【2023年】コールセンター委託の完全ガイド!初めてでもわかる選び方などを解説

コールセンターを運営していて、「自社で運営するのには限界がある」「人手不足でうまくいかない」といった課題をお持ちの方も多いと思います。

そこで、コールセンターをアウトソーシングしたい、委託したいとお考えの方もいるでしょう。

今回は、コールセンター業務を委託するメリット・デメリットや、費用相場、コールセンター業務のコスト削減に繋がる方法をご紹介いたします。

コールセンターの業務についておさらい

コールセンターの業務はインバウンド業務とアウトバウンド業務といった二種類の業務に分類することが可能です。インバウンド業務では、お客様からコールセンターへ電話をかけていただき、お問い合わせへの回答やご注文の受付をすることが主な業務となります。

アウトバウンド業務はコールセンターからお客様に電話をかけ、商品やサービスの案内をしたり、訪問アポイントの獲得、市場調査などアンケート回収を実施することが主な業務となります。

コールセンターの委託・アウトソーシングとは?

コールセンターの委託・アウトソーシングは、自社でコールセンターを設置しなくても、委託業者のスタッフが電話対応をしてくれるサービスです。

コールセンターで外部委託できる業務は、

  • 一般企業の電話対応
  • ECサイトなどの予約・注文受付業務
  • 顧客問い合わせの対応業務
  • 新規顧客開拓業務(テレアポ)
  • 既存顧客のフォロー業務

などがあげられます。

コールセンターは大きく分けて「インバウンド」「アウトバウンド」の2つに分類されますが、どちらも委託することが可能です。

委託する際には、「インバウンドが得意な委託業者」「アウトバウンドが得意な委託業者」がありますので、自社の業務に合わせた企業への委託が必要になります。

コールセンターを委託する企業が増えている背景

近年、在宅ワークなど働き方改革により、仕事の在り方が変わってきており、コールセンターにおいても例外ではありません。一次受付はアウトソース先に任せ、深い知識が必要な場合のみ自社の社員が自宅から受電の対応をするなど、業務の一部をアウトソースするといったセンターも増えてきています。

また、センターの運営において人材の確保やシステムの導入などにも負担がかかるため、それらの解決策としてアウトソースを選択するといった企業は少なくないでしょう。

コールセンター業務を委託するメリット

コールセンター業務を委託することのメリットは3つ。

  • コストを抑えられる
  • 人手不足に悩まされない
  • コールセンターを立ち上げる手間がなくなる

以上の3つについて詳しく解説していきます。

コストを抑えられる

コールセンターを自社で設置する場合には、パソコンや電話などの必要な機材の購入、事務所の家賃・光熱費、スタッフの人件費などがかかります。
コールセンターを委託すると、上記のようなリソースが委託先に全て集約できるため、固定資産化を回避し、またコスト変動費だったものは委託費として支払うため固定費化することが可能です。

また、オペレーターの採用や教育なども必要ありませんので、センターにおいて一番コストのかかる人件費においてコストを大幅に抑えることが可能になります。

人手不足に悩まされない

コールセンターの課題として大きいのが「人手不足」です。
有効求人倍率が2倍を超えている現代では、長期で定着してくれる人材を採用するのに求人広告費が必要になります。
広告媒体の選定や時給の設定、面接などの手間がかかります。

繁忙期にはスタッフを多く雇用し、逆に閑散期には募集を停止するなど、適切な人員配置を計画しながら人を採用していかなければなりません。
また、サービスによってはお客様が夜間などの時間外や日曜日や祝日こそ、コールセンターに連絡をしたいといったことも少なくありません。そのような要望に対して柔軟な運営をしなければ、顧客満足度の低下に繋がりかねません。

コールセンターを委託すれば、自社で対応できる時間帯を気にする必要がないため、顧客満足度を向上させ、また、採用業務を担当していた人員をほかの業務にまわすことができるため、生産性が向上するでしょう。

コールセンターを立ち上げる手間がなくなる

コールセンターを立ち上げるには、まず土地やインターネット・電話回線の開設、コールセンターシステムを導入するならば、システムの構築などの時間がかかります。

立ち上げの際にはかなりの時間と手間がかかってしまうこともありますので、早くコールセンター業務を始めたいという場合には、コールセンターを委託すると良い可能性があります。

