2020/07/30
PBX/CTI
CTI連携とは? 仕組みや連携できるシステムについてわかりやすく解説
顧客満足度を高めるため、コールセンターを設置している企業が増えてきています。
しかし、オペレーターの仕事は負担が多く、定着率や生産性に課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。
それらの課題はコールセンターのシステムとCTIを連携させることで解決できるかもしれません。
そこで今回は、CTI連携とは何なのか、それによってどのような機能を利用できるのかを紹介していきたいと思います。
目次
CTI連携とは?
CTIというのは、「Computer Telephony Integration」の略で、電話とPCを繋げること、またそういった機能を搭載したシステムのことを指します。今は、ほとんどのコールセンターが電話とPCが繋がった電話のシステムを利用していますが、昔は、アナログな電話機を利用し、架電先の電話番号はもちろん手打ち、お客様と話した内容は紙に残す、という運用が一般的でした。CTIを利用することで、クリック1つで架電ができ、過去に登録している顧客の情報が自動でポップアップしたり、というった便利な機能が使えるようになりました。
CTIの仕組みについては、こちらの記事で詳しく解説をしております。
CTIとPBXの違い
CTIというのは、前述したとおり、電話とPCを繋げること、またそういった機能を搭載したシステムのことを指します。
対して、PBXはCTIを搭載したハードウェアのことを指します。PBX(電話)とCRMシステムをつなぐこと、またはつなぐシステムのことをCTIと呼びます。
また、PBXとCTIの違いはこちらの記事で詳しく解説しています。
CTI連携のメリット
では、CTI連携をするメリットはなんでしょうか。システム間で連携をとることでどんなメリットがあるのでしょうか。業務の効率化、顧客満足度向上、管理工数削減、などがあげられます。
CTIと連携させることのできるシステム
PBX
PBXは電話交換機とも呼ばれます。
外部から掛けられた電話を、内線として設定された電話機に振り分けることが実現可能です。
またCTIと連携することで、着信履歴を自動的にパソコンに記録し、リスト化することができます。
PBX関連商品が有名なメーカーとしてAVAYAなどが挙げられます。
CRM
CRMは顧客管理に特化した専用ソフトです。
CRMの中には電話やチャットの内容を自動保存できるものもあり、そう言ったCRMはCTI連携機能を利用してこそ真価を発揮します。
CTIと連携することで、顧客情報と通話履歴や通話内容を紐付けて一元管理することが可能です。
SFA
SFAは顧客情報を営業への支援をしやすい形に管理活用するためのシステムです。
CRMでは顧客情報の管理が主に行われますが、SFAでは商談内容や、スケジュール、名刺などの管理も行えます。
CTIと連携することでCRM同様、保存されている企業情報と通話の内容を紐づけて管理することが可能です。
また、最近ではCRMの中にSFAの機能が含まれていることが多いです。
チャットボットとの連携
チャットボットとは、企業HPなどに搭載されており、無人でチャット対応をするロボットのことです。チャットボットと電話をCTI連携し、無人チャットで対応できなかったものをオペレーターと通話で解決に促すこともできます。また、CRMと連携することで、顧客がチャットボットに向けて入力した内容をCRMに残すこともできます。
音声認識システムとの連携
音声認識システムは、ここでは、話した音声をテキスト化する仕組みを搭載しているシステムのことを指します。これを、電話とCTI連携させると、リアルタイムで音声がテキスト化されたり、事前にNG登録していたワードを発するとアラートが鳴ったり、といった仕組みを利用することができます。コラボスの提供するサービスですと、@nyplace(電話)+AmiVoice(音声認識サービス)を組み合わせて利用ができます。
詳細はAmiVoiceのサービスページをご確認ください。
APIを活用した連携
API連携とは、APIという仕組みを利用してシステム間でデータのやり取りをし、利用できる機能を増やすことです。例えば、APIが公開されているシフト管理ツールをすでに利用している場合は、コールのレポートと連携することで、シフトと呼量の調整ができます。
CTI連携を行うとできること
ここからは実際にCTI連携を行うことで、何ができるようになり、どのように活用できるのかをご紹介していきます。
顧客からの電話を担当者に直接繋げることができる
担当者が決まっている顧客から電話が掛かってきた場合、今までは電話に出て相手を確認するか、画面上に表示される番号を見てから担当者に電話を回すという手間がかかっていました。
