのように利用することが可能か、自分で触って確かめることができます。
無料トライアル中に他のFAQシステムの方がニーズに沿っているとわかった場合でも、無料期間中ならコストはかかりません。
機能の面などで迷ったときには資料を請求するとともに、無料トライアルを利用してみるのもいいでしょう。

オープンソースのソフトウェアで作ることも可能

オープンソースのソフトウェアを用いてFAQシステムを作って導入することも可能です。オープンソースのソフトウェアは誰でも使うことができますが、導入やカスタマイズに専門的な知識が必要です。
また、商用利用が禁止されていたり、著作権の表記が必須であったりと、ライセンスによっては禁止されていることや必要な項目があります。
それぞれのオープンソースによってライセンスに準拠した利用をする必要があるため注意が必要です。

無料のFAQシステムのデメリット

無料のFAQシステムはコスト面では大変有用ですが、有料のシステムと比較するとデメリットもあります。
自社で作成できるオープンソースのソフトウェアも含めて、機能制限や作成にあたって注意しなくてはならない点など、無料FAQシステムのデメリットについて見ていきましょう。

機能が制限されていることが多い

無料のFAQシステムには機能制限が設けられていることが多いです。
具体的には、FAQの数やアカウント数、使用できる日数が制限されていることがあります。
また、既存のシステムとの連携を取ることができないという場合もあります。
自社のFAQシステム運用にあたって問題にならなければいいですが、制限によって業務に差し障りが出て負担が大きくなってしまうという場合は、有料のFAQシステムを検討した方がいいかもしれません。

作成に知識が必要になる

オープンソースの誰でも無料で利用できるソフトウェアは、低コストでシステムを構築でき、機能の追加やバグの修正にも自社で速やかな対応が可能なことや、マルチプラットフォームに対応しているなど、メリットも多くあります。
しかしながら、オープンソースを使ったFAQシステム作成には専門的な知識が必要とされるため、社内に適切な技術者がいない場合はFAQシステムの作成・運営ともに難しいものとなるでしょう。

ライセンスに準拠する必要がある

オープンソースのソフトウェアを使用する場合、ライセンスに準拠する必要があります。改変が禁止されていたり、改変部分のソースを公開しなくてはならないとしているものもあります。
ライセンス違反を犯すと、場合によっては多額の損害賠償が発生することもあるため、慎重な対応が求められます。
オープンソースのソフトウェアを使用する場合にライセンス違反を起こさないためには、外部コンサルの導入や自己診断チェックリストなどのツールを用いた自己評価を行うといった対応が必要です。

FAQシステムの導入前に必要なこと

FAQシステムを導入するにあたって、今後システムを運営していく上で重要なポイントがいくつかあります。
チャネルの設定や顧客の疑問などのナレッジの蓄積、自社の課題について、FAQシステムの導入前には具体的にどのようなことが必要なのか、明確にしておくと役立つことについてわかりやすく解説していきます。

チャネルの設定

FAQシステムの運用にあたって、顧客がどのようなチャネルで問い合わせをするかということを考えなくてはなりません。
例えばFAQサイトの他にはメールや電話、問い合わせフォームやSNSなど、多様なチャネルを想定することが可能です。
そういったマルチチャネルからFAQシステムがナレッジを参照することによってFAQデータが活用されます。
また、顧客層のニーズに合わせたチャネルを設定することで、より顧客満足度の高いサービスを提供できるでしょう。

顧客の疑問の蓄積

顧客がどのような疑問を持っているのか全くわからない状態から、FAQシステムを利用しても、いきなり効果が上がるということは期待できません。
まずは顧客がどのような疑問を持つことが多いのか、疑問を蓄積することが重要です。
顧客が困ったときに、まさに知りたい情報がどのようなものかということを顧客の疑問を蓄積し、顧客の視点に立って考えることが、より多くの顧客に利用されるFAQを作成するためのポイントです。

自社の課題を明確にする

そもそもなぜ自社にFAQシステムを導入したいのか、現在と比較してFAQ導入後に期待することは何なのかといった運用の目的を明確にすることで、導入するFAQシステムの比較検討や導入後の利用がスムーズになります。
すでにFAQサイトがある場合には、どのような改善を求めるかを明確にしましょう。
顧客のFAQサイト利用量を増やしたい、社内でナレッジを蓄積して業務の効率化を図りたい、といったものが例として挙げられます。

FAQシステム導入事例

FAQは導入することでコールセンター業務の効率は高まります。
しかし、実際にどのように活用するのか、必要性がわからないことで導入を踏みとどまっている企業も多いのではないでしょうか。
ここでは実際にFAQシステムを導入した企業の事例や得られた効果につて紹介していきます。

顧客向け導入事例

大手旅行代理店H社では、「航空券やホテルの予約を済ませた顧客向け」と「予約を検討している顧客向け」のFAQシステムを導入しています。
導入背景として、顧客一人当たりの平均通話時間が長くなることで業務効率が低下し、利益に影響が出ることがありました。
そこでH社は平均通話時間の短縮を目的にFAQシステムを設置しました。
システム導入後は、ユーザー閲覧履歴をオペレーターがその都度確認することで自信をもって提案・案内ができるようになり、顧客満足度向上にもつながっています。
また、顧客が言語化できない疑問や課題を推察することで、課題とされていた平均通話時間の軽減に成功し業務の効率化につながりました。

社内向け導入事例①

コールセンター代行サービスを提供しているA社は平均応対時間を軽減することで、生産性向上につなげるオペレーター向けのFAQシステムの導入をしました。
在宅コールセンターを運営するA社は、在宅オペレーターが顧客からの問い合わせのたびに本社へサービス内容や商品内容の確認の連絡が多く寄せられていました。
こうした対応による本社の業務効率の低下が課題とされていました。
A社は業務効率を高める解決策として、サービスや商品に関する知識の少ないオペレーターの補助に有人チャット機能が搭載されているFAQシステムを導入、在宅オペレーターが確認したい代表的な事柄について自己解決できる導線を確保しました。
これにより課題とされていた平均応対時間の大幅な軽減に成功したのです。

社内向け導入事例②

建設会社のT社は、社内ヘルプデスク業務の効率を高めるためにFAQシステムの導入をしました。
低頻度でありながらも定期的に発生する事務手続きや、社内で問い合わせが多い内容をFAQシステムで管理することで、ヘルプデスクへの入電数を大幅に削減することに成功しました。
また、FAQのブラッシュアップが簡単にできるシステムを活用しているため、定期的なFAQのシステム改善を行えます。
定期的にFAQの中身を見直すことで、社員が常に新しい情報を確認できるため、導入段階と同じ効果を発揮し続けることができるでしょう。

スムーズなFAQシステムの導入ならコラボス

FAQツールの導入をご検討中の方はぜひ、コラボスの「CollasQ」をご利用ください。
CollasQは内部・外部両方で活用可能なFAQツールです。チャットボットとの連携も可能なため、コールセンターの業務効率化に大きく貢献いたします。
また、CollasQはお問い合わせから最短2週間で構築可能。初期費用もかからないため、スピード感を持って導入可能です。
利用ユーザー数・ビュー数に関わらず、月額30,000円〜で運用可能なFAQツールCollasQについてご質問がございましたらお気軽にコラボスまでお問い合わせください。

この記事の執筆者

    コラボスブログ編集部

    株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
    960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
    本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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