コールセンターにIVRを導入するメリットとは?機能や事例を徹底解説
2020年、新型コロナウイルス以降多くの企業が、業務体形の見直しを迫られましたが、コールセンターもその例に漏れません。
多くのコールセンターがコロナに対応した業務体形を模索していますが、IVRシステムの導入はその解決策となるでしょう。
この記事では、コロナ時代に対応したコールセンターの業務効率化アップの方法を解説しています。
そのための鍵となるIVRシステムの導入と利用について、詳しくご紹介していきます。
コールセンターにおけるIVRとは
IVRとは「自動音声応答装置」のことで、Interactive Voice Responseの略です。コールセンターに電話をかけると、自動音声システムが応答し、「新規でご利用の方は1を、契約中の方は2を…」という音声アナウンスが流れて、次の動作に誘導してくれます。
お客様は、この音声ガイダンスに沿ってプッシュボタンを押して、目的のオペレーターに辿り着きます。
この自動音声応答のシステムがIVRです。IVRの登場は1990年代で30年以上、多くの企業で利用されている実績があります。
- 関連記事:そもそもIVRとは
- 関連記事:コラボスフォンのIVRの紹介
IVRの機能
自動でお客様の要望に対応してくれるIVRはとても便利なシステムですが、ここでIVRの機能をもう少し詳しく見ていくことにしましょう。IVRの主な機能は次の7つです。
- 電話の着信に対して応答する
- ほかの電話や端末へ転送してくれる
- プッシュボタンの操作を誘導する
- 相手の音声を認識する
- 設定した録音音声を再生してくれる
- その場の状況に合わせて合成音声を再生する
- 顧客データの管理
これらの機能は会社の業務形態や、業務フローに合わせて独自に設計することができます。近年ではIVRも格段に飛躍し、合成音声を使ってリアルタイムな返答を返すこともできるようになりました。
もちろんこれは無人で行いますので、コールセンター業務に関わる人達にとって、大きな負担減となっています。
IVRのデメリット
このようにとても便利なIVRですが、デメリットはないのでしょうか?ここからはIVRのデメリットをご紹介します。
まずデメリットとして挙げられるのが、プッシュボタンを押して次の工程に行く作業が多いほど、お客様のストレスを感じさせてしまう点が挙げられます。
また自動音声のガイダンスのカテゴリをきちんと選択できるようにしないと、どのジャンルを選べばいいのか困惑したり、右往左往してしまうということも挙げられます。
IVRの対応が長すぎると、お客様が途中で離脱してしまうことも考えられます。
このように、IVRを導入するときには案内や選択肢は慎重に決定することが必要です。
IVRのメリット
IVRはデメリットもありますが、それを上回るメリットの高さが人気の理由となっています。
ここからはIVRのメリットについて解説していきます。
IVRを上手く利用することで顧客満足度アップにつながるでしょう。
営業時間外での対応が可能
IVRのメリットでまず挙げられるのが、営業時間外での対応が可能になるという点です。
お客様にとっては、営業時間外でも対応してもらいたいというケースがあるでしょう。
しかし企業側にとっては、営業時間外まで対応するのは難しい場合が多いものです。
有人のオペレーターを配置するとコストがかかりすぎるという問題もあります。
しかしIVRを採用すれば、24時間の対応も可能ですし、システム化することにより、コストの削減にもつながりなります。
オペレーターの負担軽減
大規模なコールセンターで、たくさんの件数に対応できるという企業でも人員は有限です。お客様のお問い合わせは千差万別で、自動音声で済むような質問から、オペレーターを通さないと解決できない質問まであります。
たとえば営業時間を知りたいとか、住所を知りたいなどといった簡単な質問の場合は、自動音声でも十分対応できるでしょう。
このようにIVRを使って有人対応が必要な場合のみに、対応することでオペレーターの負担を大幅に軽減することができます。
顧客満足度の向上
IVRを導入することで、コールセンターに電話をかけたお客様が、たらい回しにされることを回避できるというメリットもあります。
対応できるオペレーターの数が足りないために、コールセンターに電話してもいつもつながらない、といった状況はクレーム発生の大きな原因となってしまいます。企業に対してのお客様の印象も悪くなってしまうでしょう。
