2026/02/20
マネジメント
インバウンドコールセンターとは?アウトバウンドとの違いや業務の種類は?運用のコツも
コールセンターは、企業と顧客をつなぐ重要な接点です。とくにインバウンドコールセンターは、顧客からの問い合わせや注文を受ける窓口として、企業の印象や顧客満足度を大きく左右します。
近年はDXの進展やAI技術の普及により、インバウンド業務は単なる「電話受付」ではなく、顧客体験(CX)を設計する戦略部門へと進化しています。本記事では、インバウンドコールセンターの業務内容やアウトバウンドとの違い、費用相場、さらに最新のシステム活用までを、2026年時点の情報を踏まえてわかりやすく解説します。
目次
インバウンドのコールセンターとは?
インバウンドコールセンターとは、顧客からかかってくる電話に対応する業務を担う部門のことを指します。「入ってくる」という意味のとおり、企業側から発信するのではなく、顧客からの連絡を受けるのが特徴です。
主な業務は、商品やサービスに関する問い合わせ対応、注文や予約の受付、契約内容の確認、クレーム対応、さらにはテクニカルサポートまで多岐にわたります。電話が鳴るまで内容が分からないため、オペレーターには幅広い知識と柔軟な対応力が求められます。
近年では、単に問い合わせに答えるだけでなく、通話中に関連商品を提案するアップセルやクロスセル、解約を防ぐリテンション対応など、売上に貢献する役割も担うようになっています。インバウンド部門は、今やコストセンターではなく、利益創出に寄与する重要な部門と位置づけられています。
アウトバウンドコールセンターとの違いは?

インバウンドと対になるのがアウトバウンドコールセンターです。アウトバウンドは企業側から顧客へ電話をかける業務で、営業活動やアポイント取得が主な目的となります。
両者の大きな違いは、電話の起点と顧客心理です。インバウンドでは顧客が自ら連絡をしているため、何らかの関心や課題を持っている状態です。一方アウトバウンドは、まだ商品やサービスへの関心が高くない相手にアプローチするケースも多く、心理的な距離があるところからスタートします。
そのため、インバウンドでは問題解決力や共感力が重視され、アウトバウンドでは営業力や提案力が重要になります。ただし近年は、顧客データやマーケティングオートメーションと連携することで、アウトバウンドも精度の高いターゲティングが可能となり、両者の境界は以前よりも曖昧になりつつあります。
関連記事:コールセンターのアウトバウンド業務とは?必要スキルや効率化のポイントを解説
コールセンターのインバウンド業務の種類
インバウンドコールセンターの業務は、大きく分けると次の3つに分類されます。
- テレフォンオペレーター
- カスタマーサポート
- テクニカルサポートやヘルプデスク
この3つの業務の役割・仕事内容を詳細にお伝えしていきます。
テレフォンオペレーター(テレオペ)
主に新規顧客からの注文や申し込みを受け付ける業務です。商品説明、在庫確認、個人情報のヒアリング、システム入力までを担います。スピードと正確性が求められ、売上に直結しやすいポジションです。
カスタマーサポート
既存顧客からの商品・サービスに関する質問や意見、契約内容の確認などに対応します。単なる回答だけでなく、顧客の不安を解消し、満足度を高めることが重要な役割です。企業の印象を左右する“顔”ともいえる業務です。
テクニカルサポートやヘルプデスク
製品の不具合や操作方法など、専門性の高い問い合わせに対応します。技術的な知識が必要となるため、より高度な対応力が求められます。近年では電話に加え、メールやチャットなど複数チャネルでの対応が一般的です。
インバウンドコールセンターを委託する場合にかかる費用
インバウンド業務を外部委託する場合、費用体系は主に従量課金制と席課金制に分かれます。従量課金制では1件あたり数百円から1,000円程度が相場で、席課金制では1席あたり月30万円から60万円程度が目安とされています。
規模が大きくなると、月額数千万円規模になることも珍しくありません。そのため近年は、クラウド型システムを活用して自社運用(インハウス)に切り替える企業も増えています。
インハウスでインバウンドコールセンターを運用するメリット

インハウスとは、自社内で業務を行うことを指します。
クラウドPBXやクラウドCTIの普及により、初期投資を抑えてコールセンターを構築できる環境が整いました。これにより、インハウス運用のハードルは大きく下がっています。
自社で運用する最大のメリットは、顧客の声をダイレクトに商品改善やマーケティング施策に活かせる点です。実際の問い合わせ内容を分析することで、FAQの改善やUI改修、サービス内容の見直しなどにつなげることができます。また、社員教育の一環としてコールセンター業務を経験させることで、顧客理解を深める取り組みも増えています。
インバウンドコールセンターの課題やデメリットは?
