2020/09/2
PBX/CTI
コールセンターシステムのCTIとは?CRMとの違いやおすすめCTIをご紹介
「CTI(Computer Telephoney Integration)」とは、電話対応業務をコンピューター化するためのシステムです。
コールセンターの効率化や機能向上に役立つシステムとして注目を集め、大手企業から店舗まで広く支持されています。
この記事はCTIの機能やメリットについて、順を追って分かりやすく解説したものです。
さらに、CRMとの違いやおすすめのCTIサービスもご紹介します。
お客様と電話を通じてコンタクトする会社を運営されている方は、ぜひご一読ください。
目次
コールセンターシステムのCTIとは?
CTIの特徴は、コールセンターの業務をコンピューターやデータベースと連携できることです。
この点がCTIを導入する最大のメリットといえます。
CTIを導入すると、オペレーターは電話の受信や発信を、PCを介して行うことができます。
PCの画面上にお客様の履歴情報を表示したり、新たに得た情報を入力したりしながら通話することが可能になるのです。
つまり、CTIはお客様に対して、より細やかでスピーディーな電話対応を提供するためのシステムといえるでしょう。
CTIを活用すれば、既にある顧客管理システムやデータベースと連携することもできるので、コールセンター業務の機能や効率は飛躍的に向上します。
また、CTIはオペレーターの能力や稼働状況に応じて着信を振り分ける機能なども備えています。
CTIの導入は、顧客満足度の向上に繋がるだけでなく、オペレーター業務をサポートし、無駄な時間や経費の削減にも貢献できるシステムといえるでしょう。
御社のコールセンターや顧客管理システムのさらなる品質向上を図るためには、ぜひCTIの導入を検討したいところです。
それでは、CTIの具体的な機能や利便性について詳しくご紹介します。
- 関連記事:CTIとは
CTIの機能
CTIには実は様々なタイプやシステムがあり、それぞれに利用できる機能やサービスも違ってきます。
まずは一般的なCTIサービスの機能について基本的な情報から押さえておきましょう。
CTIのできること
システムを提供する各サービスの違いはありますが、CTIで利用できる主な機能は以下の通りです。
- 「顧客情報表示機能」
PC画面に通話中のお客様に関わる情報を表示できるため、より顧客ニーズに合った対応が可能になります。
サービスによっては、受信と同時に顧客情報を自動表示するポップアップ機能が利用できる場合もあります。
この機能を活用すれば、最大限にスピーディーな対応が実現でき、顧客満足度の向上に繋がるのがメリットです。
- 「通話録音機能」
お客様との会話を自動で録音することができるので、聞き逃しや聞き間違いといったトラブルの防止に有効です。
後から会話やクレーム対応の内容を再確認できるので、オペレーターの応対能力の向上にも役立ちます。
- 「ACD(着信振分機能)」
各オペレーターのスキルや稼働状況に応じて、お客様からの着信を最適に振り分けることが可能です。
この機能を利用すれば、一部のオペレーターに着信が集中することを防げるので負担軽減に繋がります。
サービスによっては、過去に応対したオペレーターに優先的に振り分ける機能も利用できるので、お客様の満足度はさらにアップするはずです。
- 「IVR(自動応答機能)」
対応できるオペレーターがいないケースや対応窓口が別にある場合などに、音声ガイダンスを自動再生することができます。
CTIを活用すれば、せっかくお問い合わせいただいた大事なお客様を逃さない、あるいは適切な窓口にご案内することができるでしょう。
CTIのできないこと
CTIは上記のような機能によってコールセンター業務を効率化してくれる便利なシステムですが、万能という訳ではありません。
例えば、顧客情報を管理し、お得意様の顧客情報だけを特別に反映して、懇切丁寧なアプローチを試みるといったコンシェルジュ的な機能は一般的なCTIに搭載されていません。
あくまでも機械的に電話対応業務を効率化するのがCTIと考えると分かりやすいでしょう。
そこで必要となってくるのがCRMとの連携です。
CTIとCRMを連携すると、CTIにできない部分をCRMが補完して相乗効果を発揮することができます。
例えば、CRMと連携すると、通常のCTIにはできない「子細な顧客レポートの作成」や「データベースを有効活用した提案営業」などができるようになります。
また、CTIといっても、個別のサービス毎に利用可能な機能が大きく異なります。
この点にも注目して最適なCTIサービスを選択することが肝要です。
CTIとCRMの違いは?