しかしPBXと電話番号を含む顧客情報を登録しておいたPCをCTI連携することで、掛けてきた相手を事前に判別し、最初から担当者の電話機にだけ繋げることが可能です。
PBXのCTI連携機能の基本でもあり、コールセンターの効率を大きく向上させることができます。
オペレーターへの適切な振り分け
CTI連携を行わない場合、ある程度の人数オペレーターを配備していても、一部のオペレーターにだけ負担の大きい問い合わせが集約してしまう場合も度々あります。
CTI連携を行うと、予めオペレーターのスキルレベルを設定し、レベルに合わせて、着信頻度を調整することが可能です。
ベテランと新人でレベルに差をつけておくことで、スムーズな運営が実現するほか、定着率の向上も期待できます。
通話内容の保存
通話内容を音声データとして顧客データと紐づけて保存することはCTI連携の基本機能です。
クラウド機能によって、保存された音声データを利用することで、情報の行き違い無く顧客とのやり取りの情報を共有することも出来ます。
通話相手の情報確認
電話番号から通話相手の顧客情報を特定し、データベース上からその顧客が過去にどのような用件で問い合わせをしてきたかなどの情報を表示することも可能です。
問い合わせが来たタイミングで相手の顧客情報が画面上に自動的に表示されるため、話をスムーズに進めることが可能で、より顧客満足度の高い対応も期待できるでしょう。
電話機がなくてもPCで電話をすることも可能
CTI連携におけるシステムの一つに、イヤホンとマイクを用意すれば、PCでの通話を可能にするソフトフォンというものがあります。
この機能を利用することで、電話機が足りなかったり、電話機を用意していない企業であっても、コールセンターと顧客との通話が可能になります。
電話対応をソフトフォンで行うことで、オフィスに電話機を1台も置かない状態での業務も可能になります。
CTIを選ぶ時のポイント
必要なシステムと連携できるかどうか
CTIはそれ単体で利用するのではなく、CTI連携機能を持つシステムと連携させることで真価を発揮し、コールセンター業務の効率化が可能になります。
そのため、どのようなシステムに対応していて、必要なシステムと連携可能かどうかを確認したうえで選ぶことが必要不可欠です。
- 関連記事:CTIとは
提供形態
CTIには自社サーバーを利用するオンプレミス型と、外部サーバーを利用するクラウド型があります。
オンプレミス型はサーバーの用意やシステム構築が必要でコストが高く付きやすい傾向があります。また、機能を追加する際にも膨大な費用がかかるため注意が必要です。
ただし、自社でサーバーを用意するため外部からの攻撃を受けることがありません。セキュリティー面では大きなメリットがあるタイプのCTIです。
クラウド型は初期費用は安く、既にシステムも構築済みの物を利用するので導入も容易ですが、電話機で利用した通話時間によって料金がかかります。
コールセンターの規模によっては、運用コストが高くついてしまうケースも少なくありません。
コストの面や利便性の高さからCTIをクラウド化する企業は増えてきており、これからCTIを導入しようと考えている方にもおすすめの提供形態となっています。
セキュリティが強いかどうか
CTIと連携するシステムは大量の顧客情報を取り扱うため、セキュリティ面は非常に重要です。
特にクラウド型のCTIはインターネット上のサーバーと連携する為、情報漏洩のリスクは完全にないとはいえません。
そのため、社内サーバーでの管理や高いセキュリティを持つデータセンターに保管するといった対策が必要になってくるでしょう。
クラウド型でもオンプレミス型でも、セキュリティに問題がないか確認するのが重要です。
まとめ
CTIはただ導入するだけでコールセンターを効率化させるようなものではなく、効果を最大限に発揮させるにはどのようなシステムと連携させるか考える必要があります。
ですがコールセンターは顧客と直接関わる機会の多い部門なので、CTIと連携機能を上手く活用できれば業務が効率化するだけでなく、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。
コラボスではCRMとの連携が可能なクラウド型CTI「@nyplace」と「COLLABOS PHONE」をご提供しています。
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この記事の執筆者
コラボスブログ編集部
株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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