フロント業務の効率化のカギはクラウド型PBXにあり
「電話での問い合わせにも力を入れたいが、様々な業務と並行して受電するため、うまく対応できない……」といった課題を抱えるホテル経営者の方は多いでしょう。
電話のつながりにくさは、顧客満足低下が懸念されるためホテル経営者の方にとっては非常に重要な課題です。
そのため、最近ではホテル・旅館の電話にPBXを導入する旅館・ホテルが増えてきています。
PBXとは、Private Branch eXchangeの略で、内線同士をつなげたり、あるいは外線を管理、制御したりするシステムの総称で、コールセンターではもちろん、旅行、ホテル、レジャー業界でも利用されています。
この記事では、ホテル・旅館におけるPBXの導入について、トレンドとなっているクラウド型PBXを中心に解説していきます。
ホテルでの導入が進んでいるクラウド型PBXとは
PBXとは、正式名称を「構内交換機」という、受け取った電話をそれぞれの担当者につなぐための電話交換システムのことです。
かつてPBXはオンプレミス型という大型の機械を設置することで利用できるタイプのものがほとんどでしたが、最近では機械の設置工事不要のクラウド型PBXを導入する企業・ホテルが増えてきています。
- オフィスを移転する時に回線の工事が必要になる
- 社内の電話でしか対応できない
- 導入費用が高い
など、さまざまなデメリットを抱えていたPBXでしたが、近年登場したクラウド型PBXであればこれらのデメリットをすべて解消できます。
クラウド型PBXは、従来のPBXの機能をクラウド上に持たせた仮想的なPBXのことを指します。
クラウド型PBXを導入することによって、今までの機械を設置せずにPBXの機能を利用することが可能です。
- 機械設置のためのスペースが不要になる
- 電話用の回線の工事が不要になる
- 費用を抑えて導入・運用ができる
などさまざまなメリットがあり、近年急速に普及しているのです。
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クラウド型PBXの導入が進んでいる理由
クラウド型PBXは、これまで利用されてきたPBXよりも高機能であることも多く、導入することでさまざまな効果が期待できます。
ここからはホテルにオンプレミス型ではなくクラウド型PBXを導入することのメリットについて、以下で詳しくみていきましょう。
初期費用が安い
オンプレミス型のPBXを導入する際には、まず初期費用として数百万円〜千万円単位の費用がかかります。
さらに、オフィスを移転するたびに回線の工事費と、ランニングコストとして保守管理のための人件費もかかります。
しかし、クラウド型PBXを導入することにより、これらの工事費、保守管理費用がかからなくなります。
クラウド型PBXは、それに対応したインターネットに接続したデバイスに導入することで、それがあたかも社内電話であるかのように機能させることができます。
また、複数の箇所に拠点をホテルの場合、それぞれの拠点ごとに回線を敷く必要があります。
こうなると、物理的な電話を導入する際の初期費用はさらにかさんでしまいます。
初期費用が極めて安く済むというのは、クラウド型PBXが持つ大きな魅力の一つです。
省スペース
クラウド型のPBXは、従来のPBXが持っていた機能をクラウド上での提供に移行したものとなります。
したがって、物理的な環境の構築が不要となり、クラウド上のみで内線の構築、あるいは外線の制御が可能です。
物理的な環境構築が不要になることで、機械設置の必要がなくなり、省スペースであるというメリットが挙げられます。
また、パソコンに対応しているクラウド型PBXサービスであれば、パソコンにも電話の機能を持たせることもできます。
さまざまな電子機器と連携する時にも回線を設置する必要がなくなり、見た目もスッキリすることは間違いありません。
さまざまな機能を選択できる
今まで電話をする時には、誰が取って誰につなぐのかなど細かなルールを定めなければいけませんでした。
しかし、クラウド型PBXではそのようなルールすべてクラウド上のシステムに任せることができます。
例えば、「受付の電話をまず鳴らして、誰も出られない場合に本社の電話を鳴らす」であったり、「電話がなったらまず総務部の電話を鳴らし、もし出ないようであれば〇〇部の電話を次に鳴らす」であったりと、非常に細かなルールを設定することが可能です。
これによって対応遅れや漏れのリスクを減らすことができます。
また、PBXにはIVR(音声自動応答)が搭載されているものがあります。
例えば「ただいま担当者が不在です。〇時以降におかけ直しください。」などといったメッセージをあらかじめ録音しておいて、流すことが可能です。
以上のように、クラウド型PBXでは業務を行うにあたって、備えていると便利な機能を多くカバーしています。ビジネスの効率化が図れることも、クラウド型PBX導入の大きなメリットの一つです。
K社の導入事例
実際にクラウド型PBXの導入で業務改善に成功した事例をご紹介します。
K社は、経営困難な旅館・ホテルなどを買収し、潜在能力のある施設の再生を手掛けています。
K社は80年の歴史を誇る旅館を再生し、初期投資を3年で回収するなど改革を起こし、業界内で評判となりました。
その背景にクラウドサービス「COLLABOS PHONE」、「COLLABOS CRM」の導入で大幅な業務の効率化があります。
導入した動機
K社は、顧客から寄せられる「電話がつながりにくい」という意見から顧客満足度低下の恐れがあると感じました。