インバウンドコールセンターは日々お客様の満足度向上に努め、業務を行っているため、比例して課題も出ますし、応じてデメリットも発生します。主な課題、デメリットを3つ紹介いたします。
教育費用の発生
インバウンドのコールセンター業務は、要求されるスキルの範囲が広いことや、商品・サービスについての知識を身に付けることなど、教育に多くの時間とコストがかかります。
対応品質の標準化
お客さまへの対応は、どのオペレーターでも問題なく対応できるようにしなくてはならないため、定期的な勉強会や習熟したオペレーターが新人オペレータの通話をモニタリングしたりなど、教育者の工数を割く必要があります。
離職率が高くなっている
最も多いのが、オペレーターがクレーム対応をした際、心理・精神的に大きなストレスにつながってしまうためです。
インバウンドコールセンターの離職率が高い理由
ここではインバウンドコールセンターの離職率が高い理由について、大きく4つに分けて説明していきます。
インセンティブがない場合が多い
インセンティブのように、目に見える評価というのは、仕事に対する意欲に大きく影響を及ぼします。派遣社員であったり、完全時給制の場合はインセンティブがないことが多く、やりがいを感じにくい場合があります。コールセンタによって、報酬の制度は変わってくるため、就職先として、自分に合ったインセンティブ制度のあることも重要な指標となります。
またアウトバウンド業務と比べると、アウトバウンドの場合は売り上げの割合の何%かが報酬に繁栄されることもあり、インバウンドでは成績に応じた収入が得られにくいことが、難点といえます。
クレーム対応など、精神的負荷が高い業務がある
コールセンター業務におけるクレーム対応は重要な業務ではありますが、オペレーターにとっては精神的負担になる業務である可能性もあります。
お客様のご意見や不満を正確に理解し、問題を解決していく必要があります。内容によっては、会社側に日があることを認め謝罪し、顧客の心情に寄り添う対応を行う必要もあります。
ただしクレームを受けたことにより、今まで気が付かなかった課題が顕在化することもあり、業務改善やサービス改善につながることもあるため、真摯に対応していく必要があります。
仕事のコントロールがしにくい
インバウンドは受け身対応となるため、呼量によってはオペレーター自身が仕事をコントロールできなくなったり、捌けなくなる可能性があります。また、呼量が増えたり、緊急やイレギュラーの対応が増えても、パニックにならず冷静に対応することが求められるため、自分自身をコントロールしていくことも業務を行う上で重要になります。
自分自身の仕事と、状況をうまくコントロールできないことによるストレスも発生する可能性がるため、離職率が高い理由一つといえます。
会話のみでも疲労感が溜まりやすい
コールセンター業務において、オペレーターは数多くの顧客と会話します。座っている状態ではあるものの、長時間にわたるため、座っている姿勢のまま凝り固まってしまい血行が悪くなり、肩こりや腰痛などの症状が出てくる可能性があります。健康的に業務を続けていくためにも、リフレッシュできる方法(体操など)を知っておくことがいいでしょう。
インバウンドコールセンターが向いている人や必要なスキルは?
