コールセンターでのクレーム対応のコツ!クレーム対策のできるシステムのご紹介

コールセンターの業務の中でも重要なのがクレーム対応です。コールセンターといえばクレームというイメージが一般化するほど深い関わりがありますが、実際にどれだけ上手にクレーム対応できるかによってコールセンターの評判が決まるといっても過言ではありません。今回はクレーム対応の基本とクラウドサービスを活用してクレームを減らす方法について紹介します。
クレーム対応のコツとは?
コールセンターの仕事はクレーム対応に始まりクレーム対応に終わる、といわれるほどクレーム対応が重要な業務となっています。気持ちが高ぶるお客様を相手にするのはかなりストレスの大きな仕事です。対応を謝れば余計にトラブルをこじらせてしまう恐れもあります。クレーム対応の基本とコツをおさえて上手に対応してください。
お客様の話をよく聞き、「要約」して返す
クレーム対応の基本は「お客様の話に耳を傾けること」から始まります。
コールセンターにクレームの電話をかけてくるお客様は、「怒りをぶつけたい」「文句を言いたい」と感じがちですが、本質はそうではありません。
お客様が本当に望んでいるのは「心に生まれた不満やもやもやを誰かに聞いてもらいたい」という思いです。不満を抱くお客様の本心は自分の気持ちを誰かに聞いてもらいたい、自分の気持ちを誰かに理解してもらいたいと考えています。お客様の話を聞くことが相手の気持ちを理解し心に寄り添っているということになるので、まずはお客様の話をよく聞きましょう。
クレームをしっかり聞いたら話を理解したことを証明するために内容を的確に要約して返してください。「つまりこういうことですね」という形で要約して返答することでお客様は自分を理解してもらえたと感じます。
人は理解者に対して仲間意識やシンパシーを感じるものです。オペレーターのことを敵ではなく味方だと思ってもらえればクレーム対応の大部分は解決したも同然です。
「自分が怒られているのではない」と思うことが大切
クレーム電話に対応すると誰でも強いストレスを感じます。誰かから敵意をぶつけられるというのはそれだけで神経をすり減らすものです。興奮状態が多いクレーム対応ではむき出しの敵意をぶつけられることもしばしばです。クレーム対応がつらく、退職する人も大勢います。
クレーム対応でストレスを溜めないコツは「自分が怒られているのではない」と思うことが大切です。クレーム対応は業務のひとつです。お客様のクレームの矛先は企業や提供されるサービスや製品であってオペレーターではありません。たまたまコールセンターが窓口となってオペレーターが対応していますが本来クレームに対して責任を感じる立場ではなく、自分が怒られているのではないと少し他人ごとのようなスタンスで対応するくらいで十分です。
まじめな人ほどクレームの電話にまじめに向き合ってしまいがちですが、責任を感じる必要はありません。顧客の声をしっかりと受け止め、顧客の不満を解決させることがクレーム対応の仕事です。
最後にはお詫びの言葉と感謝の言葉を添える
クレームの内容はさまざまです。スジの通ったためになる意見もあれば八つ当たりのような理不尽な内容もあります。どんな内容であっても必ず最後にはお詫びの言葉と感謝の言葉を添えましょう。
たとえ理不尽な内容であっても時間と労力を割いてまで連絡してきたのは事実です。負担をかけさせてしまったことに対して真摯にお詫びし、それほどまでに考えてくださったことに対して感謝の言葉を述べましょう。
どんな人でも正面からお詫びと感謝の言葉を向けられて嫌な気持ちになる人はいません。電話対応が完璧でも最後の最後で対応を失敗すればお客様は離れてしまいます。クレームの連絡をいれた甲斐があった、いい気持ちで電話を切ってもらうためにも丁寧にお詫びと感謝を伝えてください。
お客様の求めていることに対応する
お客様が一体何を求めているのか、要望を的確にすくい上げて対応すると問題は迅速に解決します。
クレームの内容はいろいろありますが、同じような内容であってもお客様が求めていることが同じとは限りません。例えば購入した製品が破損していたというクレームの場合、新品に交換して欲しいのかそれとも修理して欲しいのか、あるいは今後同じようなトラブルが内容再発防止対策を徹底して欲しいのかまたは原因を調査して報告して欲しいのか、同じ問題であっても求めていることはお客様によって異なります。
どんなに素晴らしい解決策を提示しても、お客様が求めていることとズレていれば不満は解消されません。お客様が一体何を求めているのかをやりとりの中から探り出し納得してもらえる形でクレーム対応してください。
NGワードに気を付ける
コールセンターのクレーム対応ではオペレーターが口に出してはいけないNGワードというものがあります。ついうっかりNGワードを口にしてしまうとそれまでうまくいっていた対応が台無しになってしまいます。場合によっては深刻なトラブルのきっかけにもなりかねません。NGワードを常に意識し絶対に口に出さないようにしてください。
業種によっても違いますが基本的にはお客様の機嫌を損ねる言葉がNGワードに指定されています。
「お言葉ですが」「そうおっしゃられましても」などのように相手を否定するフレーズは使ってはいけません。「こちらの事情で」「前例がないので」など言い訳ととられかねない言葉もNGワードです。口答えのように聞こえる「でも」「だって」「ですから」などもトラブルのもとです。
クレームを減らすためには?