BCP対策ができる

コールセンターを運営する上で、コールセンター運営事業の継続性を計画しておくことが重要です。災害時など万が一のことが起きた際にどのようにコールセンターを継続させるかといったことを予め決めておき、いかなる場合でもお客様がコールセンターに連絡しても対応できるよう備えておく必要があります。

コールセンターの業務を一部委託しておくことで、自社に拠点が1つしかなくてもマルチサイト運営が実現できるため、BCP対策として活用することも可能です。

コールセンター業務を委託するデメリット

コールセンター業務を委託するのには、メリットばかりでもありません。

気を付けていただきたいデメリットをご紹介します。

  • マニュアル化に時間がかかる
  • 情報流出のリスクがある
  • 顧客の意見を分析することができない
  • 柔軟な対応が難しい

1つずつ解説していきます。

マニュアル化に時間がかかる

コールセンター業務を委託するには、まずはマニュアル化をしなければなりません。

どこからどこまでの業務を外注にし、どこからは自社で対応するのかや、外注先の企業に自社ではどのような業務を行っているかを説明するための資料などを作る必要があります。

完全にアウトソーシング化するには時間がかかってしまうため、最初のうちはマニュアル作りに追われることとなるでしょう。

情報流出のリスクがある

コールセンター業務の委託を行っている企業は、情報流出のリスクを抑えたセキュリティ対策をしている企業が多いですが、情報流出はゼロではありません。

自社で直接監視をできるわけではありませんので、情報流出が起こってしまった時の対処が難しくなってしまうことも多いです。

顧客の意見を分析することができない

コールセンター業務を外部に委託すると、顧客がどんなことで困っているのかや、よくあるお問い合わせなどの顧客の声を直接聞くことができません。

顧客の情報を分析して自社のノウハウにすることが難しくなってしまいます。そうすると、顧客の生の声を製品開発に活かすことができなくなってしまいます。

自社のコールセンター担当者が現場のオペレーションを把握し、ノウハウとして活用できるような業務を増やさなければなりません。

柔軟な対応が難しい

外部の企業は委託をする際に決めたマニュアルに沿って業務を行うため、顧客への対応が定型化されることとなります。

マニュアル化されることはオペレーターの負担が少なくなるなどの良い点もありますが、顧客にとっては「融通が効かない」と感じられてしまうことも。

顧客満足度を向上させるためには、マニュアルにはないことを提供する柔軟な対応が必要になるため、委託でのマニュアル化された対応では限界があります。

コールセンター業務の委託にかかる費用相場

コールセンター業務の委託には、2つの料金体系があります。

1つは「月額固定型」です。月々決まった料金を支払うことで、予め定められた件数の電話対応を行ってもらうことになります。定められた件数を過ぎてしまった場合には、追加料金がかかります。オーバーしてしまった件数の単価が高ければ、月額の固定費が安くても、支払う費用が高くなってしまうことがあります。

料金も月額制なのでわかりやすいことや、1件当たりの費用が安くなることがメリットです。

2つ目は「従量課金型」です。受電1件ごとに料金が加算されるシステムです。問い合わせが少なく、ちょっとした電話対応のみの場合には従量課金型の方がコストを抑えられます。

コールセンター業務の価格帯の相場を表にしてみました。

費用相場(1件当たり) コールオーバー
 月額固定型 100円~200円 100円~250円
 従量課金型 300円~1,000円 なし

コールセンターが受ける内容の専門性や応対時間によって高い単価になることもありますが、相場としては上記の表のようになります。

このほかにも初期費用として1万5千円~5万円ほどの初期費用がかかります。

コールセンター委託会社の選び方

会社の顔となる電話対応の業務を委託するのであれば、費用も重要ですが、品質の高い会社に任せたいと思うはずです。

そこで、委託するコールセンター会社を選ぶ際のポイントを5つご紹介いたします。

  • セキュリティ対策
  • 実績と信頼性があるかどうか
  • スピード感があるか
  • クオリティの高いオペレーターがいるか
  • 円滑な情報共有ができるか

まず第一に重要なのが「セキュリティ対策」です。特にECサイト運営においては、自社の機密情報やクレジットカード情報や住所などの個人情報が漏えいしてしまうと、会社の信用を失ってしまうことにも繋がります。