上記の通り、CTIを最大限に有効活用するためにはCRMとの連携が不可欠です。
そこで、まずはCTIとCRMの違いをしっかりと確認しておきましょう。
CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客管理システムの総称です。
CRMは、お客様の年齢や性別といった属性情報、購買頻度や購買価格などの行動データを蓄積し、それらを分析することでより効果的なアプローチを可能にするシステムといえます。
一方、CTIは既にご紹介した通り、電話対応にコンピューターを連携して効率化するシステムです。
一部のオールインワン型CTIサービスでは、顧客管理機能が利用できる場合もありますが、基本的には付帯しません。
一方、通常のCRMには電話対応機能が付いていないケースがほとんどです。 両者の違いはまさにこの点にあります。
つまり、電話対応業務の効率化に重きをおいたシステムがCTI、顧客管理を重点的に行うシステムがCRMということになります。
CTIとCRMはそれぞれ担うべき役割が異なりますが、互いに完全に独立したシステムという訳ではありません。
両者の違いを踏まえつつ、CTIとCRMを効果的に連携して運用するのが得策といえるでしょう。
コールセンターにおけるCTIの選び方
CTIはコールセンター業務や発信型の営業に多くのメリットをもたらすシステムです。
ただし、人気や評判だけでCTIを選ぶのは失敗のもと。
御社独自のニーズを踏まえて選ばないと、本当に必要な機能が使用できない…といったトラブルにもなりかねません。
「既に運用しているデータベースと連携したい」
「テレアポ業務を強力にサポートしてくれるものが良い」
などまずは御社のニーズをしっかりと見極めた上で、どのCTIサービスが最適かご検討ください。
さらにCTIを選ぶ際には、以下のようなポイントも押さえておくと参考になるはずです。
インバウンドとアウトバウンドによって選び方が異なる
CTIの利用の仕方には「インバウンド型」と「アウトバウンド型」の2種類があります。
インバウンド型とは、受電対応がメインとなる利用パターンです。
コールセンターやオフィス、店舗などのお問い合わせ対応や予約受付などがインバウンド型に当たります。
一方、アウトバウンド型とは、発信業務がメインとなる勧誘営業(テレアポ)タイプの利用パターンです。
CTIサービスの中には、インバウンド型とアウトバウンド型の両者に対応できるものも稀にありますが、どちらか一方に特化したサービスが主流です。
まずは、御社にはどちらのタイプの利用の仕方が最適か見極めましょう。
オンプレミス型とクラウド型
さらに、CTIには「オンプレミス型」と「クラウド型」という2種類の運用方法があります。
オンプレミス型とは、自社内に独自のサーバを用意して運用するタイプのCTIシステムです。
自社のニーズに合うように機能やシステムをカスタマイズできるので、使い勝手は抜群なところが最大のメリットといえます。
しかし、システムの導入に時間と費用がかかる点や定期的なメンテナンス・改修のコストがかかるのがデメリットです。
その点、電話機自体やサーバといったハードウェアを購入する必要がなく、最低限の初期費用ですぐに導入できるクラウド型のCTIサービスは様々な点でメリットが大きいといえます。
特に新規でCTIを導入する場合には、クラウド型がおすすめです。
ただし、クラウド型の場合は、CTIサービス毎に利用できる機能やサービスに違いがあるので、コスト面だけに捉われないように注意したいところです。
CTIを利用する目的設定
既に触れましたが、最適なCTIを選ぶ際には、御社独自のニーズを踏まえることが大切です。
加えて、目的をどこに設定するか?という点も重要になってきます。
CTIには業務の効率化、顧客満足度の向上、人件費やコストの削減…といった様々なメリットがあります。
それらの中で、どのメリットに重点をおくかによって必要となる機能は異なります。
必要な機能が違えば、選ぶべきCTIサービスも自ずと違ってくるでしょう。
「CRMと連携して詳細なレポートを作成し、顧客満足度をアップしたい」
「発信型の営業に特化したCTIを導入して、ランニングコストを最小限に抑えたい」
など、導入に際しては、御社のニーズと併せて、CTIの利用目的を明確化することが重要です。
コールセンターへCTIを導入するならコラボス!