インバウンドは、お客様からの電話をとるまで、明確な内容がわかりません。お客様がどんな目的・要望があるのかなど、会話を通して聞き出す必要があるため、一定のスキルや経験が求められます。主なスキルを4つご紹介いたします。
柔軟な応対スキル
インバウンド業務では、お客様の悩みや要望を真摯に耳を傾けて、頂いた情報を認識の齟齬なくヒアリングする必要があります。その内容に合わせて的確に答えを出したり順を追って分かりやすく説明したり、
柔軟な対応力が求められます。対応次第ではクレームに発展してしまう可能性もあるため、重要なスキルです。
商品・サービスを理解するスキル
基本的にコールセンターは、商品知識をまとめたマニュアルやトークスクリプトなどを確認しながら仕事を進めることができます。リアルタイムでお客様と会話している中、質問を受けるたびにマニュアルを確認していたら、お客様の不安や苛立ちに繋がりかねません。最低限、商品やサービスの基礎知識を理解した上で対応できるよう、日々の研修や勉強会でインプットすることが大切です。
ホスピタリティスキル
電話をかけてくるお客様の多くは、トラブルに直面して悩んでいたり、何をしていいかわからず困惑しているケースがほとんどです。そのため、「困っている人を助けたい」「力になりたい」という気持ちがあり、お客様に寄り添った対応ができる、高いホスピタリティが欠かせません。
タイピングスキル
インバウンドでは、お客様の話を聞きながら、「どのような問い合わせ内容か」「どのサービスについてか」「どんな対応をしたのか」などといった内容を証拠(エビデンス)としてデータに残す必要があります。ですので、ブラインドタッチ操作やスピーディーなタイミングができると、、業務をスムーズに進めることができます。
インバウンドコールセンターの運用で売上を出すコツ
インバウンドのコールセンターは、対応する内容が複雑であり、コツを理解することで運用しやすくなります。まず、対応マニュアルの作成が必要であり、「ビジネス電話の基本」や「よくある質問に対する回答」などをマニュアル化すると良いでしょう。一般的にインバウンドでは、「顧客満足度向上」と「生産性・効率性のアップ」などが目標になっている場合が多く、目標達成までのプロセスをわかりやすくするため、KPIの設定がおすすめです。自社のコールセンターに適したKPIを設定することで、業務改善にも繋がり、目標達成がよりしやすくなります。
また、インバウンドのコールセンターを運用する場合、コールセンターシステムを使用すると、効率化が目指せます。例えば新人オペレーターとベテランオペレーターでは熟練度が全く異なりますが、それに関わらず複雑な対応が必要な業務を対応する必要があり、そういった業務を新人オペレーターに対応させることは、少なからずリスクが伴います。そのような場合に必要になるのが、一部の電話交換システムが持つ「着信振り分け」機能です。その機能があれば、ベテランオペレーターに振り分けることが可能で、大きなクレームになってしまうというリスクを避けることができます。
アウトバウンドコールセンターだと効果が無いのか?
アウトバウンドコールセンターはインバウンドコールセンターと違い、電話が来るのではなく、架ける(架電)することがそもそも違う点です。お客様が自社のサービス・商品の理解が浅いケースが基本なので、話を聞いてもらえないことが多い傾向にあります。
しかし、お客様のターゲットを明確にして、それに合わせたお客様のリスト作成や過去一番アポ・受注ができた成功例をもとにトークスクリプトを作成すればお客様に不快感なく、スムーズな対応ができるため、売り上げにも直結させることができます。いずれにしてもインバウンドもアウトバウンドもお客様に寄り添いながら対応することは共通していますね。
インバウンドコールセンターに必要なシステム
インバウンドコールセンターに必要なシステムや機器について、ご説明いたします。
PBX
PBXとは、「構内交換機」の英語表記の言葉になります。複数の電話機を1つの電話番号にまとめ、適切な接続先に転送するシステムです。
代表的な機能は、
IVR(自動音声応答)や通話録音などがあげられます。
関連リンク:PBXとは?仕組み・機能・種類・選び方のポイントをわかりやすく解説
CTI
「Computer Telephony Integration」の略です。主に電話機とPCを連携させることで、多種多様な機能を追加することができるコールセンターを構築する上で重要なシステムです。
関連リンク:CTIシステムの仕組みとは?選び方のポイントも解説
関連リンク:CTIとは 機能やメリット・デメリット、選び方、注意点などを徹底解説!
ヘッドセット
相手の声を聴くためのイヤホン、ヘッドホンと自分の声を伝えるためのマイクが一つになっている機器です。コールセンターには必須です。
関連リンク:コールセンター 業務を効率化!ヘッドセット選びの5つのポイント
電話システムを活用するなら「VLOOM」
インバウンドコールセンターの課題は、「人で頑張る」だけでは限界があります。だからこそ、仕組みで解決することが重要です。
クラウド型AIコールセンターPBX/CTIシステム「VLOOM」なら、
を実現できます。
インバウンド業務の効率化と品質向上を同時に目指すなら、VLOOMの導入をぜひご検討ください。

まとめ
今回は、インバウンドコールセンターを相対的なアウトバウンドコールセンターと比較しながら、
ご説明させていただきました。
両方違いは、たくさんありましたが、
お客様に寄り添いながらという観点では、同じですね。
今後も、コールセンター周りのお役立ち情報を発信していきますので、
よろしくお願いいたします。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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