また、仕様変更などの急な要望に対してもスピーディーかつ円滑に情報共有ができるかどうかも重要になってきます。

インバウンドは内容により費用が異なる⇒インバウンド業務の要件と費用

インバウンド業務を委託する場合、対応時間、対応曜日や要件などによって費用が異なります。委託を依頼する場合は事前に自社の業務をしっかりと整理し、対応可能な委託先を見つけましょう。

受注・予約受付

商品の受付や、来店などの予約を受け付ける業務、キャンペーンなどを打つと反響が多く一時的に受電が増える傾向あり

問い合わせの一次受付

ECサイトや一般企業の窓口業務として、一次受電をし、内容によっては回答を行う業務
場合によって専門知識を要することがある

クレーム対応

商品やサービスについての苦情や不満について対応する業務

ヘルプデスク

技術的な問い合わせに対し、専門的な回答や遠隔でPCなどの機器を操作し直接の解決を図るなどユーザをサポートする業務

緊急窓口業務

サービスに対して不具合などが発生した場合の一次対応受付業務、24時間365日で解放されているのが一般的

コールセンター業務を委託する際の手順

コールセンター業務は様々あり、コールセンターの委託先企業にも業務によって得意不得意があります。しっかりとコールセンター業務を依頼する際はしっかりと手順を定め、依頼先を選定していきましょう。

1:業務の分析

委託先を選定する際は、まず、初めに自社の業務についてをしっかりと分析をする必要があります。

具体的にはどのくらいの時間、何人で対応するのかといった、「業務工数」や自社では解決しがたいことなどセンターとして見直すべき「課題」、委託しても問題ない範囲を見定めるための「業務の仕分け」が必要です。

2:フローの見直し(BPR)

業務の分析後は次に、委託をすること前提に業務フローの見直しおよび設定をしていきましょう。
業務フローの見直しには色々と気を付けるべき事項があるので注意が必要です。

  • そもそもフローの変更が可能なのか
  • フローを変更した場合、変更による全体の修正(手順書などの修正)
  • フローに嵌らない特別対応の進め方
  • 情報セキュリティや個人情報の取り扱いについて
  • 自社の業務と委託した業務で分けたときの弊害についての対策

3:要件の確定

フローの見直しが完了したら、次は依頼するための要件を決めなければいけません。要件次第で費用面や対応できるかどうかが決まる内容のため、しっかりと反映すべき要件を見定めていきましょう。

要件を決めていくうえで「委託をする目的」、「委託費用の予算」を整理しおく必要があります。また、要件の確定ができたら、RFPを作成して複数社に提案書の作成を依頼するのもよいでしょう。

コールセンター委託会社を選ぶときのポイント

要件が確定できたら、次はいよいよ委託をする企業を選定します。選定ポイントはいくつかありますが、しっかりとポイントを押さえ、自社にマッチする企業を選定しましょう。

費用

コールセンターの委託費用は依頼内容や対応時間、対応人数によって異なります。料金が安いことに越したことはないのですが、料金が安くなると、対応内容が不十分となってしまうなどの傾向に陥りやすいこともまちまちあるでしょう。

委託する際はしっかりと対応内容や対応時間を伝えたうえで、複数社比較してみることをお勧めします。

品質

コールセンターの業務においては漏れなくお客様とのやりとりが発生します。そのため顧客対応における品質は重要な指標といえるでしょう。

選定時は品質が良いとわかる根拠につながる数字など定量的に判断できる数字などをしっかり提案してもらい、判断することをお勧めします。

セキュリティ

委託をする場合は委託業者のセキュリティについてもしっかりとしたチェックが必要です。
特にコールセンター業務では個人情報の取り扱いを行う可能性が高く、万が一漏洩した場合、社会的信用を失墜しかねません。

個人情報を取り扱う場合は、委託業者が取得しているセキュリティ系の認証資格、オペレーターへのセキュリティについての教育方針などをしっかりと確認し選定しましょう。

実績

委託先を選定する際に、選定先のコールセンター業務実績のありなしを選定のポイントとして選ぶのもおすすめです。実績をしっかりともっている企業の場合、豊富な経験と知識を持ったベテランなオペレーターが在籍しており、品質が高い傾向にあります。