そのような事態を避けるためIVRを導入し、対応の予約を自動化することで、お待たせしているお客様に対し、効率的に折り返し連絡するという対応を取ることができます。
オペレーターの離職防止
IVRを導入することで、オペレーターの離職防止にもつながります。
多くのコールセンターにとって人材不足は大きな課題となっています。
常にたくさんの人員を配置したいところですが、企業側にとってのキャパシティも決まっていますし、せっかく雇ったオペレーターがすぐに辞めてしまうという問題もあります。
新人のオペレーターが難しい問題に対応しなければならない、というケースが多発するとオペレーターに負担がかかり、離職率増加の原因ともなってしまうでしょう。
IVRを導入することでオペレーターの負担を減らし、離職率の低下につなげることができます。
コールセンターのIVR導入事例
ここで実際にIVRのシステムを取り入れて成功している会社の事例を見ていきます。
実際に取り入れてどの様に業務が改善したのでしょうか。具体的な事例を紹介します。
SBIレミット株式会社
SBIレミット株式会社様は世界198の国や地域に拠点を持ち、グローバルな送金サービスを展開している2010年に設立した企業です。
お客様の7割が外国人で、コールセンターに問い合わせの数が多く電話がつながらないという状況でした。そこでIVRを導入し、回線を各国の言語に分けお客様の情報を事前に登録したので、本人確認がスムーズになり、手間が省けるようになりました。
またモニタリング機能で遠く離れた海外拠点の状況も分かるので、対応スピードが上がりました。
IVRを導入したことで、つながりにくかったコールセンターの業務も効率アップしたということです。
コールセンターへIVRを導入する際のポイント
実際の会社での導入例を見てきましたが、ここでIVRを導入する際のポイントについて解説していきましょう。
実際に導入する際に頭に入れておけば、導入後もスムーズに業務を遂行することができます。
音声ガイダンスの時間は可能な限り削る
音声ガイダンスが長いと利用者のストレスになります。音声ガイダンスは、本題にスムーズに入るように長すぎないようにします。
言葉遣いに誤りはないか、音声スピードは適切かを確認しましょう。
構造・階層を複雑にしすぎない
音声ガイダンスによって振り分けられるメニューや番号は、なるべく少なくシンプルな構造にしましょう。
番号が多すぎるとお客様が何番を押せばいいか忘れたり、最初から聞き直さなければならなくなったりします。お客様の不満やクレームの原因ともなりますので、自動音声のメニューはよく吟味しましょう。
公式サイト内にガイダンスのフローを掲載しておく
ガイダンスのフローを掲載しておきましょう。これを読めば、お客様があらかじめどのような操作をすればいいのか頭に入り、よりスムーズに操作することができます。
ACDと連携可能なIVRシステムを選ぶ
ACDとは着信呼自動分配装置のことで、Automatic Call Distributorの略です。
コールセンターにかかってきた電話を事前に決めたルールに従って自動的に振り分け、オペレーターに接続してくれるシステムです。
コールセンターで利用されているシステムはIVRのほかに、ACDのようなシステムがあります。
IVRの導入の際には、ACDなどと連携可能なシステムなのか、確認してから選ぶようにしましょう。
コールセンターのIVRならコラボス!
コールセンターにIVRを導入するメリットやデメリット、機能や事例などをご紹介しました。
大切なのは、自社の業務に合わせてその機能を備えたIVRを導入することです。
IVRの導入で、業務がスムーズに行えるようになり、またそうすることで会社の印象も良くなります。コールセンターの業務で悩んでいる方はぜひIVRの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ここからはコラボスのIVRシステム搭載のコールセンターシステムをご紹介していきます。
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この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
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