原因として、旅館のフロント業務と並行して、予約受電・営業電話・取引先からの電話を受けており、一所に電話が集中することで電話がつながらない事態が発生していたのです。
そこで、顧客専用窓口を新設する判断にあたりコスト面・導入までのハードルが低いコラボスのクラウドサービスを導入し、短期間でコールセンターを軌道に乗せることに成功しました。
導入後の業務変化
K社にコラボスのクラウドサービス導入後、3つの問題の解決が実現しました。
1点目は、放棄呼の改善です。
従来の運営では、予約の電話や営業電話・取引先からの電話を1つの電話で受けていたことにより、「つながりづらい」と顧客から意見がでていました。
ですが、コラボスのクラウドサービスであるコラボスフォンを導入しレポート機能を活用したところ、各時間帯の着信数を把握することが可能になったのです。
着信数の把握ができたことで、適切な人員配置が可能となり応答率が90%まで改善でき、顧客から「つながりにくい」という意見がなくなりました。
2点目は、電話対応力の向上です。以前は受電を受けたあと、顧客情報を探してからの応対になっていたため、1件の応対を完了させるのに多くの時間を費やしていました。
コラボスのシステム導入後は、ポップアップ機能を活用することで受電のあった電話番号を基にさまざまな顧客情報を自動的にPC画面上に表示できるようなったのです。
自動的に画面上に顧客情報が表示されるため、顧客情報検索の時間を削減でき、結果として1件あたりの応対時間を大幅に削減することに成功しました。
3点目は、オペレーターのスキル強化の時間確保です。
以前は、呼量の予測ができずいつでも電話応対ができるように呼量が少ないタイミングでも待機していました。
しかし、コラボスのシステム導入をしたことで、呼量の少ない時間帯をあらかじめ推測できるようになり、その時間にスキル研修を行うなど時間の有効活用が可能となりました。
クラウド型CTIシステム導入のメリット
クラウドCTIの導入メリットは大きく3つあります。
- メリット1「低コストでの導入」
クラウドCTIは、自社にサーバーを導入する必要がないため、機器購入などの費用がかからず、低コストで導入ができます。 - メリット2「ネット回線があれば場所を気にせずに利用ができる」
ネット回線があれば、場所を気にせずクラウドCTIへアクセスができます。スマホのアプリと連携させることで、外出先での対応もできます。 - メリット3「利用開始までの期間が短い」
クラウドCTIは、オンプレミス型とは違い、インターネット上のサービスを利用します。そのため短い期間で稼働開始が可能となります。
ホテル業界のコールセンターシステムならコラボス!
今回は、最近ホテルを中心に導入の進むクラウド型PBXについて解説しました。
以前より柔軟な業務が求められる現代において、従来の固定電話の持つ煩わしさを解消してくれるクラウド型PBXサービスは、必要不可欠な存在になりつつあります。
これを機にクラウド型PBXの持つ強みを知り、ぜひ導入することを検討してみてください。
また、
- 電話がつながりづらく、呼損が多く機会損失が発生している。
- 過去の問い合わせ内容がわからず、再入電の際に聞き返す等、お客様へ負担をかけている。
- 質問内容がデータ化されておらず、電話対応が属人化している。
などの課題を感じているホテル経営者の方はぜひ、コラボスのコールセンターシステムをご覧になってください。
コラボスの「@nyplace」は国内のコールセンターでもトップクラスのシェアを誇るAVAYA社が提供しているクラウドPBXサービスで、固定電話と比べて低コストで導入可能です。
電話の録音や自動アナウンスによる応答機能はもちろん、電話の要件や、オペレーターの経験年数に合わせて最適と思われるオペレーターに自動でつなぐことができるACD機能や、電話の問い合わせのあった時間や件数をリアルタイムで蓄積する「Call Management System」機能も搭載しています。
情報の管理がスムーズになるというのも、クラウド型PBXの大きな強みの一つです。
@nyplaceはその強みを最大限に発揮した、まさに最先端のクラウド型PBXサービスといえるでしょう。
また、社員の増減や事業規模の拡大に合わせて、契約する回線の数を手軽に調整できるため、柔軟な運用を実現することができます。
また、「COLLABOS PHONE」は@nyplaceと比べてさらに安価で導入が可能であるPBXです。
ACDやCall Management Systemといった便利な機能は十分に備えており、遜色なく利用することができます。
また、COLLABOS PHONEに実装されている「コーチング」という機能はオペレーターのみに聞こえる音声を遠隔からリアルタイムで届けるというものです。
コーチング機能があることで、経験が浅いオペレーターも安心して対応することが可能となります。
初期設定も簡単なため、導入に手間がかからないのも大きな魅力でしょう。導入にあたって準備しなくてはならないものは、ソフトフォンをインストールするために必要なパソコン、社内用のインターネット環境、LAN環境のみです。
コールへの応答に必要となるヘッドセットは必要に応じて会社が手配することが可能です。
コールセンターシステムの導入にお悩みのホテル経営者の方はぜひ、コラボスへご相談ください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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