クレーム対応の品質向上もいいですが、もっと大切なのはクレームそのものを減らす努力です。クレーム対応はコールセンターの仕事とはいえクレームが少なくなるに越したことはありません。サービス品質向上をめざす以上、すべてのお客様に満足していただきクレームがゼロになるのが理想です。
まずはコールセンター全体の業務のあり方を見直し、不満の出るポイントをチェックしましょう。時間はかかりますが問題のある箇所をひとつひとつ丁寧に改善していく積み重ねがクレームを減らす近道です。
顧客を待たせない
多くのお客様がコールセンターに感じている不満が待ち時間の長さです。
厳しい景気状況が続く中、ほとんどのコールセンターは人手不足の状態で業務を行っています。効率化といえば聞こえはいいですが、実態は必要最低限の人数で業務にあたっているのが現実です。コールセンターは問い合わせが集中する時間帯とそうでない時間帯の差が大きいこともあり、特定の時間帯に連絡が集中してしまうと長い待ち時間が発生することが頻発しています。コールセンター側からすればたった1分でも待たされる側からすれば1分「も」待たされたと感じます。
いくらかけてもつながらないコールセンターほどイライラするものはありません。逆にいえば待ち時間なくスムーズに対応できればクレームを大幅に減らすことができます。顧客をいかに待たせないようにするかがクレーム削減のキーポイントです。
トークスクリプトの刷新
コールセンターにはオペレーターの対応をまとめたトークスクリプトというものがあります。トークスクリプトとは言わばオペレーターの業務マニュアルです。トークスクリプトには顧客との会話のために必要な例文や適切な言葉遣い、使ってはいけないNGワードなどがまとめられています。
トークスクリプトがあることでオペレーター間のばらつきをなくし一定の対応品質を提供することができます。逆に言うとトークスクリプトの品質が低いとすべてのオペレーターのサービス品質が低下してしまうということです。トークスクリプトに完璧はありません。サービス品質を維持するにはトークスクリプトを常に改善しアップデートを重ねる努力が不可欠です。
事例やケーススタディを重ねてトークスクリプトを刷新することで顧客の不満に適切に対応できるようになります。不満が少なくなれば自動的にクレームも減少します。
オペレーターの教育をする
クレームの削減に欠かせないのがオペレーターの教育です。
機材やマニュアルを更新しても実際に顧客と話をするオペレーターのレベルが低ければクレームが減ることはありません。話している内容は正しくても言葉遣いや、オペレーターの態度がクレームのきっかけになるのはよくある話です。最前線で顧客と向き合うオペレーターを教育し人材の底上げなくしてクレームの削減はありえません。
オペレーター教育はクレームの削減だけではなく、すべてのサービス品質向上にもつながる重要な施策です。お客様の気持ちに寄り添い不満を適切にすくい上げるにはマニュアルやトークスクリプトだけでは不完全で、オペレーター個人の能力が大きく影響します。
ミーティングや研修など時間と費用はかかりますが教育への投資は必ず成果となって返ってきます。
顧客が自己解決できるようにする
顧客がコールセンターにクレームを入れるのはなにか不満があるからです。ではその不満はなにに由来しているのでしょうか?
完璧な製品やサービスがありえない以上、顧客の不満をゼロにするのは無理な話です。使い方がわからない、正常に動作しない、期待した効果が発揮されないなどといった不満を顧客が感じたときにまず最初に試すのは自分自身の力による解決です。説明書を読んだりホームページを見ても問題が解決されないときに初めて顧客はコールセンターにクレームをいれます。つまり、顧客が自分の力で自己解決できればコールセンターへのクレームは減少するのです。
企業として顧客の自己解決を後押ししましょう。ホームページに「よくある質問」を掲載したりAIチャットを導入したりといった方法がクレームの減少につながります。
クレーム対応に有効なコールセンターシステム
クレーム対応にはコールセンターシステムそのものの見直しも重要です。コールセンターシステムの機能の中にはクレーム対応に大きな効果を発揮するものがあります。便利な機能を使うことで顧客サービスの品質を向上しクレームを減らすことができます。必要な設備投資を適切に行い有効な機能を活用することでクレームを減らしコールセンターの業務効率を改善できます。
PBX/CTI
コールセンターシステムの機能の中でクレーム対応に有効なのがPBX/CTIです。PBX/CTIとは顧客からの着信をオペレーターの熟練度によって適切に振り分けることができるシステムです。
過去に寄せられた着信記録をデータ化すると顧客ごとの傾向がわかります。高度な技術問題を問いかけてくる顧客やサービスの細かいことまで質問してくる顧客など、データから判別された特徴的な顧客からの着信は熟練オペレーターに、比較的対応が容易な着信は新人にと振り分けることでクレーム対応における人的リソースの最適化が実現します。顧客情報をすぐに呼び出せるので待たせることがなく対応にあてる時間も短縮化されます。
音声録音システム
音声録音システムは通話内容をそのまま記録できる機能です。
クレーム対応では話の流れで言った言わないでトラブルになるケースが少なくありません。興奮状態にあるお客様は話の内容が前後したりコロコロ変わったりすることがよくあり、そのことでさらに話がこじれることもしばしばです。通話が録音されていれば言った言わないでもめることが無くなりオペレーターを守ることができます。
さらに特定のキーワードに反応するキーワードアラート機能があれば深刻なトラブルを未然に防止する効果も期待できます。
CRM
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客情報を集約した顧客管理システムです。顧客の個人情報や過去のコンタクト履歴、製品やサービスの購入実績やクレームの内容など個人に関わるあらゆる情報を集約し一元管理します。過去のトラブル歴を参考にして個人ごとにNGワードを設定したり、どういった回答を求めているのか傾向を把握したりと個人に合わせた対応ができるのでクレーム削減に役立ちます。
CTIとCRMを連携させることで、オペレーターは着信があった顧客情報を瞬時に呼び出すことができます。過去の履歴や記録を参考にして対応できるので対応品質向上に効果をもたらします。
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