CTIの仕組みや導入に関する注目ポイントを押さえたところでコラボスのサービスを例にとって、CTIをより具体的にご紹介しましょう。
@nyplace
「@nyplace」は、IP電話を使用するタイプのクラウド型CTIシステムです。
インバウンド型コールセンターに最適なサービスになります。
主な特徴は以下の通りです。
- 短納期低コストで利用可能
電話交換機やサーバを購入・運用する必要がないため、導入期間やコストが最小化できます。
- ランニングコストを抑えられる
「@nyplace」は、オペレーター様「1席につき月額20,000円」からご利用いただけます。
月額料金には、IP電話レンタルや保守管理の費用も含まれているため、維持費が抑えられるのがメリットです。
- 契約変更にも柔軟に対応
月額制のクラウド型CTIなので、時期毎の変動やご契約の見直しにも柔軟に対応することができます。
常に必要な席数だけご利用いただけるため無駄がありません。
@nyplaceに標準装備されている機能は以下の通りです。
- PBX…電話交換機
- ACD…着信振り分け
- IVR…自動音声応答
- CMS…コールマネージメント(オペレーター管理)
- 通話モニタリング…管理者が通話内容をモニターできる機能
- ウィスパリング…通話開始前に、必要な情報をオペレーターに伝えることができる機能
その他にも、着信ポップアップなど便利な機能をオプションにて追加していただくことが可能です。
保守管理やデータセキュリティにも最大限配慮して、様々な業態に導入実績がございます。
COLLABOS PHONE(コラボスフォン)
「COLLABOS PHONE」は、弊社独自のソフトフォンを活用したコールセンター向けのクラウド型CTIサービスになります。
ちなみに、ソフトフォンとは、電話機を利用せず、PCにインストールしたソフトウェアで電話機能を実現するものです。
COLLABOS PHONEは@nyplaceとほぼ同等の機能を備えつつ、お気軽にご利用いただける料金体系になっています。
COLLABOS PHONEの特徴は以下の通りです。
- 手間をかけずに即導入可能
PCとインターネット回線があればご利用いただける導入の手軽さがメリットです。
必要な情報をExcelシートにご記入いただくだけで、通常3週間後にはご利用を開始できます。
- 通話料削減
COLLABOS PHONEを活用すると通話料を削減できるメリットがあります。
現在の通話明細をもとにシミュレーションし、御社に最適な通話料の課金プランをご提案することが可能です。
- 高機能を低価格でご提供
COLLABOS PHONEでは「1席につき月額1,000円」からという低価格で、以下のような機能をご利用いただけます。
- ACD(着信振り分け)
- IVR(自動音声応答)
- CMS(オペレーター管理)
- 通話モニタリング
- ウィスパリング
- コーチング…通話中にオペレーターにアドバイスできる機能
- 通話録音
まとめ
今回はコールセンターシステムにおけるCTIの基本情報から導入に際しての注意点、おすすめのCTIサービスまでを一通りまとめてみました。
さらに、CTIとCRMの違いや両者を連携する重要性についても併せてご紹介してきました。
CTIといっても多種多様なサービス体系があることや必ずしも評判や安さだけで選ぶべきではないことなどがご理解いただけたはずです。
御社のニーズや目的を見定めて、それらに相応しいCTIを導入するのが最善策といえるでしょう。
今回ご紹介したような情報も参考にしていただき、ぜひ御社に最適なCTI選びにお役立てください。
この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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