委託先を比較検討する際には、委託したい業務と類似実績があるかないかを確認するとよいでしょう。

人員のコントロール

委託先を選定する際に、選定先のコールセンター業務実績のありなしを選定のポイントとして選ぶのもおすすめです。実績をしっかりともっている企業の場合、豊富な経験と知識を持ったベテランなオペレーターが在籍しており、品質が高い傾向にあります。

委託先を比較検討する際には、委託したい業務と類似実績があるかないかを確認するとよいでしょう。

情報共有力

委託先に業務を委託した場合、業務の切り分けによる弊害を対策する上で、報告・連絡・相談はお互いに非常に重要なものとなります。

情報を共有する上で、どのような手段で、どのような頻度でいつ伝えてくるのか、また定例報告会などは実施してもらえるのかを確認した方がよいでしょう。

コールセンター業務を委託する際の注意点

コールセンター業務の委託する企業の選定ポイントは理解いただけましたでしょうか。
委託する際には選定ポイントだけでなく注意点もあるため、しっかりと確認していきましょう。

自社の業務特性を明確化させる

コールセンター業務を委託する際は自社の委託をする業務特性について明確化させておく必要があります。例えば、インバウンド業務を委託したい場合、相談やクレーム対応が主な対応となるため、丁寧な会話スキルが求められます。

一方アウトバウンド業務を委託したい場合は、製品やサービスの紹介などが主な対応となるため、いかにキーマンを引き出すか、また会話を聞いてもらうトークスキルが必要です。委託会社によってインバウンド専門、またはアウトバウンド専門としている企業もあるため、自社の業務特性に合った委託先に依頼をしましょう。

委託会社からの提案内容について

コールセンターの委託をする場合は必ず目的を定め、目的から委託する内容についてズレが発生しないようにしなければいけません。

ただ、なんとなく委託をしている場合、自社で内製を取る方が良いこともあり得るため、定期的に目的に対しての進捗を確認し、都度継続の判断をするとよいでしょう。

COLLABOS PHONEのご紹介

低コストで本格的なコールセンターシステムを構築したい方向けに紹介するのがクラウド型コールセンターシステムのパイオニア企業コラボスが提供する「COLLABOS PHONE」です。

「COLLABOS PHONE」はコラボスオリジナルのソフトフォン型コールセンターシステムです。パソコンに専用のアプリケーションソフトをインストールしてIP電話として使用するソフトフォンにより専用機材を用意することなく実用的なコールセンターを構築できます。

必要な機材は業務用のパソコンと通話用のヘッドセット、インターネットに接続できるLAN環境のみで特別な機材は必要ありません。普段業務に使っているパソコンをコールセンターシステムの端末として使えます。準備するものが少ないので短時間でシステム導入が可能、費用面も既存のパソコンを使えばわずかな追加負担のみです。

着信振り分けや音声自動応答、通話モニタリングなどコールセンターの電話交換機システムとして必要な基本機能が全て搭載されています。コンピューターと連携して顧客情報をポップアップ表示するCTIもオプションで利用できるので顧客データの管理もはかどります。

コストを抑えてコールセンターの業務効率を改善したい方にピッタリのシステムです。オペレーターの負荷も軽減されるので少ない人数でも効率的に業務が処理する人員不足の解決策としても有効です。

 

まとめ

コールセンター業務を委託する際には、しっかりと自社の業務を見直したうえで、目的を定め、業務特性にあった委託企業を選定しましょう。
コールセンター業務の委託には、メリットだけでなくデメリットもあります。

顧客満足度を向上させるなどの目的がある場合は、自社でコールセンターを設置するのも視野に入れてみると良いでしょう。

自社でコールセンターを立ち上げることも、導入するコールセンターシステムによっては費用や人件費を抑えて展開が可能な場合もあります。

この記事の執筆者

    コラボスブログ編集部

    株式会社コラボスは、2001年に設立。現在、東京・大阪にオフィスを構えており、
    960拠点以上のお客様へクラウドサービスを使ったCTIシステムを提供。
    本ブログ記事サイトでは、様々なニーズを抱えたお客様のお役に立てるような情報を日々発信。
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